毎度!ねずみだ。
先日、奥さんと日帰り旅行に出かけた。
新宿から小田急ロマンスカー(このレトロな響きが良いね。)に乗り、小田原で昼食。海鮮丼と金目鯛の煮付けに舌鼓を打ち、箱根湯元へ。露天風呂に浸かって蕎麦を食い家路に、というささやかなもの。
その露天風呂での出来事。
露天風呂に一人の男が入ってきた。肌が浅黒く中南米の顔立ちである。歳のころなら40歳くらいか。すっぽんぽんで露天風呂に入る習慣が無いのか、海水パンツを履いて腰にはバスタオルを巻いている。
温泉に浮かぶ葉っぱをすくっていた掃除のオバサンが目ざとく見つけて「ノータオル、ノータオル!」と叫んでいるが、本人にとっては何のことやら理解できないらしいまあそりゃそうだ。ノータオルってなんだよそりゃ。
私が浸かっていた風呂にそのまま入ろうとしたので、そこは国際人として名高い私がレクチャーしてやろうと思い話しかけた。
「どこから来たんだ?」(ここ勿論英語ね。)
話しかけると、「ペルー」という答えが。なるほど、ペルーから来たのなら日本の古式ゆかしい伝統の共同浴場作法などというものを知らないのも納得。
「ペルー?そりゃ遠いところから来たんだね。ところでペルーにもこんな感じの屋外浴場はあるのかい?」(くどい様だが勿論英語で。)
周囲で温泉に浸かっているおっさん連中が興味深げに見ている。どうせおまえらにはわからねえだろうけどね。
「ペルーじゃどうだか知らないが、日本では露天風呂に入る時はバスタオルは脱衣所に置いて、小さいタオルだけ持って入るんだよ。それと、小さいタオルは体を洗うためにあるんだから、温泉の中に入れちゃだめだね。頭の上か脇の岩の上にでも置くのがマナーだ。」
すると、流暢な英語で丁寧な説明を受けたペルー男は合点がいったようで、温泉の中で体を拭いていたタオルをとなりの岩の上に置いた。ふむふむそれで良い。
調子に乗った私は「郷に入りては郷に従え、という言葉もあるが、日本に来たなら日本のマナーを守るようにしなければね。」などと教えてやる。
周囲のおっさん達が関心して私を見ている。ま、たいしたことはないよ諸君。
で、さらに会話を広げようとして「今回はどの位日本に滞在するんだ?」と聞いたところ、「いや、横浜にすんでいるんだよ。」という答えが。あれれ、なんだこいつ日本に住んでいるのか、ということになった。「なんだ日本に住んでいるのか、どこに住んでいるんだ?(だったら、ペルーとか言うんじゃねえよこのやろう。)」「神奈川の藤沢で店をやっている。」
などというやりとりが。さらに複雑な話をしようとして、だんだん私の英語力が限界を迎え始める。とうとうつっかえつっかえになり始めた時に。
ペルー人が急に「あ、言わなかったけど日本語大丈夫ですよ。」などと言いやがった。かなりしっかりした日本語だったので周囲のおっさん達は思わず失笑。
ええっと、そういう事は始めに言いなさい。穴があったら入りたいよこっちは。まあお湯を張った穴にはさっきから入っているんだがね。ちくしょー。さっさと湯船を出て逃げ出してしまいたかったよ。
じゃ!
先日、奥さんと日帰り旅行に出かけた。
新宿から小田急ロマンスカー(このレトロな響きが良いね。)に乗り、小田原で昼食。海鮮丼と金目鯛の煮付けに舌鼓を打ち、箱根湯元へ。露天風呂に浸かって蕎麦を食い家路に、というささやかなもの。
その露天風呂での出来事。
露天風呂に一人の男が入ってきた。肌が浅黒く中南米の顔立ちである。歳のころなら40歳くらいか。すっぽんぽんで露天風呂に入る習慣が無いのか、海水パンツを履いて腰にはバスタオルを巻いている。
温泉に浮かぶ葉っぱをすくっていた掃除のオバサンが目ざとく見つけて「ノータオル、ノータオル!」と叫んでいるが、本人にとっては何のことやら理解できないらしいまあそりゃそうだ。ノータオルってなんだよそりゃ。
私が浸かっていた風呂にそのまま入ろうとしたので、そこは国際人として名高い私がレクチャーしてやろうと思い話しかけた。
「どこから来たんだ?」(ここ勿論英語ね。)
話しかけると、「ペルー」という答えが。なるほど、ペルーから来たのなら日本の古式ゆかしい伝統の共同浴場作法などというものを知らないのも納得。
「ペルー?そりゃ遠いところから来たんだね。ところでペルーにもこんな感じの屋外浴場はあるのかい?」(くどい様だが勿論英語で。)
周囲で温泉に浸かっているおっさん連中が興味深げに見ている。どうせおまえらにはわからねえだろうけどね。
「ペルーじゃどうだか知らないが、日本では露天風呂に入る時はバスタオルは脱衣所に置いて、小さいタオルだけ持って入るんだよ。それと、小さいタオルは体を洗うためにあるんだから、温泉の中に入れちゃだめだね。頭の上か脇の岩の上にでも置くのがマナーだ。」
すると、流暢な英語で丁寧な説明を受けたペルー男は合点がいったようで、温泉の中で体を拭いていたタオルをとなりの岩の上に置いた。ふむふむそれで良い。
調子に乗った私は「郷に入りては郷に従え、という言葉もあるが、日本に来たなら日本のマナーを守るようにしなければね。」などと教えてやる。
周囲のおっさん達が関心して私を見ている。ま、たいしたことはないよ諸君。
で、さらに会話を広げようとして「今回はどの位日本に滞在するんだ?」と聞いたところ、「いや、横浜にすんでいるんだよ。」という答えが。あれれ、なんだこいつ日本に住んでいるのか、ということになった。「なんだ日本に住んでいるのか、どこに住んでいるんだ?(だったら、ペルーとか言うんじゃねえよこのやろう。)」「神奈川の藤沢で店をやっている。」
などというやりとりが。さらに複雑な話をしようとして、だんだん私の英語力が限界を迎え始める。とうとうつっかえつっかえになり始めた時に。
ペルー人が急に「あ、言わなかったけど日本語大丈夫ですよ。」などと言いやがった。かなりしっかりした日本語だったので周囲のおっさん達は思わず失笑。
ええっと、そういう事は始めに言いなさい。穴があったら入りたいよこっちは。まあお湯を張った穴にはさっきから入っているんだがね。ちくしょー。さっさと湯船を出て逃げ出してしまいたかったよ。
じゃ!