豊川市小坂井町の「フロイデンホール」にて開催された。豊川市内のいくつの公共施設で前売券が購入でき、近くの御津町「ハートフルホール」で購入した。でも、各販売所に座席列を振り分けた形で、御津町に割り振られたものからしか席を選べなかった。電話やネットで繋がっているのだから、好きな席が選べたら良いのに。今回も舞台に向かって左側のやや前の方にした。
会場の「フロイデンホール」。
入口広場には白いピアノが置かれていた。
ユニークな企画で、リハーサルが公開された。20人以上が公開も聴いていた。舞台。
※承諾を得て撮影
弦が切れるアクシデントがあったそうで、直して調律している様子を見れたのも貴重な機会だった。直り次第リハーサルが始まった。リハーサルだから後藤さんは正装でなかった。お辞儀もしなかったし、拍手も起こらなかった。後藤さんは安城市出身で、「リストピアノ国際コンクール」で優勝したそうである。最終確認している様子で、中断があったり、弾き直しがあった。どのメロディーも作曲家、曲名が分からなかった。本演奏前だから、プログラムをまだもらっていなかったから。本番と違う右側に座ってみた。音は右側の方がいいという説があったので。本演奏の話より先に述べると、なんとなくそんな気がした。30分で終了した。
本演奏まで時間があるので、すぐそばのとんかつ屋で味噌かつを食べた。安くて美味しかったけど、漬物は1つで十分だなあ。
14時半に開場し、15時から始まった。中央、左側が同じ位の割合でかなり後ろの方以外結構埋まり、右側は全然いなかった。前半の部は「ピアノソナタ第27番 Op.90」(ベートーベン)、「水の上で歌う D.774」(シューベルト作」/リスト編)、「幻想曲 ハ長調 『さすらい人』 D.760」(シューベルト)が演奏された。前2曲はリハーサルでメロディーを聴いた。「水の上で歌う」が素敵な曲だった。ピアノのクラシック曲はたくさんあるのだから、ピアノリサイタルや車の中で聴くNHK-FMなどで素敵な曲に出会えるのを楽しみにしている。華やかな部分に惹かれたが、リハーサルの時にも気になった。でも、曲の中の一部分として聴くと、より魅力的であった。
後半の部は全曲リスト作曲で、「リスト国際コンクール」で優勝したピアニストだから、リストの曲が好みとか?「ハンガリー狂詩曲 第11番」、「超絶技巧練習曲集より 第12番『雪かき』」、「詩的で宗教的な調べより 第7曲『葬送』、「同 第10番『愛の賛歌』」、「愛の夢 第3番」、「ラ・カンパネラ」が演奏された。「葬送」は途中から明るめの調べに変わったので、いつの間にか「愛の賛歌」に移ったのか勘違いしてしまった。
ラスト2曲はリストのメジャーな曲である。ところが、ミスタッチが目立ち、ボロボロだった。リハーサル公開終了時にスタッフに「疲れました」と言っていた。昨日は申込みできた人のピアノレッスンがあり、それで疲れたのか、元々体調が優れなかったのか?「愛の夢」は「エメラルドホール」で聴いたばかりなので、特に気になった。帰宅後に彼の「ラ・カンパネラ」の演奏をYouTubeで聴いたけど、やはりそれと比べて腕前を発揮できていなかった。ピアニストも人間だから、調子が悪い時もあるだろうけど、大変残念であった。
アンコールの前に話があった。つい最近亡くなった中村紘子さんと何回か会ったことがあるそうで、中学生の時に浜松で開かれた中村さんのアカデミーを受講したのが最初だそうである。「優しく接してくれたけど、おじけずく自分がいた」と言っていた。偉大なる師とはそういう存在なんだろうな。彼女の死を追悼するのと、会場の皆様に捧げる意味で、「献呈」(シューマン作/リスト編)が演奏された。
アンコールはその1曲だけだった。そうだろうなと思ったし、聴けても良い演奏ではなかったであろう。アンケートを提出し、帰宅した。