霧島家日誌

もう何が何だかわからないよろず日誌だ。

ARMORED CORE for ANSWER アセンブル解説記事 メインブースター編2

2011年07月27日 19時52分55秒 | アーマード・コア
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。ここんとこ体調が良くないので、身体が求める限り睡眠時間をとる事によって復調しようと画策している霧島である。おかげで一日十二時間以上寝ておる。まるでマリネラの国王だな。最近ずっと読んでるのだ、パタリロ。頭使わずに読めて面白く、長いので何度読んでも飽きない。ただ結構前に買った奴なので、かなり続刊が出ており、それを買おうとすると全巻セットを買った方がたぶん安い。

しかしその全巻セット、二万以上するんだよな…どうしたものか。

ちなみに、この間からミサイルがどうこう言ってるが、実際のところ私が一番嫌いなのはパラボラ地形戦、というかパラボラというMAPそのものだったりする。パラボラが壊せれば話は違ったがな、何で大破壊システムを謳ってるゲームで壊せぬ障害物相手にあくせくせにゃならんのだ、という訳だ。ちなみに次に嫌いなのがKAMAL。あくまで私が個人的に嫌い、って話だが。



CB-RACHEL


一言で言うと、横に強くなったユディト。それがレイチェルである。基本的に軽めの機体に積む事を前提に設計されており、水平推力、垂直推力、QB総推力が全て最低限で纏められている。最低限の推力しかないので、満載したホワイト・グリント脚機に積んだだけでかなり動きが鈍くなる、というか的になって死ぬ。

しかしこの推力でも動かせる程度に軽い機体に積めば、水平消費、垂直消費、QB総消費全てが最低クラスという良燃費ブースターなので、継続して空中戦を行っても息切れとは無縁となる。結果、高速機動型とは又違った意味で機動性に優れた機体を構築できるのだ。特に中距離射撃戦をやるならこの程度の推力でも充分可能だ。

QBはユディトと比べると総消費が291増えているが総推力の低下は70程度だし通常消費関係が省エネ化されてるので使用感は変わらない。つまり最低限のQB総推力があり、かつ連発しても問題ない低燃費さが両立されているという事である。なので、ユディトと同様にジワジワおっかけるのも可能だ。と言うより、そこから一歩踏み込む事もできる。

と言うのも、水平推力が絶望的だったユディトと違ってレイチェルは最低限の推力がある。故に、最低限推力+低燃費なQBという事で最低限の攻め性能もあるのである。ただ、そうは言ってもレイチェルだけで攻めるのは厳しい。ランスタンなど高出力な突撃用OBは必須である。しかし突撃をOBに任せて上手く立ち回れば、近中距離での攻めは元より張り付きもできないという事は無い。

まぁ、流石にこいつを使って張り付くのは初心者向けではないので近中距離戦か中距離射撃戦で使うのが無難である。とにかく低燃費で、軽い機体なら息切れしない継続機動戦が可能というのが特徴のMB。機体を上手く組めば、ミサイル交差戦以外はこなせる万能なMBだ。燃費がいいからEN兵器や高消費ENパーツとの相性も良好。

ただ、本当に推力が最低限しかないので、ちょっとでも重い機体に積むと特に近距離での機動性が死んでしまう。中量機なのに軽量機に張り付かれて抜け出せず死亡とか普通に発生しうるので、余程軽く組んでない限り、中量機ならラトナの方がいいだろう。


MB11-LATONA


何かと選ばれやすいMB第二弾。図面トレードで重量機と張り付き機、交差戦機以外の機体を貰った場合、これを積んでいる確率がやたら高い。それぐらい使いやすく、高性能なブースターという事だ。その秘密は、全MB中最低の垂直消費と高出力のQBを両立しているところにある。

大体のブースターは、空を飛ぶとガンガンENが減っていく。これはしょうがない事で、どのMBも空中のEN効率が良すぎると本格的にARMORED ANUBIS -ZONE OF THE ENDERS-になる。…それは置いといて、MB一覧表を見ていると、水平推力やQB推力が高いブースターほど垂直消費が高く、逆に垂直消費が低いブースターほど水平推力やQB推力が低い傾向にあるのがわかる。

