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日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

中国のグルポンはお得感たっぷり

2011-04-21 | 中国EC事情・淘宝
 日本のグループオンって、年末の御節で問題になったり、3月に帰ってきたときにサイト見たけど参加している店が全然少なくて、まだまだ動いているとはいえないのかなと思いました。

 一方で中国ではこのサービスを「団購」といい、有力なサイトも既に複数存在します。夫々のサイトごとに扱うカテゴリーが違ったりしているようで、最近嫁はかなりは待っています。

 上海に住んで足掛け7年とはいえ、外食する時の行く場所って大体固定してきたのですが、この団購のお陰で最近は色々なお店を回っています。まぁ当たり前でしょうが、日本と異なり消費者の評価がストレートにネットに紹介される為、団購のサイトでよさげな物を探して、再度別なサイトで評判を確認してからチケット購入するんですね。

 
 でまぁ、実際に行ってみたところ料理のセットが出てくるのですが、大体半値か、3分の1位の価格で料理が出されるので、一消費者の立場としては概ね満足できます。


 で、今日のお昼も、上海で一番人気の有る辛い湖南料理屋に行ってきたのですが、なんと、実は同じチケットで3回目の訪問なんです。


 え??

 と思われるかもしれませんよね、普通。日本じゃ考えられないでしょうが、サイトでチケット購入し、ショートメッセージでその記録を携帯に贈ってもらうか、アイフォンなんでサイトにキープしてお店に行って見せてから食事が出てくるんですね。追加注文しなけりゃお金は払わない。サイトジョウでありペイで支払っていますから。


 ところがこの店。1回目、2回目としっかりお店に見せて、お店のウェイトレスはノートにメモしてるのですが、帰宅してサイトを見ても使ったという記録が残っていない。てなことで、同じチケットで3回目というわけです。今日もまだ記録されていないので、期限中はまだまだいけますね。

 セット価格は100元。通常なら200元位の料理です。セット以外に追加もできるので今日はビールなどを含め100元ほど追加料理を頼みましたけど、僕らは実質33元で食べているような物です。多分他にもいるはずなんですよね、こういうふざけた客。


 で、他の焼肉やさんでも同じことがおきて、一昨日2回目に行って来てるんですね。

 今のところ数多く行った中でこの2件だけなんですけど、店舗での運用がうまく行っていないんでしょうね。今日の夜は古北カルフールのタイ料理やに同じく団購で買ったチケットもって行きましたが、食事中にショートメッセージが来て、しっかり使用済みと連絡が来ました。ここも前も団購で買っていったんですけど。


 上海では人気の有る料理店も結構団購に参加しています。物によっては本当に原価じゃないかという物もあります。レストラン関係以外に、子供向け演劇や、博物館、ケーキ作り等のチケットを沢山買っていますね。

 レストラン側は、新しい顧客を集める、稼働率を高める。店が人気があるように見せる、等を考えて団購に出ているのでしょう。そして、日本では考えられない競争の厳しい市場ですので価格面でのお得感はかなりあります。日本で起きたような課題表示によるトラブルなんてのはおそらく当たり前にあるでしょうから、わかる範囲で評判をチェックしたり工夫は必要ですけど、いやー満足です。


 で、当然ながら日本企業も使うべきですね、色々と。ほとんど見ないですけど。


 在中国の日本企業は、ようやくネットマーケティングに注目してきているようですが、もはや欧米台湾香港中国系に比べ、圧倒的に出遅れているのじゃないかな。今頃SEOとか、、リスティングとかだけじゃね、お話にならないです。

 

 そういやこの団購で小遣い稼ぎをする方法もあります。嫁が暇な時に1時間くらいかけて3000円位稼いでいます。一日8時間24千円で20日勤務なら48万円ですね。現地採用の日本人ではなかなか稼げない金額じゃないでしょうか。もちろん嫁だからできる面もあるのですけど、中国は本当に穴の多い世界だなと思わされます。日本のように詳細をつめないからこういうことおきるのかなとも思いますが、日本でもやっぱり同じような穴があるのじゃないかな。





