霧島家日誌

もう何が何だかわからないよろず日誌だ。

ARMORED CORE for ANSWER アセンブル解説記事 メインブースター編1

2011年07月25日 21時17分24秒 | アーマード・コア
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。ここんところ無理をしすぎて体調を崩している霧島である。無理したって何したのかと思うかもしれんが、特に何もしていない。した事と言えば、昼寝とかせずちゃんと一日中活動していた事、結構遅くまで起きていた事、この二つである。逆に言えば、脳障害者というのは一日中活動した上夜更かししただけで体調崩す存在だという事である。

前も言ったかもしれんが、医者からも「午前中活動したら、午後は二、三時間昼寝するなりして休憩してください」と言われてるぐらいである。正直、こんなんでよく大学卒業できたなと今になって思う。まぁ実際、例えば夏休みの間とかは良かったが、それが終わって授業が始まるとどんどん体の調子が悪くなり、期末とかの頃になるともう脳が焼き切れそうな間隔が走ってたからな。

ちなみに、体調が悪いと言っても風邪を引くとかそういうんではない。身体は元気なのだ。当たり前だな、私は身体そのものは健康なんだから。そうではなくて、意欲の減退、頭痛、眩暈、睡眠時間の異様な長期化といったものが発生する。そんな訳で、諸君の周りに脳障害者がいたら理解してやってほしい。彼らはものごとをやりたくないのではない。できないのだ。

そういう訳で私の事も理解してくれ。

さて、そんな訳で、私は本日死んだ様な状態で一日を過ごしておった。当然、日誌なんて書ける訳が無い。ACfA機体構築解説の方はまだ書き溜めがあったので、取り敢えずそっちを貼り付けて終わる。



●メインブースター


ここからはブースターである。基本的に機体構築においてはどの部位も重要だが、特にブースターは非常に重要だ。頭や胴体をちょっとぐらい間違えても機体自体が産業廃棄物になる事はそう無いが、ブースターはちょっと間違えただけでもこんな機体で何するんですかになりかねない。よくよく吟味して機体に乗せる必要がある。

まずはパラメータ…の前に。4系では、四種類のブースターがある。メインブースター(MB)、サイドブースター(SB)、バックブースター(BB)、オーバードブースター(OB)の四つである。メインは前進と上昇を、サイドは左右への移動を、バックは後進を、OBはそのまんまOBを司る。まずはMBから行こう。



↑がMB一覧表。クリックで拡大。是非ともこれを見て他のブースターと比較しながら読んでほしい。よりアセンブルへの洞察が深まる。また、初期配列はそのまんま初期配列だが、MB総評順というのは、MB編の最後に載せる予定の「MB総評」における紹介順である。性能的に関連のあるブースターをなるべく近付けている。

ではパラメータから。まず水平推力と水平消費からいこう。知っての通り、ネクスト用ブースタは、普通に吹かしてネクストを機動させる通常ブーストとコジマ粒子を使って一瞬だが爆発的に加速するクイックブースト(QB)という二種類の利用方法がある。水平推力はこの内前者、通常ブーストの推力であり、水平消費は通常ブーストによって消費されるENの量を表している。

まぁ要するに、水平推力が高いほど前進速度が速くなり、水平消費が高いほどENを大量に消費する、という訳である。一方、垂直推力と垂直消費は、空を飛ぶ時の性能だ。その名の通り垂直方向に上がる力とその消費ENである。

で、だ。さっきから前に進む時どうこうとか、水平推力が高ければ前進が速くなるとか言ったな。そう、メインブースタの性能は後進には反映されないのである。これはバックブースタも同じで、バックブースタの性能は前進には反映されない。一方、斜め前はどうか。このゲームは(つうか3D対戦だったらどんなゲームでもそうだろうけど)真っ直ぐ近づいたらそれこそいい的なので、前進するにしても斜めに進むのが基本である。

結論から言うとだな。

1:MBの水平推力が高ければ斜め前も速くなる。
2:但し、斜め前への移動速度はMBだけでは決まらない。

こういう感じだ。と言うのも、サイドブースタにも「水平推力」というメインブースタの水平推力にあたる数字があるのだが、両方の合計の平均が斜め移動に使える推力となる。なので、メインブースタの通常推力がいくら高くてもSBの通常推力が低いと、自然、通常ブーストによる前進機動は鈍いものとなる。なので、通常ブーストを重視するならサイドも重視しておかなければならない。

