鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

『つぶつぶ ころん』できました!

2020-05-19 18:54:43 | 日記

2018年の秋、ブログに載せたこの写真をきっかけに

 

福音館書店刊『ちいさなかがくのとも』から、絵本『つぶつぶ ころん』が生まれました。

私は自宅の東側の出窓を、幼虫ファームにしているのですが、

ある朝落ちていた幼虫のフンの写真をみた『ちいさなかがくのとも』編集部のYさんから、

「この光景をもとに、絵本ができないでしょうか?」と連絡をもらいました。

福音館書店のなかでも、『ちいさなかがくのとも』の編集部は全員虫好き。

今までに何度もフィールドをいっしょに歩きました。

なかでもYさんは大の幼虫LOVER。

 

福音館書店からはいろいろな年代向けに、たくさんの絵本が出版されていますが、

『ちいさなかがくのとも』は学齢前の3歳前後の子どもたちに向けた絵本です。

今まで数冊の虫をテーマにした本をつくってきましたが、

こんなに小さな子どもたちに向けたものは初めて。

うまくいくかしら?

でも幼虫LOVERのYさんとぜひいっしょに制作をしてみたい、という気持ちのほうが勝って、

お引き受けすることにしました。

 主人公は女の子と、オオスカシバの幼虫。

Yさんとなんども、なんども卵からオオスカシバを育てて、観察と記録を重ねました。

2年近くたって、やっと原稿が書きあがり、

私の大好きな『夜のおきゃくさま』という、ガの絵本を描かれている堀川理万子さんに絵を描いていただけることになりました。(堀川さんのブログ、すてきです。http://www.rimako.net/blog/index.html)

 

そして、

 

できあがりました!

 

 このちいさな本のテーマは、情報や知識無しで、自分と対象だけの世界で、自分の目と好奇心だけをたよりに、この黒いつぶつぶが、なんであるか、と見つけること。

虫を見つけたり、育てたりしながら、対象(虫)と直接向き合うことから

どんなにたくさんの楽しみ、おどろき、よろこびを得てきたか。

そんな私の実感を込めました。

 

 

本ができ上げってきたときの気持ちは特別。

感染症の流行でいろいろ不自由ななか、堀川さんをはじめ。編集のYさん、印刷やさん・・・・・・と

たっくさんの方々といっしょに、つくった『つぶつぶ ころん』。

 

 『ちいさなかがくのとも』には、折込小冊子があって、

これも隅から隅間で力はいってます!

堀川さんが観察を記録してくださった絵(本誌には出てこないのですが)があまりにすばらしかったので

お願いして掲載させていただくことができました。

 

 

出窓ではきょうも幼虫たちが育っています。

 

(『つぶつぶ ころん』福音館書店『ちいさなかがくのとも 7月号』400円プラス税)

*発売は6月初旬です。置いていない書店もありますので、福音館のサイトから問い合わせてください。

 (アマゾンでは取り扱っていません)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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