日本の化粧品販売、惨憺たる状況

2011-04-20 | 中国EC事情・淘宝
 海峡導報という新聞の記事で、日本の化粧品の販売が、タオバオの売り手だけでなく実態店舗でもかなり苦戦しているとの記事。

 SK-Ⅱ、FANCL、KOSE等をサイト名につけているECサイトもかなり閉鎖しているそうです。日本の化粧品代行と検索したところ、120サイトが出てきたが40%は休業中。

 アモイの実態点では、地震以降荷が不足している。そして購入する場合も必ず地震前の物を要求する。

 SK-Ⅱ(P&G)は、生産は関西で行っているから不安はナイト表示し、Fanclも京都と千葉で輸出向けの商品を製造しており地震の影響はないと表示した。

 しかしながら、3月11以前のものでない限り購入する気は起きず、半年後には欧米製品を使うつもりだと消費者が答えたとのこと。

 おかげで欧米系の商品は、化粧品や粉ミルクは10%以上売れ行きが伸びたとのこと。
http://www.fjsen.com/d/2011-04/15/content_4327348.htm

 地震の影響はだんだん出てきましたね。日に日にオーダーが減ってきているみたい。。

タオバオが日本商品排斥イベント開きやがった。

2011-04-17 | 中国EC事情・淘宝
 日本商品排斥と書くといいすぎですが、放射能懸念でそれまで人気のあった明治を初め日本製粉ミルクがあかんようになった影響もあるのでしょう。「日本製品から切り替えるベビー用品」なんてイベントが行われました。

 最近サイトのことはほっぽってあるので知りませんでしたが、今日やってましたね。僕らにも声がかかったそうですが、嫁は参加しなかったそうです。まぁ切り替えと言っても、当然ながら、放射能以上に危険そうな中国製粉ミルクになるわけもなく、僕らも扱っているオランダやニュージーランドの粉ミルクがメインで紹介されています。

 東電が工程表出しましたし、政府筋も、ようやく累積放射能を発表したり、一時かなり危なかったことを漏らす様になった様子を見ると、まだまだ予断は許さない物の原発問題はとりあえず最悪期は乗り越えたかな?という印象を持っているんですが、さて風評被害というべきか、悪影響は何処まで続きますかね。

 僕らが見ているのはベビー関連なんですけど、化粧品でも同じようなイベントがタオバオやそれ以外で色々行われているのかもしれませんね。それも中国だけじゃなく世界中各地で。。

 一方で、原発いらんという人は新聞社の調査では40%程度とのこと。

 一度失敗したから即撤退というのでは人類の進歩は無いという点で、個人的には廃止とまでは思いません。かといって、原発の周辺に住みたいとは確実に思わなくなりましたね、たとえ色々美味しい思いができたとしても。。だからやっぱ反対か。。

 
 老後自分一人で余生を過ごすにはもしかしたら良いかもしれませんが、子供は絶対駄目!!と思います。

タオバオ4クラウン到達

2011-04-04 | 中国EC事情・淘宝
 ここのところ、地震関連や、それに伴う僕らへの影響を考えたり、おまけに肘の手術と膝の治療などで、自分の店の状況とかって、業績以外にあまり考えていなかったのですが、昨日4つめのクラウンを取りました。

 4クラウンは、累積の高評価が10万個なんですが、5万個の3クラウンが確か去年の5月頃でしたので、月5000平均を下回っていることになります。よくやっているともいえますが、正直あまり伸びていません。次の5クラウンって確か20万かな、今のペースでは2年近くかかってしまいますね。そのスピード感では5クラウン以上の大手の中では少し遅すぎますね。

 まぁ、安物たくさん販売するようにすれば良いんですけど。。


 売上という意味でも、昨年9月の月170万元がピークで、多分3月は地震後の特需でその程度行ってるかもしれませんが、今後は風評被害もありますから、何分の一かに減ってしまう見込みです。


 10月に誰かにさされて、事務所での販売行為を止めたのがいろいろな意味でマイナスに影響しています。事務所に来る客がそのままネットにシフトするかというとそういうわけではなく、競合で僕らのまねをしだした事務所や倉庫での販売をする業者に流れたほうが多いように感じています。

