彩の国シェイクスピア・シリーズ第33弾「アテネのタイモン」 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 2017.12.20 18:30~
亡き蜷川さんの意思をついで、鋼太郎さんが「彩の国シェイクスピア・シリーズ」芸術監督に。
シェイクスピアシリーズはあと5作だったそうですね。もう少しだったのに・・・
その中、まずは「アテネのタイモン」から。
こんな戯曲があるのは知らなかったです。
本場のイギリスでも不人気な作品だそうです。
あらすじは
「アテネの貴族タイモン(吉田鋼太郎)は執事フレヴィアス(横田栄司)の助言、哲学者アペマンタス(藤原竜也)の皮肉を無視し、
誰にも気前よく金品を与え、ついに破産。友人たちが自分の金目当てだったことが分かり、すっかり人間不信に陥る。
森に引きこもるタイモンは、復讐のためにアテネを滅ぼそうと蜂起した武将アルシバイアディーズ(柿澤勇人)に掘り当てた金を
与えるが……。」
私はわりと、芝居とか物語に対して起承転結を求めるのが好きなので、、、、
というか、とりあえずの結末みたいなものがほしいタイプなので、
正直、この話はよくわからなかったというのが感想です。
え?そこで終わりなの?っていう感じかな。
キャストの熱演とかそういうのはすごくよかったんだけど、え?って感じで終わってしまったのが
ちょっと消化不良感をおこしてしまいました。
話の内容は、ほぼあらすじにある感じです。
タイモンはものすごく気前のいい人で、困っているといえばすぐに自分の金品を分け与えてしまう。誰かから贈り物をもらえば、
それこそ倍返しにするような気前のよさ。執事のフレヴィアスは、心配し助言するが、耳をかさず。。。ついには破産してしまう。
借金取りがタイモンのところに大挙して押し寄せる・・・
そこで、今まで金品をあげていた友人の貴族たちに借金の申込みをするが、誰一人として助けてくれない。
タイモンはようやく、友人と思っていた人たちが自分の金目当てだったことを知り、怒り狂い、人間不信になる。
最後にその貴族たちを招待し、ごちそうすると思いきや、石とお湯だけで招待し、彼らにお湯をかけ、石を投げ追い返す。
ここまでが1幕
2幕は舞台は森の中。
タイモンは人間不信の結果、森の洞窟に引きこもっている。そこに貴族たちがきてもみんな追い払ってしまう。
哲学者のアペマンタスがやってくる。二人は罵詈雑言を浴びせあうが、タイモンは変わらない。
執事のフレヴィアスが心に訴えかけても変わらない。
森で金貨を見つけたタイモンは、それを兵士たちに配り、兵士をやめさせようとするが、
そこに現れた、彼らの上官の将軍アルシバイアディーズ
彼はアテネを追放され、復讐のためにアテネに対して蜂起していた。アルシバイアディーズは兵士のように心を
動かされなかったが、タイモンの境遇には同情を示す。タイモンはそれでも変わらない。
タイモンが海辺でなくなり、その墓碑には人類への憎しみの言葉が刻まれていた。そのことは、最後にアルシバイアディーズによって
語られるが、タイモンの言葉の影響を受けたからか、アルシバイアディーズはアテネと和平を結んだのだった。
開演前から、「尺には尺を」と同じように、役者さんたちが舞台上でウォーミングアップをしてました。
松田さんは最初の方からいたし、大石さんもだったけど、
鋼太郎さんや、藤原竜也さん、カッキーはぎりぎりまで出てこなかったのか・・・私がわからなかったのか・・・
そして「さあ、いこうか!」というの鋼太郎さん一言でスタート!
すごくチーム感が出てました。
一幕は、タイモンの気前のよさに、ハラハラしちゃってました。むらがる貴族たちが金目当てのおべっかなのに
気づかず、なんというか、おバカさんだな~って。
アペマンタスの皮肉も無視して・・・
で、お金が無くなったらの手のひら返し。。。だ~か~ら~ってわかっててもおもちゃいました。
ただ、おべっか貴族たちがタイモンからの借金を断るシーンは、ちょっと笑えるというか・・・
お風呂に入ってるときとかね。
さらに、タイモンが一文無しになるなんてこと、微塵も考えていないおべっか貴族もバカだな~って。
お金なんて無尽蔵にあるわけないのにね。
実際、シェイクスピアの時代は、こんな貴族いたんですかね?世の中への強烈な風刺だったのかもって思いました。
そして、一転タイモンが大暴れするところでは鋼太郎さんすごかった!!
