猫とオバサン

今日は朝からスッキリしたお天気だったようね

私は昨日の疲れから昼近くまで爆睡してたわ

大急ぎでお洗濯して

窓も開け放って清清しい空気を入れたわ

この季節って一番好きなの


ところでウチのアパートの周囲には

野良猫が何匹か居るの

よく喧嘩してるのよ

縄張り争いってやつかしら

凄まじい声を上げて

うるさいったらないわ


今日もまた外で

いつもの様に始まったわ

ところが少ししてから

オバサンの声で

「ダメよ喧嘩しちゃ！
　
　　　　　　シロちゃん、ほら、こっちにいらっしゃい！」

あらやだ、飼い主かしら

シロって言うのはきっと

ペルシャの血が混じった雑種で

目つきの悪い長老だわ

この辺をウロウロしてて

人にはなつかない子なの

「チビちゃん、仲良くなさいね」

あらま、喧嘩相手は最近あらわれた

新顔の仔猫なんだわ

その子は壁伝いにコソコソと

歩くのが特徴で

いつも古株たちに苛められてるようなの

それよりも、オバサンどこの人？

窓からよっぽど覗きたかったけど

起きがけで凄い格好だったから

我慢したわ

そうこうしてるウチに

オバサンの声も聞こえなくなったわ

猫たちもどこかへ行ったのかしら


毎日のように行われる猫たちの戦い

オバサン、これからも彼らが

喧嘩しないように

見回りお願いするわ～