鼠丼

神の言葉を鼠が語る

<658>

2015-02-17 13:01:54 | 日記
 毎度! ねずみだ。

 最近見たトヨタのCMがちょっと好い。
 いや、あの一連のトヨタウンのじゃない。芸能人を大量投入しているあれじゃない。
 
 特定の車種を宣伝しているCMじゃなくて、企業イメージをアピールしているTHE WORLD IS ONE とかなんとか言うのがある。テレビでは短いものしか流れていないので、できればネット環境で見ていただきたい。

 内容はこんな感じ。高校生の男の子コンビがいて。ある美人に一目惚れしたり、同じ大学に進んでバイトで金貯めて中古車手に入れたり、二人でドライブに行ったら一目惚れした女の子が彼氏とデートしているのに出くわしたり、落ち込んでる相方をもう一方が励ましたり。
 
 面白いのは全く同じシチュエーション・カメラ割り・アングルを日本・オーストラリア・南米で映像化しているトコ。場所は変われど物語のキーになっている中古車が往年の名車、86AE(レビン)なのだ。なるほど、THE WORLD IS ONE である。私も含めて今やおっさんになっている元車乗りなら、誰しもが「おお!ハチロクだ!」と画面に見入ってしまう車である。

 今の若い人や女性には分からないかもしれないが、我々にとって車とは青春の思い出を語る上で絶対に外せない特別なアイテムだった。このCMみたいなシチュエーションは誰もが経験しているはず。

 初めて免許を取って、バイトして金を貯めて、ボロッボロの車を兄貴と金出し合って買って。
 サークルの女の子をなんとかして食事に連れ出したり、車の中で「やあ、夜景が綺麗だね。」なんて口説いたり、すっげー遠いトコに住んでる娘を「なんだ、車ならあっと言う間だよ。」なんて送って行って明け方ヘロヘロになって自分の家にたどり着いたり、今みたいにカーナビなんて無かったから道に迷ったり、「実は気になっている男の子がいるの。」なんて遠まわしに振られたり。
 振られた後にやりきれない気持ちを吹っ切るために真夜中の高速道路を「うおおおおお!」なんて大声上げて走ったり、窓を全開にしてカーステレオを大音量にしてみたり、「これから走りにいかないか?」と友達を引っ張り出して、「おい、聞いてくれよ。」なんて愚痴ったり。
 社会人になって、背伸びして高い車(ただし中古)に手を出して、ローン払うために昼食抜かしたり、会社の可愛い子を誘って「気になっている人が社内にいるの。」なんてやっぱり振られたり、友人に話すと「よし、今から走りに行こう。」なんて車で迎えに来てもらったり。

 語りだすと何時間でも続くのだが、それら全ての、なんだかくすぐったい思い出の中には女の子の笑顔と、そして必ず車の存在があった。

 あー懐かしい。

 蛇足だが上記のCMの最後のほうに「手を窪まして窓の外に出してみな。60kmまでスピードを上げるとちょうどおっぱいの柔らかさと同じなんだぜ。」みたいなやり取りが出てくる。

 そうそう、これ確実におっさんは皆やってたよ。

 じゃ。