二幕はやっぱり、タイモンVSアペマンタスですかね。
二人の熱演はすごかった。罵詈雑言の応酬、そしてつばの掛け合い・・・お互いを思いあうからこその喧嘩・・・
最後はお互い抱きしめあう。
アルシバイアディーズが反旗を翻していたアテネと、和平を結んだのには、タイモンとであったことによる
影響があるんだろうな~と漠然とは思いましたが。。。それが何か?というところまではわからなかったです。
結局タイモンは、世の中やすべての人とかかわりを持つことなく、恨みを抱えたまま救われずに死んでしまうわけで。
それもちょっとさびしいというか、やるせなかったです。
あっけなくてね~最初に書いたように、え?って感じで終わってしまったのでした。
舞台美術は、色がきれいでした。白、赤、黒。。。そして金貨の金。
象徴的にいろいろな色を使い、素敵でした。
特に、カッキー演じるアルシバイアディーズの赤の衣装が印象的でした。
キャストの感想は
タイモンの鋼太郎さん・・・
ほぼ出ずっぱりで、お疲れ様でした。演出と主演の二役で大変だったんでしょう。
私が見に行った回では、ちょっと声がしゃがれていて、つらそうでした。
でも、存在感のすごさ。。。圧倒されました。
アペマンタスの藤原竜也さん
意外にレ番が少なかったような。
でも、要所要所でタイモンに苦言を呈し、二人で言いあい、抱き合う・・・
素で演じてるのかと思うほどのアペマンタスでした。演じてるのが楽しかったんだろうな~
フレヴィアスの横田さん
タイモンに忠実に使える執事。素晴らしかったです。
タイモンのことを案じ、信じ。。。タイモンのために金策に走り回る。
そういった誠実な人物をしっかり演じていらっしゃいました。
さすが、蜷川組って感じでした。
アルシバイアディーズのカッキー
かっこよかった・・・赤の衣装がまた似合う(笑い)
客席を歩くことも・・・で、ワタシ通路側だったんで、すぐ近くで拝見しちゃいました。
あと最初のシーンのダンスも素敵でした。
ルーシアスの松田くん
身体がでかいし。。。すごく存在感がでてました。
おべっか使いの貴族さん。借金もしっかり断って
松田さんは声もいいので、とてもよかったです。
内容的には、あっけない感じではありましたが、
蜷川さんへのリスペクトも感じられ、とてもよかったと思います。
シェイクスピア完全制覇まであと4作品ですね。
亡き蜷川さんの意思をついで、鋼太郎さんが「彩の国シェイクスピア・シリーズ」芸術監督に。
シェイクスピアシリーズはあと5作だったそうですね。もう少しだったのに・・・
その中、まずは「アテネのタイモン」から。
こんな戯曲があるのは知らなかったです。
本場のイギリスでも不人気な作品だそうです。
あらすじは
「アテネの貴族タイモン(吉田鋼太郎)は執事フレヴィアス(横田栄司)の助言、哲学者アペマンタス(藤原竜也)の皮肉を無視し、
誰にも気前よく金品を与え、ついに破産。友人たちが自分の金目当てだったことが分かり、すっかり人間不信に陥る。
森に引きこもるタイモンは、復讐のためにアテネを滅ぼそうと蜂起した武将アルシバイアディーズ(柿澤勇人)に掘り当てた金を
与えるが……。」
私はわりと、芝居とか物語に対して起承転結を求めるのが好きなので、、、、
というか、とりあえずの結末みたいなものがほしいタイプなので、
正直、この話はよくわからなかったというのが感想です。
え?そこで終わりなの?っていう感じかな。
キャストの熱演とかそういうのはすごくよかったんだけど、え?って感じで終わってしまったのが
ちょっと消化不良感をおこしてしまいました。
話の内容は、ほぼあらすじにある感じです。
タイモンはものすごく気前のいい人で、困っているといえばすぐに自分の金品を分け与えてしまう。誰かから贈り物をもらえば、
それこそ倍返しにするような気前のよさ。執事のフレヴィアスは、心配し助言するが、耳をかさず。。。ついには破産してしまう。
借金取りがタイモンのところに大挙して押し寄せる・・・
そこで、今まで金品をあげていた友人の貴族たちに借金の申込みをするが、誰一人として助けてくれない。
タイモンはようやく、友人と思っていた人たちが自分の金目当てだったことを知り、怒り狂い、人間不信になる。
最後にその貴族たちを招待し、ごちそうすると思いきや、石とお湯だけで招待し、彼らにお湯をかけ、石を投げ追い返す。
ここまでが1幕
2幕は舞台は森の中。
タイモンは人間不信の結果、森の洞窟に引きこもっている。そこに貴族たちがきてもみんな追い払ってしまう。
哲学者のアペマンタスがやってくる。二人は罵詈雑言を浴びせあうが、タイモンは変わらない。
執事のフレヴィアスが心に訴えかけても変わらない。
森で金貨を見つけたタイモンは、それを兵士たちに配り、兵士をやめさせようとするが、
そこに現れた、彼らの上官の将軍アルシバイアディーズ
彼はアテネを追放され、復讐のためにアテネに対して蜂起していた。アルシバイアディーズは兵士のように心を
動かされなかったが、タイモンの境遇には同情を示す。タイモンはそれでも変わらない。
タイモンが海辺でなくなり、その墓碑には人類への憎しみの言葉が刻まれていた。そのことは、最後にアルシバイアディーズによって
語られるが、タイモンの言葉の影響を受けたからか、アルシバイアディーズはアテネと和平を結んだのだった。
開演前から、「尺には尺を」と同じように、役者さんたちが舞台上でウォーミングアップをしてました。
松田さんは最初の方からいたし、大石さんもだったけど、
鋼太郎さんや、藤原竜也さん、カッキーはぎりぎりまで出てこなかったのか・・・私がわからなかったのか・・・
そして「さあ、いこうか!」というの鋼太郎さん一言でスタート!
