里の家ファーム

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オルタナティブスクール

2016年02月21日 | 社会・経済

 不登校児が12万人を超えているという。彼らは素晴らしい能力を持っているが、発揮できずにいる。このまま「不登校」として、置き去りにされてはならないだろう。「公教育」に合わない児童たちだ。多様な人間性のあり方の問題でもある。

「いきはぐブログ」より(一部抜粋)

征矢里沙です。

●一般の学校に合わなかったのが理由で通う子がいる

 フリースクールは「不登校が入学資格」ともいえるので、これが普通です。一方、オルタナティブスクールでも、やはり不登校や、不登校とまでいかなくても一般の学校(主に公立校)に、何らかの理由で通いたくないと感じて転校する子が多くいます。もちろん、オルタナティブスクールでは新一年生から入学することができるので、それが理想ともいえますが、私が実際に取材した感触では、校生徒の少なくとも20%以上はこうした転校生です。(学校や年度によってばらつきはあります)

 ●毎日スクールに通っていても、法的には不登校扱いになる

 これまでの連載で書いてきたように、フリースクールでも、オルタナティブスクールでも、法的に「無認可」の場合は、毎日通っていても(たとえ新一年生からでも)不登校扱いになります。(一部、私立学校として認可されている場合は、もちろん別です)地元の公立学校に籍だけ置いて、その学校を不登校している、という状態になります。

 現在文科省が検討している支援策が、この問題を解決することを期待されています。

 ●「子どもを中心とする」という方針・内容

  スクールの考え方自体は、とても似ている場合があります。親や社会や学校の都合ではなく、子ども自身の人生のために、という出発点は共通です。
 教育内容でいえば、フリースクールはカリキュラムを子どもに強制せず、必要に応じて個別指導の場合が多いですが、オルタナティブスクールの中でも、デモクラティックスクール・サドベリースクールと呼ばれる教育でも、ほぼやっていることは同じなので、混同されやすいことがあります。
次回は、【違っている点】を説明したいと思います!

征矢 里沙

  1983年、愛知県生まれ。高校2年生のとき、恩師との出会いがきっかけで、「日本の教育を変えたい」という志を抱く。慶應義塾大学総合政策学部に入学し、シュタイナー・サドベリー等のオルタナティブ教育を研究。2006年に大学卒業後、株式会社リクルートに就職。2012年、会社を卒業して「NPO法人いきはぐ」を起業、代表を務める。2013年5月に出産、1児の母。

オルタナティブ・スクールの自由な学園生活

「オルタナS.」2013年12月4日より

 NPO法人箕面こどもの森学園(大阪府箕面市)は小学生を対象にオルタナティブ・スクールを運営している。オルタナティブ・スクールとは学校教育法に基づいていない学校のこと。同学園の生徒は公立小学校に籍を置きながら、出席状況や学習の様子を定期的に学校側に報告し、認可を得た上で通っている。藤田美保校長(40)を取材すると、学園が目指す自由な教育の姿を垣間見ることができた。(オルタナS関西特派員特派員=富永祐生)

生徒自身の『やりたい』を大切にする学校

 阪急北千里駅から徒歩約15分。箕面こどもの森学園は閑静な住宅街の中にあった。校庭には木造の滑り台やつり橋がある。生徒が発案し、スタッフと共同でつくったという。校舎に入ると、廊下の壁に生徒一人ひとりの一週間分の時間割が貼られていた。

 通常の小学校と違い、生徒ごとに時間割が異なっている。「大学のように生徒自身が時間割を設定することができます。ほとんどの生徒がスタッフに相談することなく、時間割を決めてしまいます」と藤田校長が説明してくれた。

 同校の一日は「ハッピータイム」と呼ばれる朝の時間から始まる。家庭での出来事など、身近に起こったことを話し、みんなで共有する時間だ。午前中の「ことば・共同」という授業ではクラス内で作文を互いに発表し合ったり「生きるとは何か」といった哲学的な議論をしたりもする。対話することを大切にしているのが特徴だ。

 午後は主に「プロジェクト」という授業が行われ、生徒が自分の興味や関心のあるテーマを自由に学習する。目標や計画もそれぞれ違うため、三国志の文献を読んでいる子もいれば、その隣で手芸にいそしんでいる子もいる。

  多様な学びが教室に広がっていることを実感した。「目標を定めることで、自分の特性を理解できるはず」と藤田校長は言う。プロジェクトの時間にパソコンを学習していた男子生徒は中学校に進学後、教員に請われ、パソコン室のネットワーク構築を手伝っている。中学校という新たな環境で自分の特性を理解し、発揮できているという。

 同法人は2004年に「わくわくこども学校」を開校。2009年に「箕面こどもの森学園」に改称し、来年で10周年を迎える。現在は9人のスタッフと約40人の生徒が在籍しており、低学年と高学年の2クラスに分かれている。

 1クラスが3学年に跨るため、年下から年上へとクラス内で周期的に立場が入れ替わる。それぞれの立場を経験し、自主的な成長を促すことが目的だ。通常、オルタナティブ・スクールでは学校生活になじめず、不登校になってしまった子などを受け入れることが多いが、同校では「子どもの自主性を大切にする」という教育方針に賛同した保護者が子どもを入園させるケースが主だという。

 藤田校長は大学卒業後4年間、公立小学校で教壇に立っていたが「教師は一方的に知識を授ける存在だ」という同僚たちの感覚に違和感を覚えた。「人と人とが出会って、学んでいくことが教育の本質」だという自分の理想を突き詰めたいと退職を決意。

 授業とクラブ活動に生徒の時間の大半が費やされる日本の教育システムに疑問を感じたことも一因だ。藤田校長自身、中学時代はバドミントン部に所属していた。「部活動に取り組んだ経験は現在でも生きてはいるが、もう少し自分で考える時間が欲しかった」と当時を振り返る。

 藤田校長自身も子どもたちから学ぶことは多い。こつこつ努力することの苦手な高学年クラスの女の子が、小学5年生のころ、ある作品をつくったことをきっかけに、さまざまなことに熱心に取り組むようになった。

理由を聞いてみると「努力するのは面倒くさいけれど、できるようになったら気持ちがいいから」と答えた。目標の達成によって自尊心が芽生え、苦手なことにも挑戦する原動力になっていると分析しているという。

「小さいころから自分が何をしたいのか考えることが大切だ」と藤田校長は強調する。自分の思いを実現できる大人になってもらいたいという願いを込めて日々、子どもたちと向き合っているのだろう。



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