そう、前進性能と滞空性能は反比例するのである。中には、前進性能が高くて垂直推力も高く飛ぶ事も可能、というMBもある。今まで紹介したのだとアルギュロスがそうだ。まぁ前進性能が高いって程ではないが、高出力の水平推力とそこそこのQB性能、なかなかの垂直推力がある。しかし、こういうMBは垂直消費自体は高いのでプカプカ浮いての継続空中戦には向かないのである。

しかしこのラトナは違う。全MB中最低の垂直消費を生かし、継続的な空中戦が可能だ。しかも、QB性能がかなり良好。何とアリーヤよりもQB総推力が高いから驚きである。高いと言っても60前後だが、QB性能重視MBとして有名なアリーヤと同等のQB総推力を持つというだけでも、かなりの突撃性能を持っている事が判る。その上プカプカ受けるというのだから、このMBがいかに優秀か判るだろう。

特にこのゲームに慣れていない初心者は、対人戦では無駄に浮いてしまいがちである。CPUネクストは地上にいる事が多く、空中戦型AIを積んでてもしばらく地上で待ってると確実に降りてくる。しかし対人では延々と浮き続ける人も多いし、上下の動きを生かした霍乱機動を仕掛けてくる人だって多い。

すると自然、自分もある程度は浮く必要が出てくる。なれた人ならEN管理がしっかりしていて、ENゲージに合わせてブーストを絞ったり着地するのだが初心者にそれは酷というもの。気付けば延々と空中にいて、地上戦と同じノリでQBを吹かしまくった結果ENゲージがスッカラカン…誰もが通る道である。

さりとて空中戦特化のユディトは本当に垂直関連のみに特化してしまっているので、重量機や狙撃機など引き特化機ならともかく、軽めの中距離射撃戦機など攻めの必要性がある程度は存在する機体では使いにくい。レイチェルも最低限の前進性能しかなく、OBを使いこなす必要が出てくる。その点、ラトナは浮き続けても何ら問題ない空中戦MBでありながら、充分な前進性能を持つ。故に使いやすく、愛用者が多いのである。実際、霧島家でも軽~中量機使いの初心者にはオススメしたい逸品だ。

しかしながら、注意しなければならない点は勿論ある。と言うのも、このMBは本来近中距離戦用のブースターであり、万能を目指して作られたものではない。近中距離戦用としての性能が高い次元でまとまった名作であるが故にそれ以外の用途にも使えるというだけなので、本当に初心者な内はともかく、慣れてきたら「この機体のMBは本当にラトナが最適なのか?」と疑う事が必要である。

まぁそれは置いといて、まず、近中距離戦用なので張り付き距離を維持するには推力不足である。張り付きに多用されるアリーヤと同等のQB総推力があるのに、と思うかもしれんが、あっちは水平推力も異様に高く実際の突撃性能はもう一段高い。ラトナの様に水平推力がそう高くないMBで突撃したかったら、ライールぐらいのQB総推力がないと無理だ。なので、張り付きには使えない。無論交差にも。

次に、垂直消費は低いが垂直推力も低い事。つまり、プカプカ浮くのはできるが上下に激しく動く事はできない。近中距離で攻めるならば大して問題にならないが、張り付きとかの距離になると上下に激しく動く霍乱戦法は大変有効。それができない訳だ。元々張り付きに使うMBではないのでそこまで大きな欠点ではないが、三次元機動で撹乱してくる敵への対処は鈍くなるので注意しておきたい。

又、水平消費、垂直消費共に低いので気付きにくいがQB総消費は意外と高い事。アリーヤと比べQB総推力プラス60前後で総消費が593も増えている。それでも、突撃性能に優れたアリーヤ、ヴァーチュ、ライールの三兄弟より総合的な燃費で勝っている(QB効率自体はラトナのが悪いが、通常消費が低燃費なので総合的には低燃費)が、それでも延々前QBを吹かしまくると燃費は悪くなる。QBを多用しまくるなら、近中距離戦をやる場合でもアリーヤ等を採用した方がいい時もあるので注意。

それから、水平推力がレイチェルよりも低い。なので、同じ継続空中戦が可能なMBとしては、レイチェルの方が中距離射撃戦向け、と言うか引き機向けである。とは言え向こうは最低限の攻め性能しかなく、AP負けとかで攻める必要が出てきた場合に難しいのが欠点。又、ちょっとでも重い機体に積むと近距離での機動性が死ぬので軽量機にまとわりつかれた時逝けるのも欠点。まぁ元々上級者向けのMBだしな。

