おっさん先生と愉快な仲間のぶろぐ

先生って楽しい仕事だと思い続けることができたしあわせな爺っさまのつぶやきです。

非ネットいじめ三原則プロジェクト

2015-07-09 00:35:53 | Weblog
「いつでも どこでも だれでも」できる情報モラル指導が
できないのだろうかと考えてきました。

21世紀となり高度情報化社会という言葉が
もはや目新しいものと感じることはなくなりつつあります。

インターネット上におけるSNSの発達や
情報機器の高度化の速度は著しく、
普段の生活においても、
コミュニケーションツールとしての
デジタル機器の活用が行われることは、当たり前という感覚となっています。

しかし、私の長年勤めた学校現場においては、
「不易」と「流行」という言葉で示されてきた
「普遍の教育理念」と「社会の変化への対応」という方向性の
整合が図られないまま、
現実の社会とは遠く乖離した空間で
個々の先生の力量による対応が行われているという感覚を持っていました。

たしかに近年では
教育環境としてのICT機器の学校現場へ導入は
目を見張るものがありました。

しかし、
かつて「団塊の世代」と呼ばれた
経験豊かな先生たちの大量退職に伴う
「教育現場の教育力の低下」という人的な状況が発生し、
さらにハード面での充実が進む中、
それらを道具として有効活用する
「力量のある先生」の育成が課題となってきいるといわれています。
 
かつてもこのような時代はありました。

私がまだ、若手教員と呼ばれていた
1990年代の小学校では
OHPや拡大提示装置が配備され
「視聴覚教育」と呼ばれるビデオによる映像や
スライドの一枚の画像から
情報を得て「考える」という授業が行われていました。

やがて、OHPからプロジェクターへと
教室環境でも変化が見え始め、
今では電子黒板を使った授業環境が
当たり前の風景として見られるようになってきました。

ただ、そこには
それを目の前で熱意を持ち演じてくれる
暑苦しいほどの「モデルとしての先生」がいて、
指導方法を語るゆるやかな時間があり、
培われた未整理の膨大な情報資産がありました。

今こうしたものが
化石化しようとしているのでは・・という危惧から
リタイヤ後も情報モラルに関わってみることにしました。

「いつでも誰でもできる情報モラル授業」と
「自らが考え、作る情報モラル」というテーマを考える中で
生まれたのが「非ネットいじめ三原則プロジェクト」です。

簡単に言えば
クラスで非ネットいじめ三原則宣言をしましょう
それをネットにアップしてみませんか
と言う単純な取り組みです。

子どもたちが自ら考え「ルール」をつくり
話し合いをまとめるということが
どれだけ労力のいることかを知っている先生たちに
取り組んでもらえればいいなと思っています。

現在、情報モラル教育に関する課題は多く指摘されていますが
特に指導者への指摘が多くみられます。

例えば、
ICT機器を活用して授業をいかに構成するかについては、
情報モラルに限らず先生方の指導力量として重要なテーマだという文脈です。

ICTというメディアをいかに授業に活かすかは、
教員の授業力や授業デザインにかかっており、
電子教科書・プロジェクター・電子黒板などの道具の導入は、
近年きわめて進み実際に多くの授業で活用されているのですが、
使用している教員が限定されていたり、
その使い方を知らない教員がおらけることも現実だといわれています。

現状では、指導力量がなく授業改善に生かせていないという指摘です。

しかし、この急激な変化に対応し切れていない原因を
すべて先生の力量にしてしまうことには大きな違和感を感じています。

ただ、児童・生徒は社会における情報化の波の中を漂っているという現実もあります。

意外と多くの方々が小中高等学校の先生で
「道徳」という免許を持っている先生はいない(2015年現在)
ということを知らないということもありますが
このままでいいわけはありません。

そこで「非ネットいじめ三原則」というプロジェクトを設定し
こうした状況の改善について皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。


http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tom123/

に試験的にポータルサイトを構築しました。
やってみようかなという先生の連絡を待っています。

コメント
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