 事務所販売の売上が、昨年9月時点で40万元ありましたので、全部ではないにしろ之が落ちた影響は大きいですね。それに、個人的には、中国人の顧客が事務所内で色々話す会話に結構ビジネスの鍵がありましたので、ネットだけだとマーケティングの素材としては面白くないな、というのが正直なところです、


 タオバオって、B2C含めて今の出展者は5百万を越えているんですね。そのなかでどうだろう。全体では2000位程度か。ベビーでは100位以内。良くやったというべきか。。


 でも、やはりリアルのほうが良いですね。結局中国人消費者の生の声が聞けるというのが一番大きかったと思います。


 今後に関しては。。。

 正直白紙です。多少小銭が入ることから、日本商品を基点として卸売りを行うつもりだったんです。2月に既に一部開始していて、リアル店舗数店を持っている華東地区の何社かの中小のベビー用品店からの引き合いがあり、そこをチャネル化できないかと考えていたんですね。大手の量販店は、僕らより力があるから、僕らを必要としませんし、一方大手でも日本と異なり中国では全国どころか主要都市をカバーするメガチェーンが無いので、そこをタオバオつかって抑えられないかと考えていたんです。大手ベビーを含む日本からの商流や支払いの実態もようやく解ってきたので、中国の中小ベビー関連企業向け商社機能を構築する所に可能性を見出していたんです。


 之、多少工夫必要ですけど、他のメーカーさんもできるはずですよ。単にネットのみで全国をカバーしようなんて考える必要は無いはずなんです。ロジスティックとか幾つか課題はありますけど。というか、知らない物には中々手を出さない中国人を見る限り、ECのみ、タオバオのみでは基本中国での販売は駄目で、以下にリアルと効率的に組み合わせていくかが重要だと思っているんです。

 今当地ではやっている、グルポンがたのサービスやネット上でのプロモも同じです。リアルが無ければ、もしくは瀋信用のあるサイトが無ければ、ネット上の口コミマーケテッィングも大きな制約があります。まぁ、年間5億円程度以上の広告投資をできるならそれでも可能ですが、そんな日本企業は数少ないですし、僕らのクライアントにあるはずも無いですしね。

 
 でも、僕らに関しては福島さんで一発で沈んでしまった。。


 当面は様子見で、今売上の2-3割の欧米商品の扱いを増やす。必要なら現地に出張して直接調達の路を作るって辺りでしょうか。


 日本企業側には現在は海外進出の余裕もなくなっているでしょうし、当面はまず日本を見ていただきたいと願います。で、タオバオを含む中国ECは既に当地で事業展開をされている企業さん以外は、しばらくストップして無駄なお金を使わず、しっかりリサーチしてください。

 うーん。僕の仕事が益々なくなってしまうな。


 でも、やはり日本の流通体制とか、今回の地震とその後を見ていて結構考えさせられましたね。大手EC企業が軒並み事業を停止したり不足した商品の販売をストップしてしまった。東京で不足した物が徐々に大阪、九州にも波及。でも中国や韓国には山のようにある。在庫を持つ方がサイトで販売をしていたけど、在庫切れにありそうで値上げをせざるを得なかった。それでも売れすぎてしまい、自分のやっていることが本当にいい事か悩んでいました。大手のサイトは商品を下ろしてしまったので、楽天で唯一その商品を販売していたそうです。本当に在庫が大手企業に無かったのだろうか?そんなはずは無いんですよね、知る限り。何らかの理由はあるはずですが、危機のときに彼らは役に立たなかった。まぁ、買占めする連中もいたのでそれをさけるためだっったかも知れませんが。


 で、また変なのは、水とか、中国や韓国のものが急遽日本にもって行って販売されるんですが、日本の価格で販売される。現地での小売価格は日本の半分とかそれ以下なのに。


 緊急時ですので、アジアの物が入るのは当然だけど、そこで価格が日本価格になるロジックが僕には理解できない。


 民主党政権や東電だけじゃないっすね。変なのは。

上海 風評被害はすごそうです。

2011-04-02 | 中国EC事情・淘宝
 帰国早々肘と自座の手術を言い渡され、何とか膝は断ったのですが、結局肘は手術をしたおかげで先週末に退院後、ほぼ自宅でごろ寝状態でした。。