と、色々欠点を述べてきたが、継続空中戦が可能な低垂直消費と高出力のQBという二本柱をしっかりと確率しているお陰で、近中距離での一定の攻めには最適なMBだ。ENを節約しやすいのでEN武器との相性も非常に良い。流石にレイテルパラッシュみたいな武装は無茶振りだが、ハイレーザーを積んで近中距離で攻める、なんていう機体には最も向いたMBだ。

又、近中距離戦を視野に入れた中距離射撃戦機にも薦められる。ただ、さっきも言った通りレイチェルよりも水平推力が低いので引き主体の機体への適性は低い。ただ、こちらは多少重めの機体でもQBで無理矢理動かせるのが強みか。ただそれでも通常推力が全般に力不足なので、重量機などには流石にあまり向いていない。


03-AALIYAH/M


ここからはQB性能重視、つまり突撃性能重視の張り付き・ミサイル交差戦向けMB。こちらはアリーヤのMB。

先程アルギュロスを全点豪華主義ブースターとして紹介したが、もう一つの全点豪華主義がこのアリーヤである。このブースターはアルギュロス以上に全点豪華主義を先鋭化させており、水平推力NO2、垂直推力NO2、QB総推力NO4というあらゆる面で高出力を誇るブースターだ。

しかし、QB総推力が四番目とは言うが、実はNO3はラトナ。一覧表で見てみると、NO2のライールとNO1のヴァーチュに結構水をあけられている。なので、全点豪華主義とは言ってもQBは「そこそこ」か、まぁアルギュロスよりは高いけど、と、そう思うかもしれん。

しかしさもありなん、このブースター、水平推力がアルギュロス以上に高い。なので、通常ブーストで加速した状態からQBを吹かせばかなり速度が出る。QB総推力自体はラトナに次ぐ程度でも、充分張り付き戦術が出来るぐらいの速度が出るのだ。アルギュロスもアリーヤと同等の水平推力はあるのだが、いかんせんQB総推力がフルチューンでも4000台超えないから、前進性能はそこまでないのだ。QBに関しては死ぬほど燃費悪いし。

しかし、アルギュロスで述べた通り全点豪華主義には何処か無理が出るのが常だ。アリーヤは重量が軽い分、燃費にモロに響いた。4時代は、ただでさえアリーヤ本体の消費ENが高いと言うのに、このブースターが(まぁサイドもバックもだが)ENをバカスカ食いまくるせいでベルリオーズ含め多数のレイレナード所属リンクスが憤死した。消費ENの高い外装+ENバカ食いブースター+大した性能じゃないジェネレータ、という組み合わせだったので、本来なら高機動機体なのにすぐガス欠になって低機動機体というノリになってしまったのだ。

fAのver1.4でも、MBアリーヤのENバカ食いは変わっていない。ラトナで述べた通り、QB総消費は意外と省エネなのだが水平消費と垂直消費がお馬鹿で、ここまで来るとQBを使わず地上で通常ブースト移動してても明らかにEN回復が遅い。その上ちょっとでも飛ぼうものならゴリゴリENが削れて行く。水平消費が一万越えで、垂直消費も一万超えてるからな。トーラスのブースター作ってるのがレイレナードの盟友アクアビットの連中である事を考えると色々感慨深いものがある。

まぁそれは置いておいて、張り付き・交差戦に使うブースターの特徴はQB性能≒突撃性能が異様に高い代わりに燃費が酷いという事である。三種の特徴をそれぞれ挙げると

アリーヤ
・水平推力、垂直推力共に高い
・水平消費、垂直消費共にお馬鹿
・QB総推力は控えめでこのランクでは低燃費

ヴァーチュ
・水平推力、垂直推力共に残念
・水平消費も垂直消費もお馬鹿とかそういう次元を超越
・QB総推力が頭おかしいレベル
・但しQB総消費も頭おかしいレベル

ライール
・水平推力が完全に死亡
・軽い機体を浮かせるだけの垂直推力はある
・水平消費、垂直消費共にこのクラスとしては抑えられている
・その分QB性能がほぼ完全にヴァーチュの劣化

