monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

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最後は、今回のたびの締めくくりとして、日豊本線・杵築駅近くの鉄橋で富士を撮影することに決めていました。カーブしてやってくる列車が鉄橋の上で、夕方の西日を浴びてきれいに輝く写真を見て以来、実際に見たいと思っていました。この場所もまた訪れる機会をうかがっていた撮影地のひとつでした。

古賀で10時ごろにはやぶさを撮ったあと、博多駅で鳥飯を調達して原田へ向かいました。博多近郊の長閑な駅のホームにはひさしの下にベンチがあり、通過列車を眺めながら弁当を食べ、腹が満たされたところで撮影にかかります。駅近くの有名なストレートから撮る予定でしたが、まだ順光時間帯でなく、なんとなく面倒になり、ホーム端からのお手軽に撮影することにしました。

しばらく時間調整の撮影をしたのち、杵築へ向かいました。帰りの切符は結構な値段なので、田舎の小駅の増収協力にと考えていたのですが、原田はMARSが設置されておらず、POSのみの発券でしたので、乗車券は、いまや貴重な出札補充券での発券となりました。それはありがたかったのですが、発券に手間取り、距離と運賃が手計算だったため、時間がかかり、どうしても乗らなくてはならない列車の時間が近づいてきたため、杵築までの切符を買うだけになってしまいました。この駅に2時間近く滞在していたので、先に頼んでおけばよかったと後悔しましたが、ゆっくり悔やむ間もなく、列車に乗り込み、博多で慌しく新幹線に乗り、小倉からソニックに乗り換えて杵築へ向かいました。車中ではほとんど眠ってすごしてしまい、初めて乗った区間もあったのですが、気がつくと杵築到着直前で、危うく乗り過ごすところでした。

午後3時過ぎに杵築に着くと、少し雲はありますが、よく晴れていい天気でした。駅前の通りを線路に沿って10分ほど、撮影地は駅から歩いてすぐの鉄橋で、その横に小高い盛土があり、その上から撮影することになります。この盛土は、地形的にみて不自然であり、複線化を考えて作られたもののように思います。
富士通過2時間以上前で、まだ山口線のイベント中にもかかわらず、すでに1名、盛土の上でスタンバっておられました。もちろん盛土は登られることなど想定されておらず、階段などありませんが、鉄ちゃん道ができており、それをたどっていきますが、サンダルではかなりきつかったです。特に下りが大変でした。

富士の目安は鉄橋いっぱい程度とわかりやすいですし、7両に増結されたソニックが1時間に2本はやってくるので、構図作成には困りません。しかし、ここを通る貴重な貨物列車の編成長が分からず、どう構えるか悩みました。2時間前にこの地へやって来たのは、場所がないかもしれないという心配ではなく、せっかくなら貨物も撮りたいと思ったためなのでした。貨物がやってくる少し前にはパラパラと人が集まりだしました。皆、目当ては富士ですが、ついでに貨物もと考えておられるようです。しかし、編成の長さがどれぐらいかはっきりと知っておられる方はおられませんでした。結局、安全に構図をとって少々長くても撮影できるように構えていましたが、実際にはそれほど長くありませんでした。

気を取り直して、富士に備えます。気がつけば、10人以上が盛土の上に散らばっています。山口線掛け持ちの方もやはり結構おられました。考えることは皆似たり寄ったりですね。また、「もうどうせそれほど先がないから平和に撮れるうちにちょっと無理してでも」というのも皆さん共通した考えのようです。きっと運転終了前にはこの場所は三脚の放列が出来るのでしょう。

線路近くの盛土の上からなので、遮る物はなさそうですが、意外と邪魔なものが多く、レンズは80mmでちょうどいいのですが、手前を走る道路の看板は意外と背が高く、橋脚をしっかり入れようとすると画面に入ってきたり、電線が入ってきたりと構図には苦労しました。結局、普段よく見る構図にしかならないのだと構えてみてよくわかりました。いろいろ構えられるかと思っていたのですが、盛土の上からは、そんなバリエーションがなく、下に降りたり、対岸からなど足で稼ぐ必要があるようです。
そんなお馴染み構図ですが、西日を浴びた富士はいい色を出してくれたので、満足できるものでした。

今回の旅をいい感じで終えることが出来ました。

2008.08.02 17:13 杵築‐大神 2レ(富士)
Nikon D300 ED AF NIKKOR 80-200/2.8D 80mm f7.1 1/400sec ISO 250

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コメント
 
 
 
おおっ!美しい (まむし)
2008-08-16 19:47:04
こんばんは。
またまた素敵な写真を見せてもらい喜んでいます。青空、緑の山、赤い機関車、青い客車・・・。オーソドックスな構図ですが、それだけに見る者に安心感を与え、いつまでも見ていたい絵になっていると思います。また、撮影地の状況もよくわかりました。このお写真だけみると確かにもっと構図が自由に取れるように思ってしまう場所ですが、なかなか実際には難しいもんですねえ。私もできるだけいらないものは排除して撮影する主義ですので、monさんの苦労がよくわかりました。撮影地情報としても有用な内容をありがとうございました。
 
 
 
本当にきれいでした (mon)
2008-08-18 22:31:56
まむしさん、こんばんは。

喜んでいただき、こちらもとても嬉しいです。
現地で予定どおりの撮影も、もちろんいいですが、試行錯誤した上でなんとか満足できるものを撮れた時の喜びはまたいいですね。
この地ではそんな喜びを味わえました。
秋の、もっと日が低い時期の強い西日を受けた写真など、もっといいだろうなあ、と思います。まず行くことは無理だと思いますが・・・。

この列車、あともう1年ぐらい生き延びませんかねぇ。なんとなく生き延びそうな気もするのですが。
 
 
 
やり遂げたね (ota)
2008-08-19 20:26:25
山口で別れたけどmon次郎は九州上陸してええ写真をたくさん撮ったようで羨ましいぞ^^ 今後も年に1回くらいはこういった事が出来たらええね。
 
 
 
だから、 (mon)
2008-08-23 17:08:53
来ればよかったのに。また、機会を作って楽しみましょう。
 
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