飼育してきたウスタビガのマユづくりがはじまりました。
こうやって糸を吐きはじめたら開始。
体を曲げてあらく体を糸で包んでいく。
糸を吐きはじめてからここまで半日くらい。
今年は虫友のおかげで、育てた幼虫の数が多いので、なかには日中にマユをつくるものもいて、徹夜しないで済むのがありがたい。
こっちでもはじまった。
形になってきたね。
朝はじまって、夕方にはここまでできた。
ちょっと刺激があると、「キュウ、キュウ」と鳴く。
目に鮮やかな色といい、妙なる形といい、艶といい、幼虫のふるまいといい、成虫といい、その一生のすべてが「涼やか」。
2日目になると、口元づくり。
これはていねいに、ていねいに行われる。
ほぼ完成ですが、触るとまだなかで「キュウ、キュウ」
ところで、チョウ、ガの幼虫が、マユをつくり、内部で体の大変革がおこって、羽化して成虫になって飛び立つまでを全うできるのは、ほんとにひとにぎり。
鳥に食べられたり、菌や寄生ハチにやられたり。
今年春先に集めた空マユから、4月のはじめごろ、ハチが出てきたものが3つありました。
ある日、こんな穴をあけて、
こんなハチが15匹くらい、でてきました。
大きさは8ミリから10ミリくらいで、すべてに産卵管のようなものがある。
いつ、どの過程で卵が産み付けられたのだろうか???
幼虫時代に食べた食草に産み付けられた、目視では気が付かないような極小の卵から産まれたハチが
幼虫の体内に潜み、マユをつくると、マユのなかの蛹のうえでハチの卵がかえり、蛹の体を栄養にして……だろうか?
これはほぼ終齢になった幼虫。
不気味な黒い点があります。
心配ですね……
でもこの幼虫はちゃんとマユをつくりました。
出てくるのは、成虫か、ハチなどの寄生の虫か―。
秋が深まるころ無事にヤママユガが羽化するのか、あるいは来年春にハチなどが出てくるのか、ひきつづき見守ってみようと思います。