まぁこんなとこである。要するに、突撃MBとしてのアリーヤの価値は通常ブーストの速さ(縦にも横にも)に求められる訳であり、ここを生かせないのなら他二種を使うべきだ。逆に言えば、この通常ブースト速度を存分に生かせる機体なら積極的に採用していきたい。このブースターを使うなら、サイドブースターも水平推力が高いのにして、通常ブースト速度を更に高めておこう。

又、突撃MBとしては非常に高い垂直推力にも注目したい。これは、飛びたいと思った時に急上昇できるという事である。例えばだな…そう、グレネードという武器がある。これは着弾するとそこで爆発して爆風を起こす。これを利用し、空中から地上にいる敵目掛けて撃ち込むのがグレネードの基本戦法だ。そうすれば高い確率で当たるし、逆に言えばそうでもしないと当たらない武器なのだな。

しかし、ヴァーチュはまるで空を飛べない。ライールは垂直消費が割とマシだが、マシというだけであって良い訳ではない。むしろ、全MB中最低の垂直消費を持つラトナでも攻めている時飛びっぱなしというのは無理だ。常時飛び続けるというのは、常時攻め続けるというのと同じぐらいENを食う行動である。しかし、こちらがグレネードを持っていると判ると、相手はなかなか着地しなくなる。

たまーに着地するが、すぐに飛び立ってしまうから、そのたまの着地を狙ってグレネードを叩き込まなければならない。その為には、「たまーに着地した時」「こっちが空にいる」必要がある。そんなもん常時空を飛んでないと無理に思える。

しかしだ、アリーヤぐらいの強力な垂直推力があれば、普段は地上で戦って「あ、そろそろあいつ着地するな」と思ったら空を飛んで、頭上からグレネードを叩き込む…というのができるのだ。これがヴァーチュなんかだと、推力が足りなくてそんな芸当はとても無理である。ライールでもちょっと厳しい。

斯様に、アリーヤは通常推力に優れている為、瞬間的にトップアタックへ移行できるというのが強みなのだ。無論、瞬間的なもので終わらせないとEN消費がおぞましい事になってすぐガス欠になるが、それを補ってあまりある利点である。常時三次元機動を行って敵を霍乱するのではなく、必要な時に瞬時にそれを行える、それがアリーヤの性格なのだ。

優れた通常ブーストと、突撃MBとしては低燃費なQB。これがアリーヤの特徴である。地上戦を主体にし、瞬間的な三次元機動で敵を攻撃するスタイルに合致するブースターだ。又、強力な水平推力を生かし、四脚の様な高速通常ブーストで動き回る機体などにも合う。重量機に積むと悪い燃費が露呈しやすいのでやめておいた方が無難だが。


S04-VIRTUE


かつてのレイレナードのオリジナル、No3の"鴉殺し"アンジェ専用ブースタ。このブースターはアリーヤとは真逆で、ひたすらQB性能だけを重視して作られている。お陰でQB総推力はNO2のライールに1000前後の大差をつけるほどの鬼の性能を誇る。無論、その分QB総消費は膨大で、何も考えず使っているとすぐガス欠になる。

しかし、ここでQB性能だけを重視した弊害が襲ってくる。水平推力がレイチェルと同等程度しかないのだ。軽い機体を最低限動かす程度しかないと言われるレイチェルと同等という事は、即ち通常ブーストによる回避機動がほぼ期待できないという事である。ヴァーチュはレイチェルと違って(張り付き機としては)多少重めの機体にも積めるので、その場合余計に通常ブーストが遅くなる。

結果として、QBをガンガン吹かして敵の死角に回り込む必要が出てくる。しかしQBをガンガン吹かすと即ENがスッカラカンになる…と、大変扱いが難しいのである。しかも水平消費がアリーヤ以上にヤバいので地上ブーストしてるだけでもEN回復がかなり遅い。空中戦なんてもっての外としか言いようがない。

何せ、垂直推力ワースト3なのに垂直消費NO1である。飛べる道理がない。MBの水平消費+垂直消費という単純計算だけでも四万を超えるのに、実戦ではサイドブースタの消費とかQBの消費とかも関わってくるから、このブースタを使う場合、飛ぶ事は基本的に頭の中から排除した方がいい。ソブレロジェネを積んで全身をほぼラトナで構成した実弾武器のみの機体、とかじゃないと厳しい。