すごくチーム感が出てました。
一幕は、タイモンの気前のよさに、ハラハラしちゃってました。むらがる貴族たちが金目当てのおべっかなのに
気づかず、なんというか、おバカさんだな~って。
アペマンタスの皮肉も無視して・・・
で、お金が無くなったらの手のひら返し。。。だ~か~ら~ってわかっててもおもちゃいました。
ただ、おべっか貴族たちがタイモンからの借金を断るシーンは、ちょっと笑えるというか・・・
お風呂に入ってるときとかね。
さらに、タイモンが一文無しになるなんてこと、微塵も考えていないおべっか貴族もバカだな~って。
お金なんて無尽蔵にあるわけないのにね。
実際、シェイクスピアの時代は、こんな貴族いたんですかね?世の中への強烈な風刺だったのかもって思いました。
そして、一転タイモンが大暴れするところでは鋼太郎さんすごかった!!
二幕はやっぱり、タイモンVSアペマンタスですかね。
二人の熱演はすごかった。罵詈雑言の応酬、そしてつばの掛け合い・・・お互いを思いあうからこその喧嘩・・・
最後はお互い抱きしめあう。
アルシバイアディーズが反旗を翻していたアテネと、和平を結んだのには、タイモンとであったことによる
影響があるんだろうな~と漠然とは思いましたが。。。それが何か?というところまではわからなかったです。
結局タイモンは、世の中やすべての人とかかわりを持つことなく、恨みを抱えたまま救われずに死んでしまうわけで。
それもちょっとさびしいというか、やるせなかったです。
あっけなくてね~最初に書いたように、え?って感じで終わってしまったのでした。
舞台美術は、色がきれいでした。白、赤、黒。。。そして金貨の金。
象徴的にいろいろな色を使い、素敵でした。
特に、カッキー演じるアルシバイアディーズの赤の衣装が印象的でした。
キャストの感想は
タイモンの鋼太郎さん・・・
ほぼ出ずっぱりで、お疲れ様でした。演出と主演の二役で大変だったんでしょう。
私が見に行った回では、ちょっと声がしゃがれていて、つらそうでした。
でも、存在感のすごさ。。。圧倒されました。
アペマンタスの藤原竜也さん
意外にレ番が少なかったような。
でも、要所要所でタイモンに苦言を呈し、二人で言いあい、抱き合う・・・
素で演じてるのかと思うほどのアペマンタスでした。演じてるのが楽しかったんだろうな~
フレヴィアスの横田さん
タイモンに忠実に使える執事。素晴らしかったです。
タイモンのことを案じ、信じ。。。タイモンのために金策に走り回る。
そういった誠実な人物をしっかり演じていらっしゃいました。
さすが、蜷川組って感じでした。
アルシバイアディーズのカッキー
かっこよかった・・・赤の衣装がまた似合う(笑い)
客席を歩くことも・・・で、ワタシ通路側だったんで、すぐ近くで拝見しちゃいました。
あと最初のシーンのダンスも素敵でした。
ルーシアスの松田くん
身体がでかいし。。。すごく存在感がでてました。
おべっか使いの貴族さん。借金もしっかり断って
松田さんは声もいいので、とてもよかったです。
内容的には、あっけない感じではありましたが、
蜷川さんへのリスペクトも感じられ、とてもよかったと思います。
シェイクスピア完全制覇まであと4作品ですね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます