鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

『ボルネオへなちょこ虫目探検』こぼればなし

2015-09-19 19:36:36 | 日記

 

私は海外に行って両替をすると、とたんにケチになる傾向があります(いや、アンタはふだんからケチよ、というご指摘もあるかと思いますが、以下を読めば私はここまで金勘定ができないのですから、ケチになりようがないことがわかるでしょう)。たぶん、計算が苦手なので、間違える不安からそうなるのではないでしょうか

 

1リンギット紙幣は薄いプラスチックみたいな材質。

 

10リンギット紙幣の裏はラフレシア。

 

 今回の旅の仲間は4人。虫友2人、夫と私。

コタキナバルに着いてすぐのタクシー代も要るからとりあえず各々成田で10000円くらい両替していこうということに。成田のゲートで虫友Aがいいました。「ぼく何軒かみて32のとこ見つけましたよ!いやあ、成田でこんなにいいレートで替えられるならと多めに両替しちゃいました」とゴキゲンです。

あれ、私はよく考えずに一番手前の両替所で33.5だったけど、ちょっと損しちゃったかな…。

このとき、一同の頭に表示されているリンギの数字が低い方がレートが良いのだ、という認識がインプットされたのでした。つまり、33より32のほうがレートが良いと。

 コタキナバルに着いた翌朝は、早くからホテル周辺の虫さがしをして、午後3時からの「バタフライガーデン&ライトトラップ・ツアー」の前に、コタキナバルの町へ出て、両替と買い物をしようということに。あらかじめ調べておいたウィスマ・ムルデカというショッピングセンターが両替のレートがいいこと、生物関係の書籍がいちばんそろっている店があるということで、タクシーで出かけました(4人で片道660円)。

 ショッピングセンターのなかには、両替所が6軒もありました。私はそのうちの1軒、ちょっと強欲そう(にみえただけ)なおばあちゃんがやっているところで、また10000円を替えてみました。お札を受け取ってみて、あれ?思っていたのより、なんだか多い気がする…。で夫に「おばあちゃんが間違えたのかな、もしかするとまた間違えてくれるかもだから、あなたもあそこで替えて来たら?」と不謹慎なススメ。

 4人が勝手に店を見て回り、疲れたので私はケンタッキーでお茶。すると「一番たくさん人が並んでいた両替所で替えてきた」という夫が、34.8で替えたばかりのリンギ紙幣をしげしげと見てつぶやきました。

「あのさ、俺たちの考えって逆なんじゃないかな…」

そ、そうかっ!!!だよねっ!!!数字が多い方が、たくさんリンギを買えるってことだから、30より34の方がいいレートなんだよ。大発見(大笑)

「俺、もう10000円替えてくるわっ」

そこへ、ふたりの旅の仲間も合流。さっそくこのビッグニュースを伝えると、ふたりともすっとんでいきました…。

いやはや。4人ともこんなに算数ができないとは…大丈夫なのか、この先…と自分のことはたなにあげて、ため息をつく私でした。

 (ちなみに、日本円の額に約33倍するとマレーシアリンギットになります。つまり10リンギットは約330円ね)

 


ボルネオで見たもの その①

2015-09-18 07:35:13 | 日記

 ボルネオ島にはあの人気者 ジンメンカメムシ(オオアカカメムシ)がいるのですが、残念、今回は出会えませんでした。比較的標高の低い地域にいるようです。

 でも、わたし的には、全く予想もしなかったこのカメムシに出会えたことがうれしかった!

体長は7ミリ。陶器のよう。うっすらと緑色とピンクの差し色。

キツネが舌を出しているような模様。

カメムシの専門家にお訊きしましたが、まだ種名はわかりません。


ボルネオへなちょこ虫目探検

2015-09-13 14:53:23 | 日記

 今年、夏前くらいから、ときどき左足の側面が痛い・・・・・・

 フィールドでも後半になると、痛み出すこともありました。

ちょっと休むと治るんだけど。

鍼治療とか、アロママッサージとか、漢方薬とか、いろいろやってみているけれど

良いときも悪い時もある。

 しばらく海外へ行っていないけど、この足の調子を考えると、海外へ虫を見に行くのなら

今しかないかも・・・・・・・

 虫友の昆虫記者の言葉を思い出しました・・・・・・「ボルネオ島コタキナバルの丘の上に建つホテルでは、後ろが森なので、居ながらにして虫が見られる」「キナバル公園内の宿泊施設であるリワグ・スイートで夜灯りをつけっぱなしにしておくと、窓に虫が集まる」

 そうだ、体調に合わせて、気ままに虫を見に行けばいいじゃない、ホテルで休みながら虫観察する「へなちょこ」でもいいじゃない、そうだ、そうだ、「へなちょこ」で行こう!ボルネオなら、きっと見るものなんでも珍しくて、何を見ても楽しよ。

 

 そこで9月はじめの1週間ほど、ボルネオに行ってきました。

 旅の詳細は、ゆっくり書いていくつもりですが、とりあえず出会えた虫を少しずつ、紹介していきます。

 

 日本からボルネオ島(マレーシア)へ行くにはいくつかルートがありますが、往きはマレーシア航空の直行便で、約6時間、国際空港のあるコタキナバルへ。

森に囲まれたホテルで2泊したあとは、3か月前に地震のあった標高4000メートルを超すキナバル山の麓の公園内にある、コテージに2泊、という計画です。

キナバル山に登るのか?って、いえいえ、私は頂上を目指す登山にはとんと興味がないし、

まして足の具合が心配な身の上ですから、麓のガーデンコテージに泊まって、園内で虫を見ればいいや、という魂胆です。

 園内には2つのレストランがあるのですが、初日の夜にそのうちの一つに行くと・・・・・・・

レストラン入口

 

美味しいディナーブッフェを食べて帰り際に、ボーイのマルヴィン(Marvin)さんが、

「ここには、毎日バタフライが来るよ、ほらね」と、ニコニコしながら天井のほうを指さしました。

なんと、大きな目標だった、アトラス(ヨナグニサン)に、あっけなく会えたーーー!

翅に傷のない、オスでした。

 

 これは幸先がいいぞ~

 

(つづきます)