鼠丼

神の言葉を鼠が語る

<745> 親父があの世に旅立ったので3

2020-04-17 19:09:53 | 日記
 毎度!ねずみだ。

 全国1億人の方が新型コロナウィルスの恐怖におびえながら次々と在宅勤務になっていく中で、相も変わらず通勤電車に揺られている。 在宅勤務の環境が整っていないので仕方がない。
 以前まで混雑していた電車が空いているのがせめてもの救い。

 さて、親父が亡くなってからも実家の親父の部屋は手付かずのままである。生前親父が使っていたパソコンもそのまま机の上に電源を入れる者のないまま鎮座している。
 お袋がリハビリ施設に入っているため、今実家には住む者がいない。空気を入れ替えるために毎週訪れ、窓をあけて空気を入れ替えている。先般戯れにパソコンの電源を入れてメールボックスを覗いてみた。機械に疎い親父だったが、ある時期を境に過去のメールを全て消去している。
 自らの死を意識しだしたのだろう。残っているメールは兄弟の間でやり取りした(内容はお互いの病状だったり)ものだった。

 下書きが削除されていないのに気づき、悪いと思いつつ開けてみる。するとその中に「愛しいいとしい」で始まる書きかけのメールが。83歳になろうとした親父の、どうもどこぞの婆さんにあてた内容である。どこどこで映画を見ませんか、どこのお菓子が美味しかったので買いました。一緒に食べませんか、などの他愛のない内容である。老いらくの恋、という奴だろうか。
 お袋という存在がありながら、困ったものだと誰もいない実家で一人苦笑した。

 しょうがねえなあ、と独り言ちる。親父はあの世で照れ笑いしているに違いない。

 じゃ、また次回。