鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

取材ラッシュ

2016-06-15 08:07:04 | 日記

 この6月はほんとうに忙しい。

けど、うれしい。

来年出版する虫の本に載せる「達人とフィールドへ!」(仮)というページの取材が今月に集中しているから。

チョウ・ガ、トンボ、ハムシ、カメムシ、ハエトリグモ、イモムシ、甲虫のスペシャリストたちとのフィールド、ほんとうに発見がいろいろ。

探す虫によって、場所はもちろん、行動も違うのが興味深いです。

詳細は本に載せることにして、

テーマの虫のほかにも、いろいろ見つかります。

 

クヌギの葉で、なにか小さいものが動いていると思ったら、

なんとシャチホコガの幼虫。

大きさは8ミリ、太さは綿糸くらいしかないのに

腕を振り回して威嚇しています;

孵化幼虫か、1齢くらい。

 

アワフキの翅の模様がこんない美しいとは思いませんでした。

 

テングアワフキ

 

ジャンボサイズのカメノコテントウの蛹

 

岩手県ではよく見たけれど、東京で見たのは初めてのヨツモンカメムシ

 

そして今年初見のオオトラフコガネ。

光のなかへ、そそくさと歩み去りました。

 

 

 


イモムシ塾のご報告

2016-06-05 17:18:20 | 日記

 関東が梅雨に入るぎりぎりの昨日、北杜市オオムラサキセンター主催『鈴木海花・むし塾プロデュース「安田守のイモムシ塾」』、気持ちのいいお天気のもと、無事開催されました。

 10:30から、オオムラサキセンターの棚田のある緑地で安田守さんと幼虫探し開始。

見上げれば、たくさんのクスサンが。

 

丸々と太ったムーちゃん(オオムラサキ幼虫)。葉っぱが破れそうなほど重たげにみえる。

 

この顔は、文句なくイモムシ界かわいい部門のトップスターの風格

 

やはり野外で見るムーちゃんは格別、ということで、観察会では「ムーちゃん渋滞」がおこります。

 

いつも困った顔のオオチャバネセセリの終齢幼虫とか、

 

ヒトツメカギバの幼虫も、ほどなく蛹化しそう。

 

イモムシではないけれど、クワの木にハラグロオオテントウ(日本三大テントウのひとつ)の幼虫。

幼虫も大きくて1.5センチくらいありました。

 

お昼を挟んで、午後からは講演会。

名講演と定評がある安田さんの講演にみんな聴きいりました。

 

講演の最後に、「イモムシ写真コンテスト」の受賞作発表。

栄えある「安田守賞」に選ばれたのはこのナミアゲハの作品でした。

「もっともありふれているともいえるナミアゲハの幼虫を、丁寧にとてもいい雰囲気で撮っている」というのが受賞の理由です。

ほんとに私もこのごろはナミアゲハの幼虫がいても撮らないなあ・・・

初心を忘れてはダメですね。

 

「ムーちゃん賞」を受賞した地元北杜市の渡辺さん。

(一両日中に、応募作品、受賞作が北杜市オオムラサキセンター公式HPに掲載されます)

 

そして第3部。 

気持ちいい風の吹くテラスで、懇親会。

オオムラサキセンターはキャッチ&リリースがルール。

なので採集はできませんが、この日は参加者が共有できるよう一時的に集めて、写真を撮ったり楽しむことができました。

 

 そして最後は虫供養。

虫たちの好物―バナナとかゼリーとかお酒などが供えられている。

跡部館長のあいさつにつづき、供養がはじまりました。

今までにいくつか虫供養に参加してきましたが、

まさか・・・埋葬からはじまるとは!思ってもみなかった。(笑)

オオムラサキセンターで飼育展示している虫たちで寿命を迎えた虫々が花の棺に。

 

みんなで少しずつ土をかけます。

安田さんも、イモムシの食草を供えて。

 

一同、いつも楽しませてくれる虫たちの魂に想いを致し、しばし瞑目。

 

 

 さて、今回たくさんのみなさんに支えられ、無事(?)に「イモムシ塾」を終えることができ、

感謝でいっぱいです。

 終始、丁寧でわかりやすく、親しみやすいナビゲーションをしてくださった安田守さん、

主催してくださった北杜市オオムラサキセンターの跡部館長はじめ、私といっしょに奮闘してくれた渥美さん他、スタッフのみなさん、

 「イモムシ写真コンテスト」に、大阪、京都、三重、広島、兵庫、愛知、埼玉、栃木、高知、山梨、神奈川、東京と、日本各地から作品を応募してくださったイモムシ・ファンのみなさま(当日イベントに参加できなかった受賞者には後日センターより色紙と副賞が郵送されます)、

そして、各地から足を運んで、このすてきな1日をともにした、むし塾のみなさま、

ここに深くお礼申し上げます。

多くの方のおかげで、今年は忘れられない「64の日」となりました。

ほんとうに、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


64の日に、「虫供養」もね

2016-06-02 20:19:46 | 日記

 

 6月4日の『安田守のイモムシ塾』、間際になってばたばたと準備をしています。

そんななか、担当者が「あ、この日は館で虫供養をする日でもあった・・・」と。

ということで、プログラムの第3部を10分ほど早くきりあげて、

オオムラサキセンターの虫塚で行われる虫供養に、みなさんで参加しませんか?

(場所はセンターの敷地内です)

 

 

以前の虫供養の様子。(今年は神主さんのお祓いはないそうです・・・)

 ふだん標本づくりとか飼育とか・・・虫の命に係わることが多い私たち虫好き。

虫の命に思いを致し、供養したいと思います。

(30分くらいの儀式です。お急ぎでない方はぜひご参加ください)

 


「安田守賞」に加え「山口進賞」も!

2016-06-01 18:15:27 | 日記

昨日は北杜市のオオムラサキセンターへ、64の日のイベントの下見と打ち合わせに行ってきました。

当日野外観察時間が1時間半くらいしかないので、ご参加のみなさんに、よりたくさん見ていただくために、安田さんといっしょに少し幼虫を確保しました。

 

また『イモムシ写真コンテスト』の審査もしました!

ちょうど北杜市在住の写真家で『ダーウィンが来た!』『ジャポニカ学習帳』でおなじみの山口進さんもいらして、いっしょに応募作を見ました。

せっかくだから、山口さんにも選んでもらおう~

となって、急きょ贅沢にも「山口進賞」も設定。(柔軟~ 笑)

応募作は、テーマがさまざまな幼虫にわたっており、

見ごたえがありました。

 

 

真剣に審査中の、安田守さん(左)、山口進さん(右)。

 

 おふたりに比べ、ぐぅっとありがたみは下がりますが・・・

「鈴木海花賞」も選ばせていただきました (笑)

 6月4日、13時からの講演の最後に結果を発表し、おふたりから色紙が手渡される予定です。

お楽しみに!