鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

今年初の裏高尾歩き

2012-04-30 20:58:37 | 日記


                          ルイスアシナガオトシブミ。新緑がまぶしい裏高尾で。


まずは、イベントの紹介から。

『虫愛ずる一日 2012 indoor編』
開催日時     :2012年6月16日(土)11:00~18:00
場所       :アーツ千代田3331 B104
協力       :NPO法人『むしむし探し隊』

内容       :展示―標本、写真、漫画・絵本の原画、イラストレーション、木版画、陶器など。
          販売―虫をモチーフにしたアクセサリー、刺繍ボタン、陶器、クッション、手ぬぐい、
             セレクトグッズ、Tシャツ、立体切り紙細工、書籍など。

トークショー   : 6月16日13:00~14:00(800円 先着40名限定)
           (『むし探検広場』『昆虫エクスプローラ』の川邊透さん
            時事通信社『昆虫記者のなるほど探訪』の天野和利さん
            蛾愛ずる姫君 川上多岐理さん
            『虫目で歩けば』の鈴木海花)

鍋嶋通弘の虫の立体切り紙ワークショップ:6月16日 14:30~16:00(材料費込1800円 先着15名限定)

上記有料プログラムへの参加お申し込みは、
下記事項を明記し
mushimezuru@hotmail.co.jp
鈴木海花宛て、メールでお願いします。

●トークショー(あるいはワークショップ)に参加希望。
●お名前
●電話番号
●確認返信用メールアドレス
*なお、ご住所をお知らせいただければDMをお送りします。




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 ラッシュ時並みににぎわう高尾山口を避けて、
GWの4月29日は裏高尾へ。
こちらも他の季節よりは人が多いものの
高尾山口と比べたら、のどかなもの。
沢の水音をききながら、林道を歩くのは快適そのものでした。

 エノキの若木であおむけになって死んだふりをしているのは・・・・
ルイスさんでしょう?!


やっぱり、ルイスアシナガオトシブミ。

飴色の体がきれいです。



 名前どおりにイタドリの葉にいたイタドリハムシ。





 あ、春限定のミヤマセセリ。



 葉っぱにしがみつこうとしていたオジロアシナガゾウムシ。



 これは3ミリくらいのクロヒラタヨコバイといいます。

小さいけれど、よく見ると大理石模様の体にセミみたいな顔が面白い。


 ピンク色のヒメジョオンがきれい。



 草の間をきらきらと小川が流れる。



 ムラサキ色がちらっと見えたと思ったら
これもこの時期限定のスギタニルリシジミ。

あっという間に、チョウ屋さんの網の中へ。




 クールな表情で獲物を待つヤミイロカニグモのメス。



 赤い虫は名前調べで苦労する。
これはたぶんクシヒゲビロウドムシ?



 石の間に何やらにぶく光るものが、と思ったらアオオサムシ。

夜行性のはずなのに、明るいうちに出てきちゃったらしくてバタバタしている。
緑色のマットな金属光沢と点刻がきれい!

こんな顔だった。




 エノキの若芽を渡っていくナナフシモドキの幼虫は
まだ3センチくらいしかありません。

でもとっても元気で行動的。


 ハエですけど・・・・翅の模様がきれいなのです。

ハマダラヒロクチバエという名前。


 くっきりと縦縞模様のハヤテグモ。

オスは求愛のときに、捕まえた獲物を糸でぐるぐる巻きにラッピングして
メスにプレゼントするのだそう。メスがプレゼントに気をとられている間に
あわただしく交尾するらしい。


 あ、このシルエットはヒメクロオトシブミ。

今年はじめて見る。


 この葉っぱを巻こうかしら・・・・・・と思案中?




 去年見つけられなかったオオトラフハナムグリが出てくる夏のはじめまで
今年も裏高尾に通います。




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 そして、
イベント『虫愛ずる一日 indoor編』参加者紹介のつづきです。

 著書『東京 消える生き物、増える生き物』『庭のイモムシ ケムシ』が好評の
日本昆虫協会理事の川上洋一さん。蛾愛ずる姫君 多岐理さんのおとうさまでもあります。
 今回のイベントでは、書籍販売と、主に7月開催予定のoutdoor編の、
観察会での指導をしてくださいます。
年季のはいったベテラン自然観察のリーダーとともに歩く虫さがしなんて、
わくわくしますよね。

 また奥さまの陶芸家 川上きのぶさんは、
虫モチーフのすてきな陶芸作品を販売してくださる予定です。
 きのぶさんは虫モチーフ以外にも、もちろんたくさん作品があるのですが、
灯りがはいると、部屋のなかに蛾が飛び交う蛾のランプシェードとか、

持ち手がシャクトリムシになっている愉快なマグカップとか、
フンコロガシの小物入れなどなど、
今回は虫モチーフ限定の作品が並びます。



 某女性誌で『アンテナ』欄を担当していたこともある編集者、
中山珊瑚の虫モチーフ小物のセレクト・ショップも見逃せません。

『アンテナ』センスでチョイスされた(でも値段は手ごろだそう)虫グッズで、
この夏のオシャレはバッチリ!



