午前7時から、青ヶ島航路のフェリー「あおがしま丸」の運航情報が電話(録音々声)で聴ける。午前7時前には今日の運航情報が聴け、無事「出航」の案内を聴いた。
午前8時頃に宿を出て、底土港に向かった。今日の八丈富士は登山日和だろうなあ。
毎週金曜日は貨物船の設定で、他の運航日より1時間早い午前8時50分に出航する。
さあ、憧れの青ヶ島へ。「橘丸」が着岸と同時に出航した。だから、貨物船の日は「橘丸」からの乗り継ぎはできない。八丈富士バックで「橘丸」を撮れるのは、貨物船設定の「あおがしま丸」に乗っている時だけだろう。他の運航日だと、「橘丸」の方が10分先に出航するので。
「あおがしま丸」も去年就航した新しい船で、乗り心地良かった。全てデッキで過ごした。他の乗客は4人だけだった。1人は島の人らしきおじいさん。1人は茨城から一旦八丈島のおばあさんのところに寄り、それから青ヶ島に釣りに行くという男性。あと2人も釣りだそうで、宿泊はキャンプだそう。
双眼鏡が自由に使える様になっていた。
特徴ある島の形が見えてきた。
島の周りは崖。崖を無理矢理切り開いて造った感のある三宝港に、ほぼ3時間で着岸した。東京から南へ約360㌔のところにある島である。主な集落が上にあり、島の周りが崖である鹿児島県トカラ列島の悪石島と似ているなあ。しかしまあ、港オンリーの面だこと。
駐在さんが入島監視に来ていた。伊豆諸島、小笠原諸島は東京都なので、警視庁である。島の旅行で船の到着時に警察官がいるというのは、確か鹿児島県トカラ列島の中之島だけはいた様な。なんか、のんびり旅行の気分を一時阻害されたなあ。
レンタカー屋の人を見付けた。しかし、借りる軽自動車がまだ到着しないという。もう昼なので、早く宿に到着して、昼食貰いたいのに。大型車に乗せられて集落に向かおうとしたところで、やっと借りる車が来た。乗っていた人は折り返しのフェリーに乗るそうで、それを僕に貸すことになっていた。その人は今日ヘリで来て、もう島を出るとのこと。後で同じ宿に泊まっていた人から、仕事で日帰りする人がいると聞いたけど、果たしてその人はその通りだったのか、それとも短時間観光だったのか?
すぐの長いトンネルをくぐり、池の沢地区を通ってからクネクネした急坂を登り、再びトンネルを通った後、集落へ向かった。15分程でお世話になる「あおがしまや」に到着した。
※写真は後日撮影したもの
おかみさんに挨拶し、まず部屋をどうするか訊かれた。和室、洋室とあり、若干洋室の方が高いという。ケチな僕だけど、洋室を選んだ。散策に不要な荷物を部屋に置き、早速昼食を受け取った。先程通った池の沢地区にある地熱釜で蒸すくさや、ソーセージ、卵とおにぎりが入っていた。早速島の楽しみを体験できる。くさやは食べたことないけど、聞いたことある通り臭かった。食べてみれば美味しいとも聞いたので、とにかく蒸して食べてみる。
地熱釜がある池の沢地区の「ふれあいサウナ」前に到着。僕はサウナが苦手なので、これは残念ながら島の楽しみとして体験できない。少し前までは港に無料の温泉があったそうだけど、壊れてしまったらしくて残念。
蒸す物を入れてから蓋をし、下のコックを開けて蒸気を出した。
20分ほど蒸してから出した。
近くの屋根が付いたテーブル席で食べた。くさやは蒸し過ぎたのか固かった。まあ、食べれるけど「食べたい」というものではなかったなあ。
集落方面に戻った。途中トンネルを出た直後に海の眺めが良いところがあり、駐車スペースがあるところに車を停め、海を眺めた。
天気がいいから、観光が楽しい。次は尾山展望公園に行った。近くに駐車スペースが先にあるかどうか分からなかったので、途中の水道施設の入口の敷地を借りて車を停め、歩いて向かった。
青ヶ島は二重式カルデラの珍しい地形で、外輪山の中にあるプリンみたいな形をした内輪山(丸山)が面白かった。池の沢地区はこの内輪山の辺りである。
集落方面。
たっぷり滞在した後、宿に一旦戻った。宿の近くからもう1つの名展望スポット大凸部(おおとんぶ)に向かう道が延びている。途中「大凸部」の案内板のところはすぐ手前に東台所神社(とうだいしょじんじゃ)に向かう道もあり、誤ってそちらに進んでしまった。せっかくなので、神社に行くことにした。玉石の急な階段が怖かった・・・。ちなみに、尾山展望公園からも行けるそうで、そっちの方が安全みたい。
赤い東台所神社。後で調べたら、失恋して錯乱した浅之助という人物が島民7名を殺害し、自らも入水自殺し、浅之助の霊を鎮めるために建てられたそう(怖)
あの階段は降りる時も怖かった・・・。降りたら今度こそ大凸部へ。こちらからも内輪山、集落が眺められた。
釣り船らしき船が港へ向かっていった。
変わった蝶がいた。
真上は晴れているのだが、島の周りを雲が囲んでいた。夕日の鑑賞を満足にできる日は少なそう。
暗くなる前に宿に戻り、午後7時から夕食をよばれた。今晩の同じ宿泊者は診療所の歯科定期診療で来ている大学病院の歯医者さんで、数日間滞在するとの事。海苔と鶏の鍋の他、釣れたてのカツオの刺身がでてきたり、美味しくてボリュームある食事が嬉しかった。島で刺身を食べると、地元で刺身がそう美味しく感じないんだよね。特にカツオ。青ヶ島は星空がきれいだそうで、幸運にも今晩は星観察に良さそう。歩いていける大凸部も星空スポットとのことだが、尾山展望公園で観ることにした。車に乗るので、お酒を飲むのは帰ったからにした。
持ってきていた懐中電灯を点しながら尾山展望公園へ。他には誰もいなかった。テーブルに寝転びながら星空を観察した。でも、僕は矯正視力も弱いので、明るい星しか見えなかった。カメラで星空を撮影したけど、三脚を持ってくるのが面倒だったので、手持ちで撮影。バルブ撮影で1分強踏ん張ってカメラを持った。当然手ブレがあった。知っているのは北斗七星とオリオン座くらいなものだから、北斗七星を撮影した。
カメラは多数の星を捉えているなあ。
2時間程星空を堪能し、宿に戻った。もしまた行く機会があれば、ちゃんと星空撮影のための機材を持っていこうと思う。