そんな欠点だらけのヴァーチュだが、鬼のQB総推力による突撃性能は素晴らしいの一言。企業は違うが危険な作戦パーツだが、見返りは充分に大きいぞとでも言いたくなるブースターである。何せ、MB中最高のクイック推力を誇るのに噴射時間も最長。総推力は、QB総推力NO2のライールに1000前後の大差をつけるほどである。お陰で、前→横→前と連続でQBするより、前→QBリロード終わるの待つ→前、とやった方が速度が出てしまうほどである。

その突撃性能を生かし、一瞬で敵の懐に潜り込み、更に敵の死角へ入り込むのがこのヴァーチュを装備する機体の基本戦法である。前進速度は間違いなく一番なので、迅速に死角に入る事ができる。後は、敵がこちらを再捕捉しない様霍乱機動で張り付きながらマシンガン等の高火力武装を叩き付け続けるのみだ。

但し、さっきも言った通りQB総消費も通常ブースト消費もどぎついのがこのブースタ。QBの使いどころを絞らないとすぐガス欠。又、QBがあまりに速すぎて機体に振り回され、張り付くも何もなくなってしまう事が多いのも欠点だろう。玄人向けと言える。まぁ張り付き戦術自体が玄人向けだからしょうがないと言えばしょうがないんだが。

尚、このブースターの最大の弱点は垂直関連なので、こっちが突撃した時相手が空中に逃げると少々困った事になる。そういう時は、下へ潜り込んでそこから小突き回してみるといいだろう。

後、これをつけると物凄い速度が出る。そういうブースターだから当たり前である。しかし、前も言ったが過剰な速度特化機はラグいので注意。例えばこれ+ブレードでブレードを振ると、たとえ追加ブースターをつけていなくてもラグがおぞましい事になるし、ソブレロ脚の機体にヴァーチュを積んだだけでも割と頻繁にワープする機体が出来上がる。ワープ機体は対戦相手を一方的に不利にしてイラつかせるだけなので、高速機を組む場合はそこら辺を自覚して、注意しながら構築しよう。


CB-LAHIRE


ライールのMB。オーメルの新型の例に漏れず、これも旧レイレナード製品に影響して作られている。と言うか、オーメルのネクスト開発部は旧レイレナード技術者に乗っ取られてるんじゃなかろうか。かつてのオーメルの標準機、ユディトの面影が殆ど見られない。とは言え、一応ユディトの面影もある。このパーツは、ヴァーチュを元にユディトの技術を応用したもの、つまり縦に強くなったヴァーチュである。

とは言え、縦に強くなったとは言ってもそこまで強い訳ではない。垂直推力はアリーヤと比べて2000以上低いし、垂直消費も張り付き用ブースタの中では最もマシとは言え僅かだがアルギュロスより高い。QB総推力もヴァーチュに比べると1000以上低くなっている癖に、総消費は111しか下がっておらずボロ負けである。水平推力はヴァーチュから更に下がり、未チューン11000台に突入。こうしてみると、産廃の様にも思えてしまう。

しかし、だ。未チューン8000台の垂直推力でも張り付き機≒軽量機を浮かせるには充分な推力であり、それだけの推力を持ちながらアルギュロス程度の垂直消費に押さえ込み、尚且つ燃費は死んでいてもアリーヤ以上の出力を持つQBを装備している…こう考えれば、ライールの使い方というのも自然と見えてくる筈である。

いかにアリーヤ以上の推力があると言ってもヴァーチュに比べれば燃費は鬼の様に悪いので、やはり優れた垂直関連の性能を生かし三次元機動で敵を霍乱するという攻め方に向いている、と言うかそういう戦法に最も合致するブースターと言えるだろう。又、一覧表とパーツ説明文を見比べると誰の噴射時間が長いって? となりがちだが、一応長い方ではあるし出力もあるので、空中で吹かせば慣性が働いて水平推力の低さをある程度補うという効果も生む。

そういう意味では、サイドブースターも推力が高くて噴射時間の長いホロフェルネスとかが合ってそうだが、そこまでやるとENが足りなくなったり接近が難しくなったりするのでその辺は機体及び自分の腕と相談である。

ともあれ、三次元機動で敵を撹乱し、戦うブースターである事に変わりはない。その戦術を生かせないのであればヴァーチュかアリーヤを使うべきである。逆に生かせるなら積極的に使い、上下に激しく動いて敵を惑わそう。又、空に逃げる敵に対して、突撃型ブースタの中では一番耐性の強いブースタでもある。まぁ普通に相手に付き合うとすぐ息切れするがな。