 大滝詠一さんのナイアガラレーベルのアルバムデザインをしている
デザイナー、イラストレーターの中山泰は、わたしの虫さがしの相棒でもある。
イベントでは虫の新作イラストレーションを展示してくれます。


 そして、わたし―鈴木海花は、日ごろ撮りためた虫の写真を展示します。


 以上で、イベント参加者の紹介おわり、です。
たくさんの虫好きが一堂に会する、楽しい一日になりますように!


 *GW明けにはイベントのDMが出来上がる予定です。
  下記アドレスにメールでご住所をお知らせいただけましたら
  お送りします。

  mushimezuru@hotmail.co.jp






イベント『虫愛ずる一日』竹上妙さんの木版画

2012-04-23 21:54:35 | 日記

              木製のてすりにいた赤いキャンディカラーのヘラクヌギカメムシの3齢幼虫。



『虫愛ずる一日 2012 indoor編』
開催日時     :2012年6月16日(土)11:00~18:00
場所       :アーツ千代田3331 B104
協力       :NPO法人『むしむし探し隊』

内容       :展示―標本、写真、漫画・絵本の原画、イラストレーション、木版画、陶器など。
          販売―虫をモチーフにしたアクセサリー、刺繍ボタン、陶器、クッション、手ぬぐい、
             セレクトグッズ、Tシャツ、立体切り紙細工、書籍など。

トークショー   : 6月16日13:00~14:00(800円 先着40名限定)
           (『むし探検広場』『昆虫エクスプローラ』の川邊透さん
            時事通信社『昆虫記者のなるほど探訪』の天野和利さん
            蛾愛ずる姫君 川上多岐理さん
            『虫目で歩けば』の鈴木海花)

鍋嶋通弘の虫の立体切り紙ワークショップ:6月16日 14:30~16:00(材料費込1800円 先着15名限定)

上記有料プログラムへの参加お申し込みは、
下記事項を明記し
mushimezuru@hotmail.co.jp
鈴木海花宛て、メールでお願いします。

●トークショー(あるいはワークショップ)に参加希望。
●お名前
●電話番号
●確認返信用メールアドレス
*なお、ご住所をお知らせいただければDMをお送りします。


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 気温のあがらない春ですが、きのうは新治市民公園へ。

息苦しいほど強烈に香る菜の花畑で、
一心に蜜を吸うスジグロシロチョウの複眼に狂気を感じるのは私だけか。


 虫は少なかったけれど
これぞ春、という景色のなかを歩くと、バートンの絵本『ちいさなおうち』を思い出した。




 イベント『虫愛ずる一日 indoor編』の参加作家紹介つづけましょう。

 きょうご紹介するのは画家、木版画家の竹上妙さんです。

 竹上さんはいろいろな生きものをモチーフに、
生き物についてのあたたかくて、率直で、
ときにはユーモラスな視線が感じられる絵画や木版画作品を創っていらっしゃいます。
なかでも虫テーマの木版画は、甘すぎない擬人化がすばらしい作品ばかり。
今回の展示に向けて新作も、というのでとても楽しみにしていたら、
竹上さんから新作のひとつ『春についてのうわさ』が届きました。



なんだかずぅっと見ていたくなる・・・・・・物語がきこえてきそうな心楽しい作品です。



 参加作家の紹介、まだ!つづきま~す。

イベント『虫愛ずる一日』漫画家秋山亜由子さんの原画も展示

2012-04-18 14:24:52 | 日記

                       春のお別れ。うちで越冬したトホシテントウを採集場所に放してきた。元気でね~。



『虫愛ずる一日 2012 indoor編』
開催日時     :2012年6月16日(土)11:00~18:00
場所       :アーツ千代田3331 B104
協力       :NPO法人『むしむし探し隊』

内容       :展示―標本、写真、漫画・絵本の原画、イラストレーション、木版画、陶器など。
          販売―虫をモチーフにしたアクセサリー、刺繍ボタン、陶器、クッション、手ぬぐい、
             セレクトグッズ、Tシャツ、立体切り紙細工、書籍など。