 詳しくはまだ分析できていないのですが、日本のベビー用品に対する需要は、地震直後の1週間はすさまじく、僕らの在庫もかなりはけてしまったのですが、先週後半辺りから放射能騒ぎの影響が如実に出てきたようです。

 通常、一日の発送件数が100を切ることはめったに無いのですが、地震直後はその倍かそれ以上になり、今週に入り60-70個に落ち込んだ。昨日は僅か28個で、今日は80個に復活。

 まぁ方向性としては、日本以外の海外ベビー用品にシフトせざるを得ないことははっきりしているのですが、妻も来週辺り休んで香港にでも行こうという状況。

 まぁ、私はまだ肘が抜糸も終えておらず、膝は中医にいかないといけない状況なので、とりあえず香港行きは今は無いですが。。

 たまたま、今競合点見てたら来週前半休みを取るところが複数ありました。内1件は昨日はオーダーがないとこぼしているのを聞いていたのですが、コリャすさまじそうですね。


 ミルクは、僕らの客も日本製から他の欧米系のに変えるという声が多いのですが、他も同じなのでしょう。

 地震後に、東京で紙おむつや粉ミルクが不足したと聞きましたし、自分自身がドラックストアにいったら確かに店頭に無かったんですね。近所の人のまとめ買いもあったのでしょうけど、中国で地震直後にミルクやオムツの価格が高騰したことも影響したのかもしれませんね。在日の人たちが買いあさった影響もあったのかもしれません。

 僕らは、結構まともなところから仕入れているので、地震以降荷物は全く無い、つっか、日本人としてそりゃ当たり前だろ、と思いつつ、仕入できないと困ったなって感じだったんですね。


 でもまぁ、あるところにはあるようで、粉ミルクは一時期香港で価格が暴騰していて、妻も一部高値つかみをしたのが一部倉庫にあるようです。ところが、昨日の段階では既に前の価格に戻っているとのこと。まぁ、ってことは未だに荷物は日本から流れているということもいえるんですけどね。

 
 まぁ、当地での商売はなるようにしかならないですが、どうなるかな。

 妻いわく、中国人は大騒ぎするけど、メディアに乗らなくなったら直ぐ忘れるから。メラミンだってそうじゃない。あれだけ軒並み問題を起こした牛乳会社が今ではぴんぴんしているもの!



 さすが、楽観的な強気な上海嫁です。

 僕のほうは車買うのを止めたいと思っているのですが(当面の収入の懸念から)、嫁は今日のテレビショッピングでBMWの3シリーズが29万元ってのをみて、

 ねえねえ、BMにしようか??


 ですって。


 この能天気な明るさが、今の中国人の強さなんでしょうね、 

 

中国TVショッピング事情

2011-03-11 | 中国EC事情・淘宝
 JETROさんが、中国のテレビショッピング市場に関しての無料レポートを出されています。

 内容的にもう少しこれが知りたいってところもありますが、中国の無店舗販売事情を知るには非常に良い内容だと思っています。いい加減な中国販売支援会社が多いんですが、このレポート作ったところは結構良さげですね、個人的な体験とかなり感覚があっています。

 内容そのものはURLを書いておきます。中国販売に興味がある人は必読だと思いますよ。

http://www.jetro.go.jp/jfile/report/07000519/china_tv_tsuhan.pdf

以下個人的抜粋とコメント;
 現在、中国のテレビ通販市場を牽引しているのは、上海電視台が韓国の大手通販会社「韓国CJ」と設立した「東方CJ」や湖南衛視の「快楽購」(HappiGo)、テレビ通販広告を放送する「橡果国際」(Acorn International)の3社である。上記3社の2009年度売上高の合計は約68億元にのぼり、テレビ通販会社全体のほぼ3分の1を占めている。

1 東方購物 28億元 上海の東方テレビ傘下で上海では圧倒的No1
2 快楽購  21億元 湖南テレビ。伊藤忠かどこかが投資していましたっけ?
3 橡果国際 19億元 知らない会社ですがUSで上場はしているとの事。今後伸びるかはどうかな?


