日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

中国株投資の影

2010-03-25 | 中国企業の動向
 香港が世界最大のIPO市場になったそうですが、中国企業はまだアメリカ市場での公開と資金調達を望んでいるようです。しかし、現在かなり多くの中国の公開企業がアメリカで情報操作の疑いで訴訟を受けているそうです。

 アメリカで外国企業に対するクラスアクション法に基づく訴訟は増加しており、昨年は全体の20%に及んだ。そして、16もの中国企業が今訴訟を受けているそうです。

 まぁ、新規公開時の目論見書に記載された将来予測数字と、実態が余りにも異なるから株価の下落を招き、投資家に損失を与えた事によるからです。訴訟になったのは、会社の運営資産を不法に取得していた事を隠していた、原材料の供給が困難な事を隠していた、過去の業績に関して内部の予想数字を挙げていた、後悔前と後悔後で経営陣に対する報酬の支払いが増加して予測と異なった、などが上げられています。

 中国企業のディスクロージャーに課題が残る事を示しているということになります。まぁ、こういう姿勢に対して、アメリカの市場の期生を知らないからという擁護的な声もあれば、意図的にバリュエーションを高めるために操作したという声も上がっています。

 香港でも同様で、証券取引所によると、上場前1-2年の数字が仮想されている事例を見た事があるそうです。しかし、香港ではめったに企業を訴訟する事はないようですね。

 株式進行開示の目論見書記載事項を操作する事はどこでもあるのですが、特に中国企業にはその傾向が強いようです。一方で、昨年のIPOでち調達された資本のの45%が中国企業だけに目立つという面もあるようです。

 情報操作をしている事は驚くべき事ではなく、目論見書を信用すること、そして上場から1年半して情報操作を理由に訴訟を起こす方が信じられないという声もあるそうです。

 目論見書記載事項の課題として、契約の有効性、政府との関係、資産所有権の課題などが明確でない。また、目論見書に記載されていない事項が何かも大きな問題で、実際にその会社の工場を行き調べないと解らない事が多い。よって、目論見書のみを信じるのはリスクが高い。
http://www.zero2ipo.com.cn/en/n/2010-3-1/201031133919.shtml

 最近は中国株式投資が流行ですよね。日本の新興市場がその信頼性をなくしており、経済成長が望まれる中国企業や中国関連株に投資をしたがる気持ちはわかりますし、当然中国株をプロモートする人たちもどんどん増加しています。

 でも、中国がどういう国で、中国の企業がどういう経営をされているのか。そういうことを知らないと痛い目に会う人の方が多いでしょう。もちろん、リスクテーカーは多いでしょうけど、ちゃんとポートフォリオを管理して中国かんれんんのみに突っ込まない事。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« グ-グル中国の社員の動向 | トップ | タオバオのダイヤマ-ク以下... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

中国企業の動向」カテゴリの最新記事