私、スズメノトウガラシモドキと申します。
観察の森で、管理人さんからFORTUNEさんに紹介されました。
「スズメノトウガラシモドキ?!」
FORTUNEさんは私の名前に大層驚いた様子でした。
「...と、いうことはモドキでないスズメノトウガラシというのがあるんですかねぇ。」って。
ありますとも。
...なぁんて、思っているかもしれないスズメノトウガラシモドキ。(ふぅ。長っ!)
↓こちらが元祖(?)スズメノトウガラシ。
(画像はよしゆきさんのサイトよりお借りしました。)
花はよく似ているが、葉の形が決定的に違う。「元祖」はスーっと細長い葉っぱだが、「モドキ」は丸っこくて、周りがギザギザでいっぱい。
スズメノトウガラシという名前はかわいい。
これは、唐辛子のような実をつけることからついた名前だそうだ。
でも、そのスズメノトウガラシに似ているからといって、スズメノトウガラシモドキとはあんまりな。
どちらも同じゴマノハグサ科。アゼトウガラシ属、というのまで同じだ。
モドキだって実はつけるそうだし。元祖のほうも「ヒロハスズメノトウガラシ」と「エダウチスズメノトウガラシ」というふうに、葉の形で名前を分けているのだから、これだって「マルバスズメノトウガラシ」とかにしておけば...。
いやいや、長ったらしいから、そういうのはやめて「雀の唐辛子」「燕の唐辛子」「雲雀=ヒバリの唐辛子」に分けるとか...
「もどき」というと、どうしても「本物とは違う」、というイメージだ。
時に恥ずかしく、腹立たしい存在になることすらある。
「香港のお土産だよ~」ともらった「ルイヴィトンもどき」の財布のような...。
真面目な話、スズメノトウガラシモドキは分布地が沖縄島以南(『琉球弧野山の花』より)なのだから、「リュウキュウスズメノトウガラシ」とつけるとか...そういうネーミングの動植物は実際にたくさんあるのだから。
(リュウキュウコスミレ・リュウキュウマツなどなど)
3つ前のエントリー、「アサギマダラ」と「リュウキュウアサギマダラ」という名付けには、逆の意味で文句を言いたい。
リュウキュウアサギマダラとアサギマダラは、属が違う蝶なのだから、もっと名前も違うものにしてもらいたいのだ。
だって、リュウキュウアサギマダラを見ている人が、「アサギマダラね!」と言ったら私はどうするか?
「あれはね、アサギマダラじゃなくて、リュウキュウアサギマダラ!」
( ̄□ ̄;;!! (←友人)
皆様、動植物の新種を見つけたら、名付けは慎重にお願いします。