 カタログの市場規模は、政府や政府系シンクタンク等の公式発表がなく不明である。テレビ通販とネット通販では、多種多様な商品を販売するネット通販に比べ、購買力があるホワイトカラー等を購買層に想定し、安さよりも品質や安全性の保証を売り物にするミドルからハイエンドの家電や日用品等がテレビ通販でより売れる傾向にある。テレビ通販で数百万円する高級車や不動産が「飛ぶように」売れるのも、ネットオークションとは違い粗悪品や詐欺にあう不安がないことが要因にある。

 テレビ通販で最も重要な点は、どこで自社の製品を販売するかを検討する点である。前述のように、現状中国で全国放送をカバーできるテレビ通販番組は存在せず、大手テレビ通販企業といえども、主要エリアを点で抑えているにすぎない。とすれば、自社製品を販売する場合、この数エリアの中から選択することになる。予算が許せば、全エリアでの販売も可能であるが、中国のテレビメディアの媒体費(通販で製品を紹介する費用を含めて)は、世界でも類を見ない高さであり、全エリアの番組で製品を紹介、販売するというのは現実的ではない。

12-1-2.テレビ通販で製品を売る場合に重要なこと2:生活密着型製品

12-2-1.カタログ通販で製品を売る場合に重要なこと1:明確な専門性

12-2-2.カタログ通販で製品を売る場合に重要なこと2:手頃な価格

12-3.日本企業がインターネット通販で製品を売るために知っておくべきこと

 テレビ通販や、カタログ通販同様にインターネット通販で製品を販売する場合にも三原則は存在する。中国でインターネット通販といえば、淘宝が最も有名であるが、淘宝に限らず、中国のインターネット通販では、高い知名度を誇る超有名高級ブランドでない限りは、以下に説明する三つの原則を守らない限り売るのは非常に難しい。中国のインターネットを利用して物販を行う以上これは原則とは言いながら、ほぼ前提となる最低条件であり、これをおさえることが、インターネットで売れる商品となるための第一歩となる。

 12-3-1.インターネット通販で製品を売る場合に重要なこと1:安価
 説明するまでもないが、中国のネットでは安いほうが製品はよく売れる。ネットの世界では高価格=付加価値という考え方はほとんど存在しないため、可能な限り安価で販売することが成功につながりやすい。

 12-3-2.インターネット通販で製品を売る場合に重要なこと2:実用
 スペック、仕様、写真から判断しやすい、用途が一目でわかる製品が売れやすいため、おもしろ・受け狙いグッズ等はあまり売れない。便利グッズも写真で使用法が説明できるものは、実用性が評価されるため人気が出やすい。

一方、テレビ通販での売れ筋商品は、いわゆるグローバルブランドや大手企業の製品だけではなく、むしろそれほど知名度が高くない企業の商品が多い。その製品が売れている理由は、生活密着型の便利な製品を、テレビという視聴者がある程度安心できるチャネルで、使い方や便利さを何度も紹介している点にある。とすれば、中国のテレビ通販はブランドがすべてという世界ではなく、アイデアで勝負する世界であることがうかがえる。

→100%正しいかというとどうかなと思うところもありますが、市場を一般的に見る限りこの報告書の、TVショッピング、カタログ通販、ネット販売の特徴はその通りだと思います。

 勝手な補足
・上海で少し高めのものを無店舗で販売するなら絶対に東方購物。配送もコストの高い佐川急便を使っています。佐川はこの案件でしっかり生き残れたといわれています。我が家でも、PCはここで買いましたし、嫁が車を買おうとしました(結局この店でポロを買ったのですが、実際にお店に行って同じ店でツーランに変更しましたが、まぁ車を買ったということですね)。報告書にある人気のマッサージ器も義母に買っていますね。

 で、この価格帯のものはタオバオ大手運営の僕らもタオバオはおろか、独立ECサイトでも買いません。独立ECサイトはタオバオと違うなんて言う人がいますが、これはまぁ基本そうじゃないよねとだけコメントします。変な表現ですが、しょせんは同じ穴のムジナなのが独立サイトの大半。自社物流を持っているところはマシなんですけど、クレーム率は高い。