この水平推力が重要になるのは、特に重量機である。軽量機などは当然機体自体が軽いので、ぶっちゃけ水平推力が死んでても普通に動くのである。しかしながら重量機は滅茶苦茶重いので、通常ブーストが死んでると通常ブーストでロクな速度が出ない。結果、無駄なQBが多くなりENがなくなって的になり死ぬ訳である。なので、重量機では通常ブースト性能が無視できないのだ。

無論、軽量機、中量機でも無視すべき数値ではない。基本的には、中距離射撃戦機、狙撃機といった連中にとっても通常ブースト性能が重要になる。こいつらは、重量機と同じで「引き」が重要な戦術となり、かつ前進(突撃)性能があまり必要ないのだ。いわゆる「引き機」という奴だ。尤も、中距離射撃戦機は突撃性能を完全に無視すると逝けるが。

又、突撃機でも通常ブーストは速い方がいいのは当然だ。QBだって、通常ブーストで加速したところから吹かした方が速度は出るからな。尚、先程斜め前への速度がMBとSBの通常推力の平均と言ったが、あれはちょっと語弊がある。例えばMBの水平推力がSBの通常推力の二倍あったとして、真っ直ぐ前に進むのを90°、真右に進むのを180度とする。すると、120°に向かって進むの方が150°に向かうより速くなる。

どうも、斜めに進むにしてもその角度によって「MBを使う率」と「SBを使う率」が違い、それに合わせてそれぞれのブースターの吹かし具合が違うらしい。

ちなみに消費ENだが、真っ直ぐ進んでMBだけ吹かしている時はMBの水平消費ENが適用される。一方、斜め前に進んでいてMBもSBも両方吹かしている場合、(MBの水平消費+SBの通常消費)÷1.8ぶんのENが消費されているらしい。空を飛んでいる場合、更に垂直消費ENもプラスされる。空を飛ぶとやたらENが減り、地上でブーストしてるとENゲージが回復していくのはこのせいである。垂直消費部分がなくなるから、使うENが減るのだ。

次にクイック推力である。これはまぁQBの推力なのだが、これが高いからと言ってQBの推力が高いとは限らない。と言うのも、QBには噴射時間というパラメータもあり、これが関係してくるからである。まぁ要するに、このクイック推力というのはQBを一秒間吹かし続けたらどれだけの推力になるかという数字だ。しかしながら、実際のQBでは一秒も吹かさない。ではどれぐらいの間吹かすかというと、噴射時間/60秒である。

なので、実際にQBを吹かした時の総推力はQB推力×(噴射時間/60)で求められる。これがQB総推力だ。QB消費ENも似た様なもので、こちらは一秒間QBを吹かし続けた場合に消費されるENを表している。なので、さっきの計算式のQB推力をQB消費に挿げ替えれば、QB一回につき消費されるENも求める事ができる。それがQB総消費ENだ。

最後に、QBリロードは一回QBしてから次にQBが可能になるまでの時間である。これがあるので、前QB→前QBと連打して物凄い速度を出す事はできない。と言うか、それができたらOBいらない。又、このパラメータはサイドブースターにも(そしてバックブースターにも)ある。なので、後QB→後QB→後QBで物凄い勢いで退がるのも不可能だ。

それから、右スティックを右or左に入れた状態でQBボタンを押すとできるクイックターン(QT)は横QB扱いになっている。なので、その後連続で同じ方向にQBする事はできない。例えば、右向きにQTした直後に右QBはできない。

ただ、このQBリロードは無視する事が可能である。と言うのも、前QB→横QB→前QBといった様に、別の種類のQBを行うとQBリロードがなかった事になる。なので、前、前、前と連続でQBして加速するのは無理だが、前、横、前、と連続でQBする事によって急加速する事は可能だ。こういうのをQB連弾という。

尚、前、横、前で急加速したい場合サイドブースターのQBが強すぎると前QBの推力を殺してしまう。こうなると、MBのQBリロードが終わるのを待ってからもう一度前QBした方がいいという話になる。なので、突撃機などメインブースターの前進性能を重視したい機体を作る場合はそこを気にしておきたい。



GAN-01-SS-M.CG


今回は順番を全力で無視する。なお、今回は性能の数値を画像で示さない。是非とも性能一覧で見てくれ。

で、まずは重ブースターその1のコレから。「俺が遅い!?俺がスロウリィ!?」「はい(笑)」なクーガーのMBである。コジマ系ロケットエンジン技術の遅れを取り戻しつつある筈なのだが、コジマ粒子を使うQBの性能はNANDACORE -forAnswer-であり、驚くほど酷い。確かに総消費EN自体は低めなのだが、前進性能が死んでる死んでると評判のユディトですら総推力4084だというのにこちらの総推力は2937

