解散３０周年

キャンディーズが解散して３０年経つと言う

月日の流れるのはあまりにも早い

私も彼女達の歌を聴いて

育った世代である

当時はピンクレディーとキャンディーズが

女性アイドルグループの人気を

二分していた

それぞれの後追いも何組かデビューした

私はどちらかと言うと

キャンディーズ派だった様に思う

先にデビューしてるのに

後から出たピンクレディーの

異常人気に反発を覚えていたのだ


「哀愁のシンフォニー」の頃だろうか

コンサートも見に行った

しかし会場には７割程度の客しか居らず

ノリも悪い

東京から応援に来たのか

鉢巻を着けた親衛隊も

どこか所在無さげである

それでもキャンディーズは健気に歌っている

すると突然、客の一人が立ち上がった

「みんな、もっと応援しようよ！」

彼は親衛隊ではないが

熱心なファンなのだろう

いかにも地元の高校生っぽい

通路に立って客を煽る

キャンディーズは心強かっただろう

コンサートの後半は

彼のお陰で盛り上がった


そう言った熱いファンに支えられて

解散３０周年のフィルムコンサートが開かれた

平日だと言うのに

全国から大勢のファンが駆けつけた

スクリーンに映し出される

ラン、スー、ミキに向かって

紙テープが投げられる

本人たちは会場に来ていないけれど

３０年前の彼女たちに

ファンは自分の青春を投影しているのかもしれない


あの彼も会場の何処かで

あのコンサートの事を思い出しただろうか