・カタログ通販が統計数字がないというのは本当にそうなんですが、独立ECサイト大手の売り上げを見ると、実はカタログ販売の売り上げが9割という会社が2つあります。報告書記載のアパレルマックリーンも50%以上は確かカタログで、自乙店舗売り上げもあるのでネット売り上げのぽーしょんはそんなに高くない。この辺は、特殊な京東や、書籍やDVDメディア等が中心のアマゾンや当当あたりはネット中心ですがその他商品群は実はネットじゃない。会社の売り上げで独立サイトのネット売り上げが計上されているので、中国EC市場の独立ECで販売されている実際の売り上げ=市場規模はもっと少ないものと思われる。タオバオのほうが今でも80%超えているけど実際にはもっと多いのが実態です。

・ネット販売は、平均でみるとタオバオになるので、本当にそうですね。僕ら最初の1年は差別化高級路線をタオバオベビー内でとってきましたが、同じ商品構成低価格の競合がどんどん出てくる、規模拡大による様々な運営面での不備もあり、結局規模は大きくなりましたが、低価格路線に入ってしまいました。

・テレビショッピングの販売価格帯は報告書の通りでネットより高い。ネットより特定のTVショッピングサイトは信用度も高い。一方、タオバオ以上に荒れた市場だった時期があり、テレビショッピング業界全体が、ネットより信頼が高いかといえばそれは嘘。ごく少数特定のテレビショッピング会社のみに言える。

 要は僕の知っている限りは上海の東方は使えるチャネル。テレビ放送では圧倒的に強い湖南も草根の評価が同様に高ければここも使えるチャネルのはず。他は、もう少しその会社の評価を聞かないと、駄目。逆に信用落としかねない業界。いまだにいい加減なのもいるのが実態。

・この報告書で足りないのは、
 テレビショッピング各社のカバーエリアがあるけど、それぞれの地域での一番の会社。そして、その会社の取引条件。

 まぁこの辺は、やろうとする会社が自分で当たって調べろってことですね。中国は別に代理店使わなくてもメディア広告は直接変えますので、売りたい会社が自分で当たってみることです。

 東方はかなりピッキーですけど(条件厳しいし、有名企業のもの以外は中々扱わない。昔はここで販売されたことでブランドになったのですが、今はそうなるためにはお金はいるんじゃないかな)。。あ、今は韓国資本は抜いたみたいですね。

 でも勉強になる資料でした。このレベルが無料というのはうれしい限りです。

 JETROさんって、なんでこんなことしているの?っていうところもあるのですけど、無料で公開している報告書には良いものが結構ありますね。日本向けなので、多少現地事情をオブラートに包んでいるところもありますけど。。


 昔ブログで書いたんですけど、アリペイの新サービスで上海の大手サイトが呼ばれた時の事。アリペイが今後様々な業界と提携するという報告のとき、ある中国人が

「まさかテレビショッピングとは組まないよね!」

他の中国人が

「あんな偽物携帯ばかり売っているような業界と組んだら信用なくすよな」

なんて会話が出て、アリペイの人もかなり批判的なコメントをしていました。

 だから、この報告書には業界各社が乗っていますが、現実にチャネルとして使う場合は、その企業の調査はしっかりやる必要があります。リストの中には、タオバオ以上に詐欺会社という評価をされている企業もこの中には入っていると思われますから。



空中網の創業者が、北京市昌平区の副区長さんに就任。

2011-03-09 | 中国EC事情・淘宝
 モバイルコンテンツ業界では中国No1の企業が空中網です。何年も前にナスダックに公開しており、一時中国もモバイルコンテンツ業界の政府規制が強まった時に行政気は悪化、売り上げは半分近くになりましたが、その後オンラインゲームなどで徐々に盛り返してきている企業です。

 その創業者が、今回北京市の昌平区の副区長に選ばれたっていう報道がありました。
中文の記事では。年は36歳。清華大学卒業、スタンフォード大学で電子工学のマスターを取得後、ChinaRen網を設立。2002年に空中網を創立し2004年にナスダックに公開し、USに上場した最も若い社長である。2008年12月に中関村の管理委員副主任に就任と紹介されています。