どちらも未チューン時の数字だが、ここまで低いとQBを使った前進能力、と言うか突撃能力は皆無と考えた方がいい。この為、高出力なOBを装備しておかないとAP負けした時引かれたら本格的に詰むので気をつけておく必要がある。

その一方で、通常推力関係は非常に高水準だ。特に水平関連はNO1の推力でありながら低消費である。垂直関連も、ユディト、アリーヤには劣るものの垂直特化の筈のイクハザール以上の推力を誇り、消費も低くはないが高くもない。水平推力がこれだけの高出力低消費である事を考えれば充分許容範囲内だ。

一般に、こういった通常推力関係が優秀でQB関係が死んでるMBは引き機向けと言われる。APを高めて開幕から引く重量機や、スナイパーキャノンやレールガンを装備して遠距離から狙撃する狙撃機、中距離で散布ミサとかを撃って相手の突撃を誘いつつレーザーとか撃ちながら引く中距離射撃戦機…こういう連中は、前QBを使って自分から近づくという事は基本的にしない。まぁ距離調節で近付きはするが、突撃はしない。

なので、MBに求められるのは前進性能ではなく、通常ブーストの性能、つまり垂直関連の性能(空を飛ぶ為)と水平関連の性能(斜め移動の速度を上げる為)である。前者は判るな。後者は、さっきパラメータ解説で言った通り、MBの水平推力は斜め前への移動速度の上昇に貢献する。そして引き機は、後ろに逃げるだけでなく斜め前への移動も結構行う。例えばミサイルをかわす時や、背後が作戦領域ギリギリの時だな。

故に、引き機にとってはこの二つの性能が重要であり、QB性能は割とどうでもいいのである。そしてQB性能を度外視するなら、このSS-M.CGは極め付けに優秀なメインブースターだ。前進性能、と言うか突撃性能を気にしない機体を作るなら積極的に検討していってほしいパーツである。又、同じく突撃性能を気にしないなら、前後左右に高速で走り回る必要のある四脚にもオススメだ。

欠点としては、重い事と消費ENが高い事がある。まぁ後者は、通常ブーストの消費ENが低いのでそう大きな問題になりにくいが問題は前者。流石に550は軽視できる数字ではない。こんな事もあろうかととクーガーが用意した旧式中量MBのSS-ML.CGか新型のNSS-M.CGでもいいが失うものは結構大きいのでよく考えよう。


ARGYROS/M


変態トーラスの作り上げた、全点豪華主義のブースター。ジェンレータの解説に全点豪華主義と書いてあるが、アルギュロスのパーツは基本、全部全点豪華である。アルギュロス自体がそういう設計思想なんだろうな。細かい事を考えるのがめんどくさいと言うか何と言うか。まぁ外装は防御力のみ全点豪華だったけど。

さて、全点豪華主義というだけあって、推力だけに目を向けると、通常推力重視でありながらQB性能もそこそこ、という具合に仕上がっている。本当に全点豪華にしたら強すぎるからな。なので、SS-M.CGのQB性能を補強した、という感じになっているとも言える。

SS-M.CGは引き機向けとは言え、AP負けして相手が引き始めるとOBなしではどうしようもなくなる。それを考えると、そこそことは言えちゃんとしたQB性能があるのはありがたい。又、四脚の様な高速通常ブーストで動き回る機体で、たまには突撃も織り交ぜてみる、というのならこれは特に有効に作用する特性と言えるだろう。

しかし、全点豪華主義と言うのはどこかしらで無理が出るものである。アルギュロスジェネレータでは、それが5000越えの重量として出た。このブースターの場合、700越えの重量に加え非常に悪い燃費という形でそれが現れている。後者で特に顕著なのがQBで、未チューンQB総推力4522でQB総消費7862。これはかなり悪い数値である。

どれぐらい悪いかと言うと、アリーヤのQB総推力が5155、総消費が6926。ラトナの総推力が5213、総消費が7500。こうして見ると、アルギュロスのQBは大した出力でもないのにえらい消費である事が判る。又、通常ブーストも水平消費こそ低めなものの垂直消費はかなり高い設定。たまーに空を飛びながら突撃する程度ならともかく、常時空を飛んでQB吹かし続けるとあっちゅー間にスッカラカンになる。ENゲージが。

全ての性能(と言うか推力)が一定以上の水準にあるからと言って、扱いやすいブースターになる訳ではないという良い例である。基本的には通常ブーストを重視したいがQB死亡は嫌という機体向けだが、特にQBの吹かしどころはよく考え、突撃の際はOBの使用も頭に入れる様に。