トークショー   : 6月16日13:00~14:00(800円 先着40名限定)
           (『むし探検広場』『昆虫エクスプローラ』の川邊透さん
            時事通信社『昆虫記者のなるほど探訪』の天野和利さん
            蛾愛ずる姫君 川上多岐理さん
            『虫目で歩けば』の鈴木海花)

鍋嶋通弘の虫の立体切り紙ワークショップ:6月16日 14:30~16:00(材料費込1800円 先着15名限定)

上記有料プログラムへの参加お申し込みは、
下記事項を明記し
mushimezuru@hotmail.co.jp
鈴木海花宛て、メールでお願いします。

●トークショー(あるいはワークショップ)に参加希望。
●お名前
●電話番号
●確認返信用メールアドレス
*なお、ご住所をお知らせいただければDMをお送りします。

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 きのうは上記イベントの開催場所になる
アーツ千代田3331へ、会場スペースの下見に行ってきました。
 アーツ千代田3331は旧錬成中学校の建物をリノベーションした、
アートやイベント満載のスペースです。
末広町の地下鉄駅出口4を出てそのまままっすぐ行き、
最初の角を左に曲がるとすぐ右側に見えてきます。
徒歩1分の近さがいいですね。


 元学校なので、こんなかんじの前庭があり


きのうは大友克洋さんの原画展開催中。


 エントランスのコミュニケーションスペース。


『虫愛ずる・・・・』イベントの会場は、
なつかしい理科室の雰囲気を漂わせるB104。
スペースのサイズを細かく測って、
会場のディレクションをしてくれる宇佐美朋子さんと
「あれはここに展示しよう、ここにはいくつイスが並ぶか」
などなど、具体的に計画をたてました。


 メインの壁面スペースには
漫画家・絵本作家の秋山亜由子さんの原画を展示します!

 虫が好きな人たちがこよなく愛する漫画、といえば・・・・・
秋山亜由子さんをおいて他にありません。

 虫漫画の名作『虫けら様』『昆虫稼業』の2冊から
私の大好きな『瓢箪虫』をはじめとする数々の虫を描いた
原画を展示させていただけることになりました。


 展示のそばには、2冊の漫画をゆっくり読めるイスも置きたいな。


『虫けら様』の巻末のこの一枚も大好き。
虫が売っている虫屋さんで、虫の親子が虫を買おうとしている、なんて、漫画ならではの楽しい表現。






 そしてきのうはもう一か所、虫関連の場所に行きました。
『虫愛ずる一日』にも参加してくれるイラストレーター・デザイナーみのじさんが出店している、
高円寺の「たまごの工房」というギャラリーではじまった『もぞもぞ虫蟲展』。


 みのじさんは、虫とともにカメも大好き。
爬虫類と虫、両方好きという人多いですね。
拙著『虫目で歩けば』と同じ出版社ブルースインターアクションズから、
『カメが好き!』という本を出していらっしゃいます。
 『虫目で歩けば』の企画が通るかどうか、という会議で、
担当編集者Aさんは、
「じつはうち、ついこのあいだカメの本を出しちゃったんですよね」と。
(うちもついにカメ本までいっちゃったからなぁ・・・・この勢いで、虫までいっちゃうか・・・)
という多少ヤケ気味のAさんの心のつぶやきをすばやく察知した私は、
ここぞと押しました。
「わあー、カメ出したら次は虫でしょう!」
翌日、Aさんからは虫本の企画が通った、
といううれしいお知らせが来たのでした。
なので、虫の本を出せたのは、みのじさんが出版社に免疫(笑)をつけてくれたおかげだと思って、
今でも感謝しているのです。


 八重山の昆虫約50種を描いた美しい手ぬぐいにつづき
新作『東京の昆虫』80種の手ぬぐいや、


ダンゴムシ手ぬぐいも!


