monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

個人的な範囲以外での画像の無断使用を禁じます。
 



*今回の撮影地までの道のりの記録は、写真を見て撮りに行きたいと思われた場合にどれだけ険しい道のりであるかを知ってもらうためのものであり、全くお勧め出来る道ではありません。もし現地へ行かれる場合は、下記文章にあるような装備のうえで多少の登山や岩場歩きの心得(岩場や梯子・ロープ場を通過できる知識と技術)が必須です。また、すべての結果は自己責任であることを理解したうえで十分に気を付けて訪問してください。

渡月橋の袂から右岸に沿って延びる遊歩道を上流に向けて歩きます。すぐ先にあるボート乗り場を過ぎれば、通行人は渡月橋界隈に比べ格段に少なくなり気持ちよく散歩気分でアップダウンを越えて進みます。15分ほど歩くと、「星野や」の船着き場(宿泊客は渡月橋の袂から船に乗って到着します。車が入れないための措置と思いますが、なんとも非日常でいいですね)に到着。ここまでは序の口です。


ここで装備の確認。登山靴の紐を結びなおし、両手に軍手を装着。カメラ2台とレンズ2本、予備電池とレリーズ類、ビデオカメラと鉄チャンバーとサブの自由雲台(合計6kg程度)はリュックに詰め、ハスキー(5Kg程度)は肩に担いで、ストックを片手に岩場に行軍開始。

船着き場の先は旅館の建物を見上げつつ岩場を進みますが、どこが道なのかよく目を凝らしながらルートを探します。時には歩きやすい方へ進んだ結果先に勧めず少し引き返して再度道を探すなどの作業をしつつ進みます。しばらく進むとなんとなく道らしき跡が分かるようになってきますが、前日の雨でややぬかるんだ岩場は滑りやすく気を抜くことは出来ません。

しばらく星のやに沿って進むと、最初の関門、岩場の切れ込みにかけられた鉄骨の橋が現れます。

2本の鉄骨が足の幅程度に平衡に設置されているだけで間に天板はありません。かつてはあったのかもしれませんが、長年の風雨や増水などで無くなってしまったのかもしれません。それなりに高度感があり、はるか下には川面を行き交う舟も見え、より高度感を感じます。落ちたら岩場で確実にかなりのダメージを受けるでしょう。下手したらルートまで這い上がってこれないかもしれません。万一のために頭を守るヘルメットを被ってくる方が良いでしょう。

へっぴり腰になりつつ慎重に鉄骨に乗せた足を進めますが、足だけの2点で歩むより、ストックもついて3点で支持しながら歩む方が安心感があります。ストックは持ってきて正解でした。そんな及び腰の姿は保津川下りの舟の乗客には格好の見世物となり、なんでこんなところ歩いているのだと驚かれつつも暖かい声援をいくつも頂き、船頭さんからは気を付けてねと声をかけられます。

1つ橋をクリアしてもつかの間、またしても橋。しかも2つ連続します。写真の手前だけでなく、奥にも橋が架かっています。


しばらく歩くとまた橋ですが、これは一番楽勝のV字橋。見上げればそこはまだ星のやの敷地です。


やれやれと思って、比較的道らしい岩の切れ目を進むと、ラスボス感のある橋が登場。いろいろな走破記録でも必ず出てくる渡し板が朽ちた橋。真ん中に不用意に体重をかけてしまうと間違いなく踏み抜いて落ちてしまうこと請け合いの橋。橋の端をそろりと歩かなくてはいけません。鉄骨だけの方がかえってしっかり鉄骨に芦尾浦を預けられるのですが、微妙に木が残っているため却って歩きづらいのです。

周囲の景色も入れるとこんな感じ。

山側を高巻きしようかとルートを探ってみましたが、斜面が急でかえって危険な感じなため、意を決して足を進めます。木材にはなるべく体重をかけないように鉄骨の上に足を置いてソロリソロリ。不格好の姿ですが安全第一で何とか渡り切ります。

しばらくは比較的歩きやすい岩場を進むと6つ目の橋が登場。遠目にもしっかり固定されており、L字型の橋は足もかけやすく比較的気楽に渡ることが出来ます。これにて橋連続区間終了。


河原に下りたり少し上がったりと両手両足と両目を使ってルートを探しながら進んでいくと、乙訓浄水場への取水口がある地点に到着。水道にかかわる施設と思われる構造物が見えます。その地点から上流方向を見たらこんな景色。


しばらく岩場を進むと、立派な護岸が出現。護岸の上に上がって、水面まで高さ3m程度のコンクリート護岸の上を200mほど快適に歩行します。ここはスピードが稼げる区間ですね。


護岸の終点には鉄梯子が設置されており、これを3段ほど下ります。ややぐらついてはいるものの体重を預けることは可能です。


またしばらく河原を歩き、かなり先にJRの赤い鉄橋が見えてくると突然岩場に前を塞がれてしまいます。川側に回ろうにも歩けるようなスペースはなく、山側は急な斜面です。どうしたものかと目をこらすと、斜面遥か上からロープが1本垂れてきています。まさかのロープ場登場ですが、逆にロープを見つけて一安心。ここを通ればよいと確信が持てるからです。過去に誰かが設置されたロープはかなりしっかり固定されており、体をある程度預けることが出来ます。これを頼りに岩場に取り付いて腕力と脚力で上に這い上がります。ハスキーがどうにも邪魔になったのですが、今回は三脚を置いてよじ登り、同行の方に下から手渡してもらいました。こうどは2m程度なのでこの方式で乗り切れましたが、一人で行く場合は三脚の持ち方を考えないといけません。


またしばらく岩場を進み、最後は水面に突き出した岩に足で探りながら足場を探して岩の縁を回り込み、少し進むと撮影地へ到着。撮影地から歩いてきた方を振り返るとこのような景色です。


往路は道を探しつつ歩いて、星のや船着き場から1時間でしたが、道を知った復路は写真を撮りつつ歩いても40分で戻ることが出来ました。
こういう岩場歩きが好きな方しか来られない場所であり、現在ほとんど往来はない道ですが、要所にはある程度人の手が入っており、多少の心得があれば何とか歩くことは可能です。
ただひとたび豪雨などが起きればルートの様子は、この記状態から一変してしまうかもしれませんので、注意が必要です。

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