鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

第一回「むし塾」報告

2014-04-21 17:46:57 | 日記

 きのうは池袋自由学園明日館にて「むし塾」第一回目、開催しました。

ホールのガラスに木々が映ってきれい!

参加者は40名、小学生から老年生(笑)まで、うち3割くらいが男性でした。

多くは都内および関東圏からでしたが、大阪や名古屋といった遠方から来てくれた人もいます。

「塾」だから、いちおうこんな名札をさげてもらいました。

 

まずは講師の野村昌史先生をご紹介。

 

ひと目で、親しみを感じてしまう野村先生です。

 

なんてったって、現役で大学で昆虫学を教えていらっしゃる野村先生。

きくところによると、野村先生の授業は名講義として非常に評価が高いとのこと。

実際に受けてみると、期待を大きくうわまわるすばらしい講義!

「むし塾」のために、大学ではなんコマもつかって講義する内容を、ぎゅっと凝縮した、

練りに練った教材や画像を用意してくださった。

このヴィジュアルの作り方にもうびっくり。細部にいたるまで演出されていて、

単なる講義のための実用画像というのではなく、聴く人にわかりやすく、あきさせないで楽しく、という

「人に伝えよう」という熱情にあふれているんです。

配布資料も、両面びっしりで10面に及ぶボリューム。

 

さすがフランクロイド・ライト設計の教室での授業風景は絵になるなあ。

 

この日の講義は、野村先生の著書『昆虫学入門』に沿って、昆虫の基本や分類についてのお話が中心。

書物だけではなかなか自分のなかに定着しない知識が、野村先生がわかりやすく語ってくださることで、

ずんずん脳みそに入ってくる。

 

 講義のあとは、教室の後ろで虫グッズや書籍の販売。

野村先生の『昆虫学入門』は完売。

 

竹上妙さんの新作テントウムシの布バッグ、私も買いましたー

宇佐美朋子さんのハムシバッグとゾウムシバッグも新作。これも両方買っちゃった。

 

伊豆のギャラリーから虫テーマのファンタジックな絵を発信しているくぼやまさとるさんの絵葉書。

これも買いました。

 

「はんこのだるまや」こと渡辺真由さんからはダイコクコガネのはんこを買いました。

 

講義のあと、教室の窓の前で記念写真。

「むし塾」第一回生です。

 

明日館向かいには、姿のいいハンカチの木。

 

 

 この日は館内のカフェがお休みなので、隣のカフェでお茶をすることに。

10名で予約していたんだけど、なんと24名になって、店を占拠。

おしるこやケーキを食べながら、虫話に時を忘れました。

 

 初めてこの明日館へ来たのはまだ冬のさなかでした。

ここでこんなことができたらいいな~と、夢みたとおり、いやそれを大きく上回る1回目の「むし塾」

でした。 講師の野村先生はじめご参加くださったみなさま、またお世話をおかけしました明日館のスタッフのみなさま、ほんとうにありがとうございました!

 

 「むし塾」は、これからの虫のピークシーズンを避けて、年内もう2回を予定しています。

9月21日か28日、および11月30日です。

9月はまだ決まっていませんが、11月は昆虫写真家 新開孝さんを講師としてお迎えします。

そして、虫恋しい真冬なったら、野村先生にまたお越しいただいて、第2弾「虫たちの生活史」についての講義をしていただくことも考えています。観察や飼育を楽しむ人が多い「むし塾」生たちにはきっと興味津々のお話になるでしょう。

詳細は決まり次第、お知らせしていきます。

 

 ところで、さっき「イモハン3」届いたー。

シリーズ3弾ともなると、表紙のイモムシケムシスターたちも種切れするんじゃ・・・と思っていたけど

とんでもない。

まだまだいるのだ、異形のスターたちが。

なんとなくイモムシケムシづいているこのごろ。

これでまたのめりこみそうな予感。

 

*塾後のお茶会に参加された方で、カフェに黒いポーチをお忘れの方、お預かりしていますので

お心当たりの方はメールください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


明日はいよいよ「第一回むし塾」です

2014-04-19 17:10:53 | 日記

 

 今年1月から計画をはじめた「むし塾」、まだまだと思っていたけれど

いよいよ明日。

 たくさんの方に申し込みをいただき、ほんとうにありがとうございます。

当初35名募集したのですが、申し込みは45名。

きょうまで一名もキャンセル無し、ということで、椅子を若干足すことにしましたが・・・・・・

どうしても5名の方には、申し訳ありません、満席です。

 虫グッズ販売も、宇佐美朋子さん、竹上妙さん、くぼやまさとるさん、渡辺真由さん、石田すみこさん・・・

などなど、みなさん新作を持ち寄ってくださいます。お楽しみに!