CB-JUDITH


ユディトのメインブースター。何かと選ばれやすいパーツ(byRAVENWOOD)で、前進性能を捨て去って垂直性能に特化したブースターとして有名。一般的にとにかく距離を詰めないといけない軽量機のMBとしてこれを開発したと思うと胸が熱くなる一品である。ミドとか、このブースターでブレードオンリー機体だったんだもんなぁ。そりゃMARCH AU SHUPPLICEですぐ膝折るわ。

とまぁ判らん人には判らん話は置いておいて。

さっき言った通り、ユディトは垂直特化ブースターである。全MB中最高の垂直推力を持ち、それだけの推力を誇りながら垂直消費も極めて低レベルに抑えられている(全MB中NO3)。これはどんな機体にとっても非常に素晴らしい事だ。例えば、引き機が敵に追い詰められてしまった時。基本的に後進より前進の方が速いゲームなので、普通に後QBしても逃げ切れない。さりとて一転前進して交差して逃げるには相手の火力とサイティング技術が高すぎる。

そういう時は、飛ぶのである。無論真っ直ぐ上に飛んだら的になるから、後進や交差、横引き、ケツ振りなどと織り交ぜながら飛ぶ訳だが…攻め機のMBというのは、垂直関連で分けると大体三種類になる。

1:垂直推力は高いが垂直消費も高い奴。アリーヤ、ライールがこれ
2:垂直推力も低けりゃ垂直消費も高い、そもそも飛べない奴。ヴァーチュがこれ
3:垂直消費が低いので飛べるが、推力が低いので一気に上昇できない。ラトナはこれ

2は、とにかく浮いて逃げるだけで相当攻めから逃れやすくなる。そもそも飛ぶ事を考えて作られたものではないからな、空へ逃げるのが一番と言える。1なら推力が高いから空へ逃げても追ってこれるが、消費も高いのでいつまでも追える訳ではない。攻められる時間はごく短くなり、攻めは難しくなる。

最後の3は、空中に逃げてもだんだん浮いて追ってくる。推力が低くても、消費が低ければ空中に居続けられるのでジワジワ高度を上げてくるのだ。こういう時こそ垂直性能特化の力の見せ所で、持ち前の推力の高さを生かして浮いたり落ちたり浮いたり落ちたりと上下に激しく動くのだ。これをやられると、垂直推力の低いラトナなどはユディトの激しい上下機動についていけなくなってしまう。

この様に、垂直性能に優れたMBは三次元機動によって敵を霍乱する事が可能なのである。攻め機においても、垂直性能を生かした霍乱戦法は有効だ。まぁユディトで攻めはきついが。

又、ユディトは垂直性能だけのブースタではない。QB総推力を見ると未チューンで4084。低い数値だが、クーガー三人衆ほど絶望的な数字ではなく、アルギュロスからマイナス440前後。そして、総消費がなんと5076という驚きの低消費。これは全MB中最低数値である。この、最低限のQB推力と低総消費により、突撃は不可能でもジワジワと追っかけるという形での距離の詰め方は可能。

なので、前進性能も滅茶苦茶悪いという事はない。引き機に求められる逃げ性能、AP負けした時の追い性能、どちらも満たしているが故に選択されやすいブースターである。ただし、垂直関連が最優秀でQBも悪くない代わり水平関連の性能は劣悪である。水平推力はMBワーストだし、水平消費も高めだ。

まぁ水平消費はそう気にするパラメータではないからいいが、推力が低いのは、特に中距離射撃戦機体や重量機、狙撃機といった中距離以遠での引きが重要な機体、つまり通常ブースト速度が重要な機体には割と致命的な問題となる。何せ機体構成と角度にもよるが、MBをこれからSS-M.CGに変えると横ブーストがだいたい100km/hぐらい速くなるのだからな。丁寧に横QBで敵弾を回避していかないと、ただ浮いてるだけのいい的にもなりかねない。

結論から言うと、三次元機動と低燃費前QBを生かせないなら、このMBを積むべきではない。プカプカ浮くだけならラトナでいい訳だしな。逆に生かせるならどんどん積んでいきたい。通常ブーストもQBも低燃費だから、EN兵器との相性も良好だ。

尚、これに限らず、低垂直消費MBは機体構成にもよるが無限浮遊が割と簡単であり、延々とプカプカ浮いていられる。しかし、着地せずずっと飛んだままというのはラグ誘発行動なので、たまに着地する事も忘れない様にしよう。相手からしてみるとフワフワラグアーマー重量機とか結構イライラするので、これはマナーの範囲内である。折角垂直性能重視のMB積んだのにとかそういう文句はフロムに言ってくれ。