すこし前の話。
5月6日、ゴールデンウィーク最終日は日帰りで奈良の田舎の実家に帰りました。
目的は、
シロさんとのたけのこ掘り!
1年も前からずっと楽しみにしていたのです。
朝、5時に起きて、6時台の電車に乗り、一路奈良へ。
シロさんと母、おいっこのてっぺーと一緒に行ってきました。
軽トラに乗ってー♪
運転手は母でー♪
シロさんが助手席ー♪
人間は荷台ー♪
道路交通法的には違反ですー♪
だって、シロさんが荷台だと、身を乗り出したりして危ないですから。
わが家の竹林はたけのこを収穫するためのものではなく、ただの雑木林の竹やぶ。
うっそうと茂っており、一寸先は闇。
手入れもされてなければ、たけのこの旬もまるで無視。
本来はこういう、まだ土のなかにいる小さいのを見つけて掘り出すのが、たけのこ掘り。
が、わが家のはこういうのを収穫します。
育ち盛りのたけのこ。
たけのこを見つけて知らせるシロさん。トリュフ犬のように誇らしげ。
いや、アンタの力を借りなくても、それ、見えてるし。見つけられるし。
掘る必要、ナシ!!
世に出回っている土のなかにいる頃に収穫されたものよりずっと硬いけれど、
鮮度は抜群だから、風味はそう捨てたものではないのですよ。
柔らかいのより、ガシガシと硬いのが好き、っていう私の嗜好にぴったり。
それに、出荷しているわけでもないこのあたりのたけのこはいわば副産物。
たけのこ掘りの真の目的は、
竹やぶを竹の勝手放題の無法地帯にしないこと、にあるのです。
だからいいの。
たけの子じゃなくて、たけの弟か妹、くらいに成長していても。
だけど、たけのこ収穫のための平坦な竹林と違って、
わが家のたけの弟&妹の育つ竹やぶは山の斜面。
ロッククライミングで岩をつかんで進む要領で、一歩、一歩、竹につかまりながら進まないと、
滑落します。
斜面も急なら、笹の葉がこんもり積もって、乾燥しているから、
その場にしっかり立ってるつもりでも、バランスが取れていないと、
ずざざざざー、と笹ごと滑っていくのです。
ぎゃーっ!!
ほらね、母の悲鳴が。
てっペーもああならないように、気をつけてね。 滑落した祖母の姿を探すマゴの図。
シロさんだって、ほら、このとおり。
四本足でこらえてても滑ってくよー。
困っちゃうよー。
平坦な場所を見つけて、収穫したたけの弟&妹を集め、かさばるのでその場で皮をむきます。
シロさんの右にいるのは母。
あ、シロさんがやってきた。
母にちょっかい出して、邪魔ばかりしてます。
あっ、こらっ!
皮、食べちゃだめじゃん!
しかると退散するシロさん。
収穫後すぐにむいたものはあくがなく、姫皮部分もほのかに甘いらしい。
あ、おいしい。(←シロさんのマネをしてかじってみた。)
シロさんてば教えられもしないのに、おいしいものをよく知ってるね。
どこまでも雑食、食いしん坊な犬です。
人間の身長くらいに成長しているのもあり、そういうのをなぎ倒すのも、たけのこ掘りの大事な仕事。
食べられそうなたけのこは20本くらいでした。
帰宅して、大量の収穫と無事の生還を喜びあいました。
わが家の竹やぶ、滑落すると、下は谷、なのです。
下を見るとこんな感じ。谷には川が流れています。
「こんなキケンなたけのこ掘りは、もう年齢的にムリ!!
そろそろ引退させてもらうわ!」
と、滑落途中で体が竹に引っかかって命拾いした母は、わめいておりました。
都会に住む人々からしたらあこがれの田舎暮らしは、
なかなかどうして命懸けです。