 典型的エリートですね。

 付け加えると、父親は現中国人民銀行総裁(日銀の理事長なのか、大蔵大臣なのか、まぁかなりの政府高官)。

ChinaRen網って確かシナに買収されて、そのお金をもとに空中網を創業。退職時に雇用契約違反があって品から訴訟を起こされていた。

 中華スーパーエリートの典型例です。

 何も言うことはない。

 




空中网创始人出任北京市昌平副区长昌平区副区长
来源:北京晨报

晨报讯(记者 王歧丰)空中网创始人周云帆已于2月15日经昌平区第三届人民代表大会常务委员会第三十六次会议决定出任昌平区副区长。记者昨天从昌平区政府证实了这一消息。

昨天,多家网站发布周云帆出任昌平区副区长的消息。记者随后从昌平区政府相关负责人处证实,周云帆已到昌平区政府工作。公开简历显示,周云帆 1974年11月出生,1997年毕业于清华大学电子工程系,1999年获得美国斯坦福大学电机工程系硕士学位,同年回国创业,推出ChinaRen网站。2002年与人合作创立空中网,任董事长兼首席执行官。2004年7月9日,空中网在纳斯达克挂牌上市,周云帆成为我国在美国上市的最年轻的中国公司董事长。2008年12月,周云帆通过公开选拔领导干部招考,任中关村管委会副主任。2011年2月任昌平区副区长

百度とタオバオが悪名高い偽物市場だって

2011-03-08 | 中国EC事情・淘宝
 アメリカのUSTRが2010年度、悪名高き偽物市場っていう調査報告書を出したんですが、百度とタオバオがその中に入ったそうです。
 
 百度はコンテンツ、タオバオは商品に関してですね。百度はそのものが海賊版かどうかはおいといて、海賊版コンテンツを紹介しているからですよね。でも、そこで紹介されているサイト、しっかしNASDAQに株式公開したんですよね。アメリカ人はコンプラと他人には要求するくせに、お金になると思うと目をつぶるような気がしますね。

 中国ではほかに
中国秀水街
香港女人街
深圳罗湖市场
北京京海龙和上海杨浦颐高数码城
义乌小商品市场
手机娱乐门户91.com
TV Ants

 がリストに入ったそうです。

それ以外には、
ロシアの allofmp3とか、スウェーデン企業なんかもあげられています。

ネットではなく偽物商品を販売している実態店の市場として、中国以外に、アルゼンチン、エクアドル、インドネシア、パラグアイ、インド、ウクライナ、タイ、フィリピン、メキシコ、パキスタン、コロンビア等の市場の名前が挙げられているそうです。

 中国関連はまぁすべてそうだなぁと思わされますね。上記の中では北京は行ったことなし。義烏は偽物も多いけど質の悪いろくでもないものが多い。91.comは見たことないな、多分山塞機うっているんでしょうね。TVantsはサッカーの試合を見るときとかお世話になっています。

中国アリババ、出店企業が不正取引

2011-02-23 | 中国EC事情・淘宝
中国アリババ、出店企業が不正取引

 不正取引は社内調査で確認された。多くが人気商品を格安の価格で販売するなどとして買い手をだます手法で、顧客から苦情が続いていた。不正に関与したのは、2009~10年に出店登録した約2300店に上る。後任のCEOにはアリババグループの別の企業のCEOである陸兆禧氏が就く

と日経新聞に載っていますね。


 今更。。。。


 個人的にはアリババ運営のタオバオの世話になってはいる物の、アリババの業者には一度手ひどく騙されていますし、その会社まだアリババには載っていますから。。

 アリババに関しては、出会いの場であって、取引するかしないかは在って見ないとわからない。


 行ってみれば、決してB2Bプラットホームではなく、企業同士の出会い系というのが実態でしょう。売りたいほうは待ち合わせして、やばそうな相手なら逃げる。買いたいほうは、下手したら美人局でぼろぼろにされる。まぁ、タオバオも似たようなもんですけど、B2Bだけにアリババの方が保護の面でも緩いような気がします。

 でもまぁ、開発途上国ビジネスはそんな物じゃないでしょうか。







市場規模8兆円超でも簡単には稼げない?