 講師の野村昌史先生の『昆虫学入門』、昆虫写真家森上信夫さんの著書も販売いたします。

 

 塾終了後のお茶タイムですが、明日館のすぐお隣のシャトレという喫茶店でと思っています。

いちおう10名で予約してありますが、もう少しは大丈夫そう。

参加希望の方は、受付のときにおっしゃってください。

 では、明日、明日館でお会いしましょう!

 

 ところで、この間の日曜日に見つけたヒメヤママユの幼虫、2齢になりましたー。

朝見たときより、夕方になるともう大きくなっているんだから、イモムシケムシの成長ってすごい。

2齢になって、腹側が黄色っぽくなったヒメヤママユの幼虫。

赤いポチンが派手だなあ。

 

 

 

これはいっしょの枝についていたチャバネフユエダシャクの幼虫じゃないかな?

 

これもいっしょに来た幼虫。みんな2センチを超えた。

いったい何の幼虫なのか、変態していくのが楽しみだ。

 

 

 

 

 


何を見てもうれしい春の野で

2014-04-16 19:07:44 | 日記

 

春の野で、やる気マンマンのみんな。

 

 3月に罹ったインフルエンザB型が長引き、春の虫探しにすっかり出遅れていましたが、

やっと快復。4月12日土曜日、虫友たちと町田のほうへ散策に行きました。

 この日は、昆虫写真家の森上信夫さんがフィールドを案内してくださり、昆虫記者の天野さん、まゆこちゃん母娘、宇佐美さん、竹上さん、いのうえさん、と夫と私・・・それに小学館『Be-Pal』誌の方も取材に来て、にぎやかな散策となりました。

『食草・食樹ハンドブック』『樹液に集まる昆虫ハンドブック』など、ふだんの虫探しに欠かせないご著書のある昆虫カメラマン森上信夫さん。

 

 桜の花が終わった野山は、目の前で新葉がぐんぐん吹いて出てくる勢い。

ああ、今年も虫の季節が来たぞ!と武者震い&みんなはしゃぎ気味。

 

このひとがいなくちゃ、春がこない。ナナホシテントウがたくさん。

 

 この日の目的は、森上さんにセイボウが寄生しているイラガの繭を教えてもらうこと。

これはイラガが羽化したあとの繭。大きくてきれいな円形の穴。

 

これはまだ中にイラガがいる繭。

 

そして、やっと見つかった!セイボウが寄生している繭。穴の形や大きさで見分けることができる。

 

この日いちばんの美形は、アオゴミムシ。

日向にぴょんと出てきたシラヒゲハエトリ。

 

えっ、なになに?

ひとりが何か見つけると、たちまちひとだかり。

幹にいたゾウムシはケブカクチブトゾウムシ。(鍋嶋さんがFBで教えてくれた)

 

クサギカメムシの2齢くらいの幼虫・・・と思ったら長島さんから「クヌギカメムシです」と。

間違いだらけですいません・・・・・・。

 

もふもふの頭部がかわいいシャチホコガの仲間。

薄青い卵も産み付けられている。

 

あっ、竹の花が咲いてる!

 

 刺されると痛い、オオトビサシガメ。18ミリもあります。

 

ずらっと、ガンクビ並べて虫を観る。

 

水辺にはアジアイトトンボ。

 

ヨコヅナサシガメ。4齢ぐらいの幼虫かな。

コメツキ。

 

そろそろお腹が空いてきた。

 

宇佐美朋子さんの春の新作ハムシバッグ。

持っているとハムシがよってくるような気がするワクワク感を誘います。

4月20日の「むし塾」で販売開始。ブルー系のゾウムシヴァージョンをあるらしいです。

 

ムシクソハムシ。このあと、飛んだ!ムシクソの飛ぶところはじめて見たー。

重そうだった。

 

アリの巣にいたこの虫は?エグリゴミムシダマシというのだそうです。

最近は、ブログをみたみなさんにFB経由でいろいろ教えていただいています。

これもくぼやまさとるに教えていただきました。

 

これもアリの巣にちゃっかりお邪魔していたカメムシ。名前は・・・

調べたけどわからず。これもFB経由で長島聖大さんから、オオクロカメムシと

教えていただきました。

 

センブリの仲間。もしかすると・・・・珍しいヤマトセンブリかも、と森上さんに教えてもらった。

 

そして桜の葉にいたのは・・・・・・これって、ヒメヤママユの幼虫じゃない?

1齢らしく、まだ1センチ足らず。

ヤママユ類のなかで、ヒメヤママユがいちばん好き。ぜひ育ててみたいので

葉とともに連れかえることに。

どんな変態を見せてくれるのか、楽しみ、楽しみ。

4月の声をきくと、虫好きの心はざわめきたち、野山に飛んでいいくけれど、

実際には関東で虫があちこちで観られるのは、これから。

GWには、スミナガシの幼虫探しに、またまゆこちゃんとここに来る約束をしました。

帰りに朝掘りのタケノコを買って、夕食はタケノコごはんで、「春」な一日を満喫したーーー。

(このときの様子は小学館『Be-Pal』誌6月号に掲載されるそう)