ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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「居残り佐平次」~立川談春独演会

2010-09-19 23:35:47 | 江戸落語
立川流、四天王の一人、平成の名人と呼ばれている、談春さん。
今の談春、観ておかなければ絶対後悔するというもっぱらの噂、
上方ファンのごまめが真意の程を確かめに。


兵庫県立芸術文化センター・阪急中ホール
落語には、ギリギリの大きさか。

一、立川談春・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「厩火事」

マクラは、師匠談志のこと。

健康を害していたが、・・・・残念ながら・・・いたって健康になったと。
昨年の暮から今年にかけては、桜を見れるか心配していたぐらいで・・。
誰が談志の芸・・・いや、着物や帯を誰が継ぐかとか、裏では争奪戦が
はじまっていたのに、復帰してしまった・・・。

今後、談志を見れる機会があれば、見ておいた方が、
人間国宝ではないが、絶滅危惧種として見ておく価値はあると。

師匠が、ほんとうに、健康になられて、師匠をネタに話せるだけで
心からの嬉しさが、にじみでてくる談春さんの長いマクラ・・・。

そのあと、「厩火事」をたっぷり、40分。

結論からいうと、談春さんのお崎さんは好きになれない。
余りにも、しっかり者で、女性としての可愛さに欠ける。

朝から大事な髪結いの仕事に行こうと
鮭で朝ごはんを食べようとしているお崎さんに、、
イモを煮ろと言う・起きてきた亭主と・・・・ケンカになって・・。
兄さんのとこへ、飛び込んでくる。

そこから、喋る、しゃべる、唐土ととこでは、
折檻され、水車で引き回し・・・いらん事のオンパレード。

いらちな大阪人にすれば、そんな事は後回しにして
はよ、仕事にいかねばと、・・・兄さんの話にも身が入らない。

気が強くて、かわいげの無い、談春さんのお崎さん、
今のままでは、危惧しているように、亭主は、
先々、若い女の子に、乗り換えてしまいそう、

ほんのり、夫婦の惚れあいが滲んでくるのが「厩火事」の良さ。

「厩火事」のおサキさんを嫁に貰うなら、
上方の、お咲さんで決まりですな。



二、立川談春・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「居残り佐平次」

良かった・・・。

「よぉっ」の佐平次の掛け声に、40年前に聴いた
談志さんの佐平次の声が、よみがえる。

佐平次の、居直り、啖呵が、かっこいい。
ヨイショが、また良い。

無銭飲食の、詐欺師でありながら、好人物に見えてしまう。
いや、佐平次という人間に惚れてしまう。

落語の良さは、でてくる人物に、嫌いな者が一人もいない事。
立場、立場でいきざまが共感できること・・・。

厩火事でお崎さんが言った台詞。
「兄さん、やくざはダメだけど。・・・やくざっぽい男はもてんだよ」
いざという時、啖呵がきれるのはカッコイイ・・、
あれだけの啖呵・・・やはりお江戸の方でないと、
到底、こちら(上方)のもんには、無理でおますな。

昨日と替わったトリネタ、「居残り佐平次」の余韻にひたって帰路に。

独演会は、やはり、演目を出してもらって、それ目当てにですな、
今冬は、「芝浜」とか、行こか行こまいか悩むとこでおますな。




立川談春独演会
2010年9月19日(日)午後3:00開演
兵庫県立芸術文化センター・阪急中ホール

一、立川談春・・・・・・・・・・・・・「厩火事」
仲入り
二、立川談春・・・・・・・・・・・・・「居残り佐平次」

10-44-190



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