★MB総評

GAN-01-SS-M.CG
・通常ブースト最重視、QB死亡ブースタ
・いくら低燃費とは言え、このQB性能では突撃性能は皆無
・よって前進性能(突撃性能)は絶望的
・しかし通常ブーストは最優秀
・狙撃機、重量機など、前進を重視せず引きを主戦術にする機体に
・AP負けした時、OBが死んでるとどうしようもなくなる。高出力OB必須

GAN01-NSS-M.CG
・クーガーの新型MB
・コジマ系ロケットエンジンの遅れを取り戻したところでこの程度であった
・重量と消費ENを減らした代わりに性能が下がったSS-M.CG
・通常ブースト性能が全般的に悪化
・一方QBは、30ちょい総推力が増えて、総消費EN408増加
・つまりQBもどっしょーもない。取り戻した遅れは何処に生かされたのか
・ブースターとしてSS-M.CGに勝る部分は皆無と言っていい
・無理してでもSS-M.CG積むべきだろう。よくこんなの新型で出したなクーガー
・これでも初期verではアリーヤを食いかねない性能だったんだが

GAN01-SS-ML.CG
・↑より前に開発された、SS-M.CGの軽量化バージョン
・水平消費、垂直消費共に改善されたが、それに見合わないほど出力が落ちてる
・QB性能に至っては完全劣化
・重量は352、SS-M.CGとは198差
・この垂直推力でも飛ぶ事は充分可能。SS-M.CGと比べると軽さと滞空性能だけが利点か
・滞空性能に意義を見出せないなら、無理してでもSS-M.CGを積んだ方がいい
・どうでもいいがNSS-M.CGを微妙に食ってる気がする

ARGYROS/M
・全点豪華主義ブースタ
・通常ブースト重視だがQB性能もそこそこある、というタイプ
・QBの推力が割とあり、AP負けした時OBないと詰む、となりにくい
・QB総推力はあくまで「そこそこ」。積極的に突撃する性能ではない
・ちなみにQBの燃費はめっちゃ悪い。そういう意味でも突撃に使うMBではない
・それでも通常ブースト推力とQB推力を両立してるのは魅力的
・通常とクイック両立の代償はそこらの突撃銃より重い重量と燃費
・水平消費こそ普通だが、垂直消費は結構高め。QBは超のつく悪燃費

DUSKAROR-CORB
・アルギュロスを軽くして性能を下げたブースタ
・重量差490はかなり嬉しい…が、その分性能はかなり劣化
・QB性能はほぼ変わらず。総推力が30前後増えて総消費45増
・水平推力も重量を考えればそこまで劣化していない。消費も同等
・問題は垂直関連。垂直推力が全MB中最低にまで落ち込む
・しかも垂直消費はむしろ増加。くっ、駄目だ、飛べん
・高めの水平推力を生かして地上戦における通常ブーストを加速させ、
 ついでにそこそこのQB性能によりAP負けした時の突撃もある程度こなせる。
 通常推力重視のMBで、かつ軽めでQB性能が死んでない。
 こう書くと使いどころがありそうな気がする
・でもそれだったら、瞬間的にだったら浮けるアリーヤでよくね?
・殆どの場合、軽めで高水平推力でQB性能のあるMBを求めるならアリーヤのがいい
・アリーヤに勝ってると言えるのは水平消費ぐらいか。どうしてこうなった

CB-JUDITH
・垂直性能特化ブースタ
・最高の垂直推力と非常に低い垂直消費。
 三次元機動による逃げ(引き)、霍乱が可能
・最低限のQB総推力と最低の総消費を併せ持つQBを装備
・突撃は無理だが、燃費のいいQBでジワジワ追っかける事が可能
・水平関連の性能は最低クラス
 この為通常ブーストが遅くなり要所でQBしないと的になりやすい
・基本的に中距離射撃戦機、狙撃機、重量機といった引き重視機向けだが、
 三次元機動と低燃費QBを生かせないならやめておいた方がいい