あちこちに着けたいイモムシバッチ。


ますます充実のみのじグッズにご期待ください。



イベント参加作家のご紹介、まだまだつづきます

イベント『虫愛ずる一日』参加作家ご紹介 その2

2012-04-13 19:51:14 | 日記


                         つやつやしてきれいなモンキクロメクラガメ。カメムシの仲間です。3月の石垣島で。


 6月16日開催のイベント『虫愛ずる一日 2012 indoor編』にご参加くださるみなさんのご紹介、つづけます。



きょうはNPO法人『むしむし探し隊』です。


 『むしむし探し隊』は、昆虫の生態や生息分布、内外の標本や文献などのデータベースづくりと、
虫を通じて多くの人に地球環境について考えてもらうことを目的に、
2008年から始動しているNPO法人です。
 監修者は養老孟司、奥本大三郎、池田清彦という、
日本の虫好きの頂点ともいえる3先生。
講演会、ワークショップ、虫写真コンテスト、観察会やセミの調査などの活動をしています。

 また昨年から、池田清彦さんのご指導の下、
118年前の貴重な昆虫専門誌『昆蟲世界』のデータベース化プロジェクトをスタート。
 今回のイベントでは、『ぼくらの昆虫採集』(上記3先生監修)をはじめとする書籍や虫グッズ販売に加え、
貴重な『昆蟲世界』の原本展示とともに、データベース化への協力者を募ります。





 次にご紹介したいのは、このイベント推進の相棒でもある、
イラストレーターの宇佐美朋子さん。


 宇佐美さんは虫のイラストに加え、
虫モチーフの陶器制作や虫プリントのクッション、
そして虫クッキー(虫ははいっていません)まで、
と虫をテーマにさまざまな創作をされています。





 先ごろ出版された阿川佐和子さん、福岡伸一さんの対談集">『センスオブワンダーを探して』のカヴァーには、
宇佐美さんの蛾のイラストがデザインされています。

 イベントではイラストレーションや蛾のクッション、
陶器、布ものなどの展示や販売に加え、
 いっしょにいるだけでその場所を楽しくしてくれるそのパワーとセンスで、
会場全体のディレクションも担当してくれます。

 
 イベント参加作家の紹介、まだつづきま~す。

イベント『虫愛ずる一日』参加作家ご紹介 その1

2012-04-12 22:59:27 | 日記
                                                         



 きのうにひきつづき、イベント『虫愛ずる一日 2012 indoor編』に参加してくださる
方々のご紹介です。

 16日 14:30~イベントスペースの一画で行われるワークショップ。
華麗な技で切り紙の虫のつくり方を教えてくださるのが切り紙作家の鍋嶋通弘さんです。

 鍋嶋さんは先ごろ『ぶらり途中下車の旅』に出演されたり、
数々の催しでその鮮やかな立体切り紙の魅力を披露されてきた方なので、
すでにご存じの方も多いかもしれません。

 驚くのは鍋嶋さんが紙を切って虫をつくるとき、型紙などはいっさい使わず、
いきなり切り出すので、まったく同じものはふたつとない、という点です。


カブトムシの飛翔!


迫力たっぷりオオカマキリ。

 先月、鍋嶋さんのワークショップに参加させていただいたとき、

実際に(私たち素人は型紙を使いました)紙を切って虫をつくってみると、
これがいかにとんでもない技だということがよ~く、わかりました。
 今回のワークショップでは、はじめに鍋嶋さんに型紙なしで虫をつくる技を披露していただき、
そのシザーハンズっぷりを見せていただくことになっていますので、お楽しみに!

 そして、イベントでは鍋嶋さんだけでなく、同じく立体的な虫を、
紙を切ってつくるスゴ技のお二人が作品販売で参加してくださいます。
 
 その一人が、鍋嶋さんが「師匠」と慕う浅見雅信さん。
浅見師匠の作品は、とにかくその形とサイズのリアルさに驚かされます。

小さいものはピンセットを使って折ったり切ったりするのだそうです。

 もう一人は、「我流切紙人」こと、川崎利昭さん
虫が好きだと、夢にも虫を見ることがあります。
でも夢に出てくる虫は、リアルでありながら、「え、こんな虫が!」というような
まるで新種発見のような興奮を呼ぶものがほとんど(私の夢の場合)。
川崎さんの作品は、この「夢で見た虫」を思い出させます。
リアルなんだけど、どこかファンタジック。



(イベントでは、こんな感じで販売する予定とのことです)

人並みでない技術と、
それぞれにユニークな表現法をもったこの「カミキリ(紙切り)三人衆」の作品で、
机の上に小さな昆虫園がつくれそうです。

ワークショップは 6月16日14:30~16:00(材料費込参加費1800円 先着15名限定)。
参加お申し込みは、下記事項を明記し
mushimezuru@hotmail.co.jp
鈴木海花宛て、メールでお願いします。

●鍋嶋通弘さんのワークショップに参加希望。
●お名前
●電話番号
●確認返信用メールアドレス
*なお、ご住所をお知らせいただければDMをお送りします。


 イベントの参加者のご紹介、まだまだ続きますよ。