つむじ風、ここにあります (新鋭短歌シリーズ1) | |
クリエーター情報なし | |
書肆侃侃房 |
☆☆☆☆
短歌の歌集って、選ぶのがなかなか難しい。
偶然、ひとつの歌にひっかかって、他の歌も知りたくて歌集を買う場合、
本屋にあれば、パラパラとページをめっくて吟味することも出来るのですが、
ネットで申し込むとなれば、正直当たりはずれもありますな。
この本は、「まちライブラリー @大阪府立大学」で見つけて借りた本。
短歌の本も充実していたので、しばらくはここで借りて、
手元に置いておきたいのがでれば、買おうと思っております。
この、木下龍也さん、繊細でありながらネガティブではなく、
どこかほのぼのとしたユーモアさえ感じる。
普段着の言葉なのに、ぼんやりとした中に、優しさの主人公が現れる、
こんな歌が詠みたい・・・・憧れる、そんな歌集です。
例によって、お気に入りの歌を・・・・・
裏側に張りついているヨーグルト舐めとるときはいつもひとりだ
つむじ風、ここにあります 菓子パンの袋がそっと教えてくれる
レジ袋いりませんってつぶやいて今日の役目を終えた声帯
細々と暮らしたいからばあさんや大きな桃は捨ててきなさい
返り血で濡れることなどない雲とリネンのシャツは白を選んだ
「千円になります」と言い千円になってしまったレジ係員
「えっ?」ていうあなたの癖がかわいくて小さな声で話しかけてる
スヌーピーみたいな顔しやがって愛されたって知らないからな
愛してる。 手をつなぎたい。 キスしたい。 抱きたい。 (ごめん、ひとつだけ嘘)
つむじ風、ここにあります 菓子パンの袋がそっと教えてくれる
レジ袋いりませんってつぶやいて今日の役目を終えた声帯
細々と暮らしたいからばあさんや大きな桃は捨ててきなさい
返り血で濡れることなどない雲とリネンのシャツは白を選んだ
「千円になります」と言い千円になってしまったレジ係員
「えっ?」ていうあなたの癖がかわいくて小さな声で話しかけてる
スヌーピーみたいな顔しやがって愛されたって知らないからな
愛してる。 手をつなぎたい。 キスしたい。 抱きたい。 (ごめん、ひとつだけ嘘)