EKHAZAR-CORB
・本日の「何に使うんだコレ」
・垂直性能はユディトに完全敗北だが、それでも高性能
・QB性能も完全敗北
・しかもQB総推力下がった上総消費が激増、低燃費とは言えなくなってる
・唯一の救いはユディトに比べて1000増えた水平推力
・しかしそれでも引き機に使うには遅すぎるのであった
・これを使うぐらいなら、垂直関係に特化したユディトか
 水平関係に強くなったユディトことレイチェルでいい
・さて、何に使ったものか

CB-RACHEL
・横に強くなったユディト。それがレイチェル
・最低限の水平推力、垂直推力、QB総推力を持つ
・軽い機体に組み込めば、継続した機動戦は可能
・高速機動戦には息切れという問題がついて回るが継続機動戦にはそれが無い
・重い機体に積んでも的になるだけ。軽い機体で、速くなくとも軽快な機動を
・QBはユディトに比べて燃費が悪化しているが、使用感に変化はない
・突撃機体に積むなら高出力OBを

CB-HOGIRE
・本日の「何に使うんだコレ」第二弾
・レイチェルを高出力にしたパーツ。…の筈だったんだが…
・QB総推力を350前後増やした代償が総消費1869増加
・どういうこっちゃねん
・通常ブースト関連は推力、消費共に特筆するほどの変化なし
・つまりレイチェルに全てを奪われたブースター
・「お前は…俺の……!!」

MB11-LATONA
・水平消費、垂直消費共に最低レベル。省エネブースター
・水平推力が低レベルなので引き機には向かない
・垂直推力も高くはない。上下に激しく動いて霍乱するのは無理
・とは言え垂直消費が最低なので、プカプカ滞空できる。持続的空中戦が可能
・アリーヤより高出力(燃費は悪いが)なQBを生かし一定の攻めが可能
・張り付きとかには力不足。近中距離戦を挑むのに向いている
・近中距離戦を視野に入れた中距離射撃戦機体にも
・ENを節約しやすいので、レーザーとの相性もいい

MB107-POLARIS
・本日の「何に使うんだコレ」第三弾は旧メリエスの名作(笑)ポラリスです!
・結論から言うと、これ自体の性能はそこまで悪くない
・しかしラトナとの重量差に見合う性能ではない
・ラトナより燃費が良くなったのはいいが推力下がってるってどういう…
・「ラトナ! 貴様さえいなければぁーっ!!」

03-AALIYAH/M
・最高レベルの通常ブーストと高出力良燃費のQBを併せ持つ全点豪華主義ブースタ
・但し通常ブーストのEN消費が最高レベル
・通常ブースト中のEN回復速度はかなり落ちる
・通常ブーストを生かした立ち回りを行い、瞬間的なトップアタックを行う機体に
・QBの燃費が意外といいので、ここぞという時の無理も効く

S04-VIRTUE
・最高のQB総推力と最悪のQB総消費、水平消費、垂直消費を併せ持つ特化型
・QBによる突撃性能が物凄く、QB連弾より前QB連打のが速度が出るほど
・その突撃性能を生かし、一瞬で懐に潜り込みそのまま死角に入って張り付くのが基本
・水平推力が高くないので、QBを使わないと被弾率が上がる
 しかしそのQBは異様にENを食う。死角に入るのが必須な理由である
・垂直関連はどうっしょーもない性能。推力はワースト3だわ消費は最高だわ…
・なので地上戦主体で。相手が飛んだら下に入り込んで小突き回そう
・ちなみに、4に登場したNo3アンジェの専用ブースタ
・他にも彼女を倒すとMOONLIGHT、FLICKER、BLUEXSと様々なパーツが手に入った
・お前はロックマンのボスか
・fAでは他のパーツと共に真改が受け継いで使用している

CB-LAHIRE
・軽量な機体なら充分浮かせられるだけの垂直推力
・加えてアルギュロス程度に抑えられた垂直消費を持つ
・推力は決して高いとは言えないし消費も決して少ないとは言えないが、
 アリーヤ以上のQB総推力を持つ事を考えれば致し方ない数字
・上下に激しく動く三次元機動で敵を撹乱し張り付く為のMB
・QBは燃費が滅茶苦茶悪く、ヴァーチュに完敗かつ大敗
・ただ前に突撃するだけならヴァーチュでいい。
 継続的な三次元機動(≠継続的な滞空)こそこのMBの真髄
・この為、できるだけ軽い張り付き機に積むのが望ましい
・水平推力は最低クラス。通常ブースト性能は期待してはいけない

