monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

個人的な範囲以外での画像の無断使用を禁じます。
 



話はだいぶ戻って、3月春分の日連休の続きになります。最重要の話題が残っていました。

というのも、5年越しの念願がかなって、ついにボンネット代走のはくたかを捕まえることができました。ただただ嬉しいの一言に尽きます。代走の情報が入っても金沢-越後湯沢間の列車では関西在住だと普段は身動きとれず、指をくわえてほかの方の写真をネット上で見せてもらうだけで、代走の情報は正直言ってストレス源でした。

今回は前夜の上り最終の後を受けた下り始発なため、ド逆光を突き進んできます。地元の詳しい方ならば、それでも順光撮影できるところを御存じなのでしょうが、あまり詳しくないため、顔が黒いなどと文句を言える状態ではありませんでした。
側面だけでもきれいに光が当ったのでよしとしました。
しかし、次にチャンスが巡ってくるならば…、願いが一つ満たされると、次は完全順光でと欲望が顔を出してきますね。
真っ赤のHMに白抜きのはくたかは月並みですがかっこいいです。関西には臨時幕でしか来ないため、これがこの目で見たくてしょうがなかったのです。定期運用を失って出番が激減してしまいましたが、それでもこうやってピンチの時に代走を務めるという大役が残っており、もうしばらくは活躍の姿が見られそうです。


時間を北越撮影後に戻します。
今回、夏休みでもないのに2日半も休みを取ったのは、そもそも友人の結婚をお祝いするためでした。大糸線初日の翌日21日は午後から金沢で式に出る予定になっていました。

20日夜に糸魚川から直江津へ移動し、スーパー銭湯風の温泉で疲れをいやして深夜バルブに備えていたのですが、天気予報の通り、嵐が近づいてきていました。強風のため、北陸線は抑止が続いており、各夜行列車は軒並み停車しており、いつやってくるのかもわからない状態でした。夜半過ぎからはポツリポツリとこれまた天気予報通りに雨が降り出し、撮影どころではなくなってきました。この日は鼠臨の復路も午前5時ごろにやってくる予定なのですが、これも怪しい状態でした。

小雨の中、唯一定時にやってきた、大阪行きたぐにを強引に撮影すると、様子を見がてら撤収して車の中で待機という名の仮眠を取りました。
午前4時頃に予定通り目を覚ますと、風雨ともに強くなり、まさに嵐の状態。0時代に発着予定の夜行列車は無事に直江津を通過したようですが、4時代の列車はやってくる気配すらありませんでした。
いつまでも待っていても仕方がないので、4時半ごろに直江津での撮影は諦めて糸魚川へ移動して待つことにしました。大糸線の動向もつかめと考えたからでした。

結果的にはこの時点での選択は大正解でした。
高速で糸魚川移動中も横風で何度もハンドルを取られそうになり、運転に難儀したのですが、ちょうど糸魚川に着いた頃に糸魚川から横風のため通行止めになってしまっており、間一髪免れました。
また、大糸線が強風で運休しバス代行となっていることもいち早く現地でキャッチできました。

この時点では、キハ52ありがとう号まで運休になってしまうとは思っていませんでしたが、黄砂の影響で横殴りの泥雨であり、沿線に立ってもろくな撮影ができないと考え、高速通行止範囲拡大なんかになったら大変なので、さっさと金沢入りしてしまうことにしました。

翌22日は天気も回復し晴天でした。
この日は、結婚式に集まった友人と金沢観光して過ごす予定だったのですが、朝になんとなく気になって、掲示板を見てみると、昨日の最終はくたかに代走が入ったとの書き込みがあり、朝の始発で帰ってくるだろうとなっていました。はくたか2号の発車時刻まで待ち、目撃情報があれば、またとないチャンスなので出撃しようと考えました。

結局、予測通りに見たままがあり、友人に訳を話して後から合流することにして先に観光し始めてもらうことになりました。「鉄」であることは皆知っているため、快く(と思っています)送り出してくれました。

さっそく、撮影地の選定に取り掛からなければなりません。湧き上がるアドレナリンを感じながらも素早く冷静に決定しなければなりません。列車はすでにこちらに向かって動き出してきており、2時間もしないうちに金沢に到着してしまいます。
あまり金沢から動かずに撮影できる所として真っ先に思いついたのが倶梨伽羅でした。
有名撮影地ですが、駅端の冨山よりはキャパが狭く、超望遠が必要、構図も正面勝ちになってしまいます。有名掲示板に出た情報なので、休日ということもあって人出が多いだろうと予想されます。
そこで目を付けたのは、倶梨伽羅駅構内金沢寄りの土手からの撮影でした。昨年夏に夜行の朝練をしに来た時に見つけた場所で、望遠が必要でホームなども写りこみますが、下からのアングルならそれほど気にならずに撮影できました。ただ、この時に駅の跨線橋が入り込んでしまい望遠不足を感じていましたが、今回は新兵器である80-400mm望遠レンズを持ってきているため、活用できると考えました。また、正面はあきらめるにしても、側面に光が当たるようにと考えると、春分の日の10時半ごろならば、太陽は南寄りから照っており、西へ向かって走る列車の場合、右サイドから撮影できるところを探さないといけませんが、倶梨伽羅駅構内には、南側に保線用の側線があり、列車右側のスペースにゆとりがります。
これだけ条件がそろったので、とにかく倶梨伽羅駅に出かけることにしました。ネット上であまり作例を見掛けないとはいえ、先客がたくさんいれば撮影できないかもしれないため、現地を見るまでは不安でした。

駅の駐車場に車を止め、駐輪場の裏へまわり土手を見下ろすと、先客はおられませんでした。ほっと一安心し、ぬかるむ斜面に足を取られないように慎重に機材を持って撮影ポイントへ向かいます。そこからは駅端に10名程度の撮影者がすでに集まっているのが見えました。すでにキャパいっぱいです。こちらを選んで正解でした。
また日は差しており、早朝撮影ではあまり気にならなかった跨線橋の影がくっきりと出ています。右側サイドを選んで正解でした。超望遠レンズを使用すると、跨線橋の影をクリアにする事が出来ます。望遠だけに陽炎が強く出て景色が微妙にゆらゆらしてきます。先頭を持ってきたい位置を決め、慎重にピントをあわせてきます。被写体深度もなるべく大きくして、ピントの保険としました。
はくたかの数分前にサンダーバードがやってきます。どちらも好都合に9両のため、構図の確認が可能です。サンダーを撮影してみると、上下のバランスは問題なく、9両とも直線にのっており後方のカーブまで入れる必要はないことも分かり、構図を微調整して通過を待ちます。ホーム上の人々もうまく車体で隠れてくれました。

そして、撮影したのがこの写真です。予定の構図・光線で撮影でき、大満足でした。
あっという間に走り抜けていきました。いつもの事ですが、あれこれ考え、準備して、待って、本番は一瞬の出来事です。撮影までのプロセスも大いに楽しませてくれました。
普段よりややぼやけた感じなっていますが、まだ新しいレンズのピント調整に慣れていないためともいます。これから使い込んで慣れていかないといけません。

今回の大糸遠征の成果にぐっと厚みが加わった1枚でした。
撮影後は急いで撤収し、友人と合流して観光を楽しみました。

2010.03.22. 倶梨伽羅 1002M(はくたか2号・489系旧能登号編成代走)
Nikon D300 Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80-400/4.5-5.6D 280mm f7.1 1/800sec ISO 400

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


« 国鉄色北越@... 4/4の撮影 »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。