鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

アース製薬飼育棟の飼育員 有吉立さん著『きらいに なれない 害虫図鑑』

2018-07-25 13:57:07 | 日記

 赤穂にあるアース製薬生物研究部飼育棟の飼育員 有吉立さんから

『きらいに なれない 害虫図鑑』が届きました。

彼女から本を出すとはきいていたのですが、読み始めると・・・

止まらない面白さ!

実験用に飼育している虫にほかの虫が発生してしまっても、

肝心な虫を殺してしまわないよう、虫ケア商品(殺虫剤)は使えない、というとこでは笑ってしまった。

 

 

赤穂のアース製薬飼育棟には何度も伺ったことがあるので、そのときのことを思い出しながら一気読み―といっても、中身が濃いのでけっこう時間がかかったのですが。

有吉さんとは数年前の8月、赤穂でいっしょに虫さがししたことがありました。

アース製薬社屋の前は海、そして後ろは山で、虫がたくさんいる環境。

本にも会社の周辺で、飼育用の虫を採集する話が出てきます。

 

毎年200件以上の見学依頼があるという人気ぶりの飼育棟。

『害虫図鑑』にもそのいきさつが出てくるが、棟内展示の写真はすべて有吉さんの撮影。

飼育棟の有吉立さん。

 

このとき見せていただいたハテナゴキブリ、というGの一種(日本にはいません)。

 

 

毎年12月に行われる「虫供養」にお邪魔したことも。

地元のお寺で30年前から行われている自然発生的な年末の行事で、

小雪の降るなか、70名も参列した社員たちが厳粛な雰囲気のなか、ひとりひとり焼香していました。

 蚊やダニに刺されることなくフィールドを歩けるのも、このみなさんのおかげです。

 フィールドにダニが増えてきた昨今、私も今年はディード入りの強力サラテクトのお世話になっています。

 

 『害虫図鑑』(幻冬舎刊 1200円+税)

近日発売です!

 

 

 

 

 

 


待望のナツフジのウラギンシジミ卵と幼虫

2018-07-18 18:23:41 | 日記

九州のSさんにお願いして送っていただいたナツフジのウラギンシジミの卵が届いた!!!

 

8卵のうち2卵はまだ孵化前。

やっと念願の卵の写真を撮ることができた。

 

 

なかにはもう2齢になっている幼虫も。

 

しかし小さい。卵は1㎜ないし、

 

2齢幼虫も2㎜ない。

 

やわらかいフジの新芽とか、インゲンマメとか、食草もばっちり用意万端!

 


国立科学博物館の特別展示がはじまった

2018-07-14 06:31:16 | 日記

 

 上野にある国立科学博物館で昨日13日から、特別展『昆活しようぜ!』がはじまりました。

一昨日内覧会というのがあったので、行ってきました。

 上野公園、広いなあ。

クスノキがたくさんあるので、アオスジアゲハがけっこう飛んでいる。

 

 やっと着きました。

 

「2メートルもある巨大昆虫模型!」とパンフレットにあったエントランスの部屋。

夏休みのイベントでよくある、お子様向けの巨大昆虫模型とは一線を画す、リアルかつアートな模型。

鏡と光が効果的に使われていて、自分が小人になって昆虫を観ているような、そんな錯覚に陥るくらい素晴らしい。

訊いてみると、アメリカでつくられたそう。

 

 

 「昆虫とは?」「昆虫の多様性」「昆虫の生態」「昆虫の能力」「昆虫研究室」

と、テーマごとに展示がつづいていきます。

 

 

 

 

数万点の標本が展示されている標本回廊。

 

「岸田コレクション」のヒトリガの標本の美しさに見入った。

 

 

この特別展のためにマダガスカルへ行って採集した、青く輝く新種のセイボウの仲間。

来場応募者のなかからこの新種の名前をプレゼントするという前代未聞のキャンペーンの展示。

 

「観覧注意!」とある『Gの部屋』

世界にはこんなGもいるんだ!と目を見開かせられる部屋。

キイロテントウゴキブリとかケンランマルゴキブリとかハテナゴキブリとか、ニコニコゴキブリなんていうのも。

生体展示されているハテナゴキブリ。

 

 

 

自然写真家 山口進さんの、今は幻となったジャポニカ学習帳の昆虫表紙も観ることができる。

 

本格的な採集道具の展示。

 

 「昆虫の能力」というコーナーでは、昆虫が伝達手段として発するフェロモン、鳴き声、振動などを

実感できる装置もあり、面白かった(このコーナーは撮影禁止だったので写真はない)

 

 

 最後に昆虫グッズの販売コーナーも。

 

この図録(2000円)。充実の内容。

 

 ひとわたり回ったところで、内覧会の閉会式というのははじまったらしく、

みんなその会場へ移動して、展覧会場には誰もいなくなったので、しめしめ。

ひとりでもう一度、じっくり見てまわろう。

改めてエントランスの部屋の模型のすばらしさを堪能。

自らの姿にうっとり見入るオオムラサキ。

 

 

 

 

 蝉しぐれのなか、バス停から家までの道端でゴマダラカミキリ。夏、だなあ。

 

10月8日までと会期も長いので、上野へ行くことがあったらぜひ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


虫さがしは早朝に

2018-07-10 17:03:06 | 日記

 ここ1か月くらいは、クルミの樹で幼虫探しをしていました。

そしてムラサキシャチホコをはじめ、見つけた幼虫からはすべて寄生がでてしまった・・・。

もう、がっくり。

 幼虫が成虫になる割合って、ほんとに少ないことを実感した。

 

 気を取り直して・・・朝は6時前に家を出ます。

だって、暑いんだもん。

 

サクラコガネかな?

 

フキバッタの仔。色合いがきれいだな。

少しブルーがはいっているのが効いている。

 

わーい!ウシカメムシの4齢幼虫。

何度見ても面白い。

 

トリノフンダマシ!

おなかのほうはこうなってるんだ。

朝からこんなのに会えるとテンションあがる~

 

ススキの葉では母グモが卵のうを守っている。

 

 

アカサシガメの朝食光景をみていたら、おなかが空いてきちゃった。

もう帰ろうかな。

 

 

シャワーを浴びたら、ゴハンの前にまずアイス。

ほうじ茶味、美味しいです。

 

大事に育ててきたガの蛹―ヤママユ×2、ヒメヤママユ、ウスタビガ×2、オオスカシバ

のために、羽化ルームをセットしました!