鵜川俯瞰

GWはあまり撮影に出られないまま、あっというまにすんでしまいました。
連休後半も天気は良かったため、以前より気になっていた鵜川の大俯瞰を探しに、一帯を彷徨ってきました。

狙いは西日に輝く水を張った棚田です。
まずは、一番手軽で角度的に怪しい道を詰めてみました。すると、しばらく上がるとゲートがあり、奥には入れなくなっていました。ゲート前から見下ろすと、角度はいいものの、高さが全く足りないのであまり棚田が目立たない景色でした。

定番の太い道（林道鵜川村井線）に戻って、獣ゲートをくぐって恐る恐る奥へ入ってみました。すると、すぐに山猿の群れがにぎやかに迎えてくれました…。ここの主役は人間ではないことが良くわかります。きちんと整備された舗装道路ですが、所々落石や枝がそのまま落ちています。それでも普通車で問題なく走れる道が続いています。
入ってすぐに1本目に分岐する林道がありました。車で入れないため、足で調査をします。機材を担いで約１Ｋｍほど入ってみましたが、木々の隙間から見える鵜川地区の角度は全く違う上に、さして眺望がなく、調査終了。

さらに奥へ入る事は断念し、ゲートのところまで降りて撮影する事にしました。ちょうど目の前の田では田植えの真っ最中。そこにうまく原色117系が現れてくれました。空・湖・水田と微妙に色の異なる水色のなかにあって、クリームと茶の車体は存在感があります。


しばらく撮影していると、やって来られた撮影者の方が、「真横俯瞰の場所は知っているよ」とのこと。その方も私が探していた「大俯瞰」を探しておられたようですが、真横俯瞰を案内してもらえることになりました。
案内して頂いた場所は、山道をそこそ奥へ入って行くのですが、突然景色が開けており、線路を真横から見下ろせる場所でした。
ただ、手前の電線がうっとおしいのと、棚田の感じが出ない点が難点（国道より湖側の田圃が主体）ですが、いい俯瞰です。「エ」の字の網が見える写真、どこかで見たことがある気がしますので、ここも有名ポイントかもしれません。

貨物はないので、狙いはサンダーと117系です。広く全体を切り取る事も、南側・北側へカメラを振って撮る事も出来、バリエーションが広がります。サンダーは白い車体なので存在感があり、俯瞰に向いているようです。

夕日の時刻になり、ステンレス223系12両の長編成もやって来ましたが、これまた太陽を暗射していい感じです。


徐々に太陽御高度が下がり、眼下の景色が南側から陰ってきます。その様子は国道を走る車のギラリからよくわかります。南側の光線がどんどんなくなっていく中で日が当たる部分にカメラを向けて撮影。かなりエロ光になりました。


ようやく117系の時間となりましたが、やってきたのは何と抹茶色！ギラリも何もなく、沈んでしまい終了。


結局、普通に道から行ける範囲に求めている俯瞰がない事が、現地を探し回ってよくわかりました。当初からうすうす感じてはいたのですが、目的としている俯瞰はおそらく、鉄塔であろうと思われます。必ずメンテナンスのための道があるはずなのですが、とっかかりがわからないまま、あたりを付けた鉄塔に地図とコンパスを片手に登ってみることになりそうです。

2013.05.06. 北小松 - 近江高島
Nikon D700