2011-02-18 | 中国EC事情・淘宝
現在、4億5700万人がネットを利用しているといわれる中国(2010年末時点、「中国インターネット情報センター(CNNIC)」発表)。加速度的に利用者が増加するなかで、急拡大しているのが電子商取引(EC)ビジネスだ。CNNICによると、11年の中国EC市場規模は5690億元(約8兆 7000億円) に達するとも言われており、日本でも知名度を上げているショッピングモールサイト「淘宝網(タオバオ)」進出を考えている日本企業も少なくないだろう。

という前ふりからまたタオバオに関する記事がダイヤモンドに載っていますね。

セールス・インチャイナって言う会社が最近上海のフリーペーパーで広告をたくさん出しているのは目にしていました。また、タオバオ出店代行屋さんが出てきたんだと思っていたら。。

なんとTUのオーナーさんが新たに作られた会社だったんですね。

記事でまぁ読むべきところは、

・中国に売りたい商品を販売することができる許可を持つ現地法人を作らなければなりません

→そりゃそうですね。正規品販売では。しかし。。。。

 中国EC=タオバオに近い現状の元、ECで売れる外国製品は実は正規輸入品ではない。百度のかたからに僕らの対象商品の検索ワードランキングをもらって改めて確信しましたが、検索されるブランドとECで購入するブランドは異なる。

・1年ほど市場調査をする必要があります

→市場調査に1年もかけるとろさじゃ、この国のスピードには追いつかない。調査内容によるけど。

・十数億の人口を抱えるといっても、それと同時に多数の中国人のライバルがいますから、単純に品質がよければ売れるというわけではありません。

→その通りですね。品質はものによりますが、その良さを解るかどうか。中国人消費者の多くはいろいろなことに無知でよさが解らないことが多い。

・成功している日本企業は、中国風にアレンジしていることが多いように思います

→一部その通りですが、根本は日本でやるのと同じ正道を歩んでいます。各論ベースでアレンジ。

・日本の価格そのままで勝負していくのは難しいですが、ある程度の質を保ちつつ、価格面でも融通を利かせて売り出す努力をしていただきたい

→之もその通りですね。商品によりますが。

・中国では約8億台の携帯電話が売れているといいますから、携帯電話を通じてのネット販売も限りなく大きな市場になるはずです。携帯電話での買い物にも大いに期待を寄せていきたい

→はい。でも携帯意識しなくても良いですよ、タオバオなら。僕らも携帯から購入しているユーザー増えています。プロモーションでモバイルどう使うかってのは興味ある分野ですが、まぁその変は内密に。

良く見たらネットイアーグループになっているんだ。。TUさんからは名前が消えているし。。

浅野さん、中国人化しているなぁ。それとも実態は一緒なのかな?


重要なことが抜けているな。

投資額

でも、これはちゃんと売っている僕らやストラップやさん(今は日本本社からどくりつしましたが)。日系ECで成功しているユニクロ、ラミュー、DHCに聞かなきゃわかんないよね。

まあいえるのは、代行業者にお金払う程度じゃ、中国ECで生き残る事は不可能です。

但し、大手アウトソーサーを使っている中小企業の上海現地法人のコストダウン手法の一つとしては使えるサービスですね。大手企業は顧客情報管理などのこんぷら問題があるから、設備投資をしっかりしている大手に発注せざるを得ないけど。


 タオバオや中国ECは、ちゃんと調べて、それなりに本気で取り組み、多少の資金(といっても数千万円は最低必要かな)を投資すれば、それほど難しくないと思いますよ。ボトルネックは日本でのしがらみや、日本で得られるほどの利益の獲得期待だと思います。これはリアルでも同じですね。

 だって、知り合いの中国人タオバオ及びその関連で稼いでいる人たくさんいるもん。

 レベルも決して高いとは言えない人が多いしね、たとえ独立大手のECサイトでも。

 中国ビジネスで難しいこと。記事にもありましたが適正なパートーナーの存在。それにつきます。そのパートナーをコントロールできるか?


 残念ながら僕もできていないっすね。教育と割り切って忍耐の日々です。