鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

オキナワルリチラシ幼虫の毒粘液!

2019-01-21 08:17:24 | 日記

 昨年暮れに8ミリの2齢幼虫をいただいたオキナワルリチラシ。

 食草のヒサカキの葉をもりもり食べて、大きいものは20ミリを超えました。

 ヒサカキは近隣にたくさんあるので、毎日新鮮な採りたてをあげています。

 

 昨日、掃除をしようと飼育容器の蓋をあけると・・・あれ?毛先に水滴がたくさんついている・・・。

こんなことは初めてだけれど、容器の中が過湿なんだろうか?

あるいは次のステージへの変化の兆候なの?

 

 幼虫をいただいた鳥取大学のN先生に伺うと

『水滴は青酸配糖体を含んだ毒入り粘液です。大量に食べたら死ぬと思いますが、舐めたくらいだと「うわ、まずっ!」程度です。』

と教えていただきました。

毒液だったのか!

しかも青酸系。

 粘り気があるので、アリなどは一発で撃退できそう。

 この毒粘液はストレスや危険を感じたときに出すのだそうです。

 舐めてみるのは・・・やめておこう 笑

 

 


春の香りはまぼろし?

2019-01-05 17:39:41 | 日記

 風もなく、暖かいので家の近くの多峯主山(とおのすやま)へ登ってきました。

といっても途中の見晴台までだけど。多峯主山は標高271mしかなくて、運動目的で慣れている人はトッ、トッ、トッ、と20分くらいで山頂までかけ登るというけれど、最後の傾斜が険しい。

虫を観ながら登ると1時間半かかる山登り苦手な私は、山頂まで行ったのは一度だけ。

ふだんは5本の「マイ・コナラ」(樹高が虫を探すのにちょうどよいので勝手にこう呼んでいる)がある見晴台まで。

脱皮したオキナワルリチラシ幼虫のために新鮮なヒサカキと、ツノトンボのために何か小さい虫を探そう。

ヒサカキはたっくさんあり、コナラの下枝で、クリオオアブラムシみっけ。

卵を産んだ後のちょっと弱ってるメス成虫だけど、とりあえずこれを食べてもらおう。

 

アラカシの幹に虫らしきものが。でも死んでいるみたい。これ、気になるなあ。

 

シダの枝についているのはもしかしてムネアカの?と思ったけれど、色があまり白っぽくないから普通のハラビロカマキリの卵鞘かな。

埼玉県内では見つかっているけれど、このあたりではまだムネアカハラビロカマキリ成虫はみたことがありません。

 

道を歩いていると、ん?かすかに かすかに 花の香りがしました。

春を待ち焦がれる気持ちが、鼻に幻の花の香りを運んできたのかも。