ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第387回・上方落語の会

2018-07-05 21:21:21 | NHK上方落語の会
第387回・上方落語の会

当選のハガキ


久々に、当たりました、2通申し込んで、1通当たり。
選にもれたハガキには、3,670通の申し込みがあったと、
1400人収容ですから、当選者は700名、ほぼ5倍の倍率ですな。

今回は、師弟の会、今油の乗っている師弟さんが三組、楽しみでおます。

一、笑福亭生寿・・・・・・・「鰻屋」

一番は生寿さんの登場。 前座時代に師匠につけて頂いた噺「鰻屋」を。
その稽古ぶりを、マクラに。事細かに指示する師匠の生喬が黙るとこわい。
その時が、一番怒っているとき・・・・・・。この「鰻屋」のときも終始ダンマリ。
終わって一言「まあ、つかみどころのない、噺やからな」と。

ある本によると、鰻は尻尾の方へ、尻尾の方へ逃げるんですが、
指の間から逃げだそうとする鰻、どこへ行くのかと客に
「行先は、鰻に聞いてくれ」のこの噺、尻尾ではこの噺はなりたたない。

事実と違っても、事実らしく見せる、これがまさに芸でおますな。

「鰻屋」、東京では「素人鰻」、ほんとつかみどころのない噺ですな。


二、笑福亭生喬・・・・・・・「怪談 猫魔寺」

夏らしく、怪談噺・・・・三代目染語楼の作。今の市楼さんのお祖父さん、
親子三代、落語家さん。サラブレッドでおますな。

猫は怪談噺では主役、主役といえば落語では死んでいるのはお小夜婆。
三人の中でしっかりしているのが、源やん。

落語って、わかりやすいのがよろしいですな。

怪談の猫と言えば黒猫、ここでも親分格は黒猫。
現代では、宅急便でおますが・・・ブラックかどうかは?

怪談といいながら、いつもの染語楼らしい、飄々とした噺。

それを、採り上げる生喬さん、いつもながら、よろしおますな。


三、笑福亭福笑・・・・・・・「葬儀屋さん」

福笑さんの創作落語で二回聴いたのが「浪曲やくざ」とこの「葬儀屋」。
何度も出会うということは定番、十八番でおますな。

練られただけに、おもしろさは随所に散りばめられている。

常に人間の、心の奥にある悪の思いを、表に晒して笑いとする。
親の葬式という場面でも、毒気たっぷりにひっぱりだす。

笑いというのは、あるあるという同調の感情からスタート。
とすれば、この噺の中の笑いの部分は不謹慎にも、皆の心にある部分か?

でも、どの噺も、爆笑編でおますな。
「憧れの甲子園」だけは、出会いがないので、早く聴いてみたいですな。


四、笑福亭たま・・・・・・・「鰍沢」

あの、江戸落語の名作「鰍沢」を20分足らずで演出。

あの、雪の中逃げる主人公、追いかけて狙い定める火縄銃。
あの暗い、陰湿な緊張感は薄いが、この噺が上方の高座で聴けるとは。

作者はあの、圓朝さん、それも三題噺から生まれたと、
即興でこの大作が生まれたとは、凄いですな。

大作をコンパクトに、案外マクラのショート落語が活きていたりして。
たまさんの、工夫たっぷりの斬新な切り口は、ますます楽しみですな。


五、桂南天・・・・・・・・・・・「動物園」

「動物園」・・・南天さんの十八番と言えば、超十八番。

でも、南天さんになってからはしばらく、封印していたのではないか「動物園」。
今日は、放送の加減んで割愛した部分も多く、このはなしの、
移動動物園というシュチュエーションでの時間がゆったりと過ぎるというのが薄く、
ほのぼの感とファンとしては物足りながさちょっぴり。

大きな会場で「動物園」大きな仕草のある噺なんですが、
どんな仕草でも、逆に落語というのは、こじんまりとみえる範囲、
キャパが限られている芸と痛感しましたな。

といいながら、放送は録画しなければ・・・・

今回の予定は

日本の話芸
9月16日・・・・南光「質屋蔵」 Eテレ 14:00~14:29

上方落語の会・・総合テレビ 近畿地方 11:05~11:45
7月20日・・・・生寿「鰻屋」、生喬「猫魔寺」
7月27日・・・・福笑「葬儀屋さん」
8月 3日・・・・たま「鰍沢」、南天「動物園」


六、桂南光・・・・・・・・・・・「質屋蔵」

めったに聴くことのない「質屋蔵」、確か銀瓶さんで聴いたことが・・・。

旦那が、質草の品には、それぞれの想いが込められているというくだり。
この辺りの、旦那の語り、この噺のキモでおますな・・・・。

「質屋蔵」、やはり、幽霊がでてくるので、夏の噺、旬の噺か。
でも、よう考えたら、幽霊が出るのは夏だけに限ったことでは、
受け入れ側がゾッとして寒気がはしる、涼しくなるというだけで、
夏限定にされると幽霊さんも困ったもんですな。

でも、あの衣装、どてらや綿入れ着た幽霊似合いませんな。

やはり、幽霊は夏のもんとしときまひょか。


第387回・上方落語の会
2018年7月5日(木)
NHK大阪ホール

一、笑福亭生寿・・・・・・・「鰻屋」
二、笑福亭生喬・・・・・・・「怪談 猫魔寺」
三、笑福亭福笑・・・・・・・「葬儀屋さん」
仲入り
四、笑福亭たま・・・・・・・「鰍沢」
五、桂南天・・・・・・・・・・・「動物園」
 六、桂南光・・・・・・・・・・・「質屋蔵」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« らくごこころ~橘蓮二 | トップ | ドッポたち・シアワセのもと~... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

NHK上方落語の会」カテゴリの最新記事