12 コメント

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一部気になった点について言及させていただきます (とあるリンクス)
2011-08-05 18:22:39
VIRTUEの説明で
・その突撃性能を生かし、一瞬で懐に潜り込みそのまま死角に入って張り付くのが基本

とあるけど、これは基本ではないですね
特に相手がタンクや重2などで上手い方だと不用意な接近や安直な交差機動ではいくら速度が速くても[単なるENの浪費]でしかありませんし、被弾率も跳ね上がってしまいます。

あなたはここで典型的な負けパターンを、さも当たり前の運用方法として紹介している訳です。

VIRTUE運用に当たって欠かせないテクニック
・二段QB慣性移動での速度確保及びEN節約
・通常ブーストOFFでのEN節約
・軸ずらしでの被弾を抑える接近方法
・VIRTUEは張り付きに適さない事
・上記を踏まえた上での空中機動や交差の在り方

最低限このくらいは理解し、実戦できるレベルでないとVIRTUE運用は語れないでしょう。

ほかにも沢山気になった点はありますがキリがなくなるので今日はこの辺りにしておきますね。

ここまで批判的なコメントで申し訳ないですが、記事自体は楽しく読ませていただいてます。更新頑張ってください。
返信する
Unknown (霧島)
2011-08-06 03:06:44
ふむふむ、じゃあ張り付きに適さないって事はどんな機体に適すので?

後まぁ、そもそも直線的に接近しろとは言ってないんですけどね。それこそ的になるだけであって。張り付きには「とにかく接近すれば勝てる」場合と「死角に入り込まないと勝てない」の2パターンがあり、どちらにしても回避はしないと即死ぬぐらいは自明だと思うのですが…別に安直な交差機動しろとも言ってませんし。

慣性書き忘れは迂闊でしたね。こいつ噴射時間長いから慣性が結構つくし。
返信する
Unknown (どこにでもいるようなリンクス)
2011-08-06 03:30:43
大会優勝者や名の通ったリンクスがブログで説明してるのでせめてそのへんを見てから使い方を書いたほうがいいと思いますよ

ちょっと偏見が強すぎるというか…
突っ込みどころ満載です。
返信する
Unknown (霧島)
2011-08-06 03:31:45
然様ですか。
返信する
Unknown (とあるリンクス)
2011-08-06 09:40:56


二段慣性移動を噴射時間が云々とか言ってしまってる辺り、方法や理論はなにも知らないみたいですね。
調べる手はいくらでもあるので頑張ってくださいね。

張り付きについてもいろいろと勘違いされてるみたいですので、もっとよく理解を深める事をオススメします。

返信する
Unknown (霧島)
2011-08-06 09:42:00
然様ですか。
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Unknown (madnug2167)
2011-08-06 12:11:12
ミサイラーじゃいなすかねヴァチュが適しているのは
連続で急上昇して、落下で回復しての繰り返してポンポン
正直、中2より相手してて楽だけどねミサイラ。
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Unknown (霧島)
2011-08-06 12:14:39
ヴァーチュって急上昇できます? 正直垂直推力も垂直消費もお亡くなりと言っていいレベルなので、上向いてブレード振りでもしないと上には上がれませんし。速度が異様に出るから交差ミサに適してるのは間違いないと思いますが、空飛んでミサならライールあたりでいいような。

まぁ楽、楽じゃない以前に嫌いって話なんですけどね、ミサイラーに関しては。
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Unknown (madnug2167)
2011-08-06 12:32:59
連続QBで上がってください、QTはさんだらして
他人の動画だけどhttp://www.nicovideo.jp/watch/sm3005759

ライールは正直劣化ヴァチュじゃないすか?ラトナがヴァチュのマイルドみたいな
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Unknown (霧島)
2011-08-06 12:40:54
ああ、そういやこんなテクあったな…上手い人になると劣化ヴァーチュになっちゃうのかなぁ。垂直推力なんか関係ねェってなれるんなら実際そうですし。実際上手い軽2使いはヴァーチュ多い気がしますしねぇ。まぁ初心者にこの挙動は無理だろうけど、それ言うとそもそも軽量機自体が向いてないし難しいところで

ラトナは同じ通常推力死亡QB強力路線とはいえ、プカプカ対空できるから違う気もしますが…
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