カトリック菊池教会 


毎週の福音書と典礼にそって人生の素ばらしさを探る一言
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毎週の一言 A年 年間第三主日

2011年01月20日 | 神父様からメッセージ(A年)
イエス様のことを愛される皆様へ、
「すべての必要事と仕事において、神を完全に信頼しなさい。
そうすれば常に成功するに違いありません。」聖フランシスコ・サレジオ

「南天」は、メギ科の常緑低木で高さは二メートルぐらい、「難を転ずる」といって緑起のよい木とされ、庭先などに植えられています。梅雨のころ白い小さい花を咲かせた後、青い実をつけ、それが晩秋から初冬にかけ赤く色づきます。赤い実の他に白い実の白南天、炎黄色の閏南天、紫色の藤南天などの種類があります。昔から乾燥させた南天の実は咳止めとして用いられています。また、寒椿は冬椿と言い、早吹きの椿のことで寒い冬の間に花をつけます。枯色で占められた景色の中に色鮮やかに咲く椿の花は春を持ち焦がれる人々に元気を与え、明るい気持ちにさせてくれます
さて、今週は教会の伝統により、キリスト教一致祈祷週間にあたり、全世界のキリスト信者の宗派が一つになるように祈ります。イエス様は一つの教会を望んでおられたのに、現在でもイエス様に従うものの中で分裂があったり、いくつもの宗派に分かれています。できるだけこの一週間は大きな夢を持ってイエス様が希望された唯一の教会のために祈りたいと思います。確かに歴史の中のいろんな面や出来事によって、教会の罪、教会の欠点があり、キリスト信者の間の分裂のもとになりました。けれども憐れみの心をもったイエス様を見習って、神様に赦されたように赦し合いながら、キリスト信者はいつでもイエス様が望まれた教会を創るように努めましょう。
マタイによる福音書4章12-23
ミサを立てる時、一年中いつもイエス様の神秘をお祝いし、記念することになっています。典礼には、これからイエス様の公生活が始まる物語が朗読されています。実際に降誕祭の時に宣言された出来事が「暗闇の中で大きな光が現れた」と実現しています。イエス様が始められる公活動は、都であったエルサレムからではなく、そこからはずれで貧しいところであるガリラヤからです。預言者が告げた通りに、イエス様はこのような素朴なところから自分の活動を始められます。そのような暗いところにイエス様が光として来られ、暗闇の中におかれていた庶民が照らされています。イエス様が最初に洗礼者ヨハネと同じように、人生の心構えとして人々に回心するように呼びかけています。その回心の内容は、すこしつつ自分の中にイエス様の姿、イエス様の心と思いをしみ込ませることです。その後、弟子たちの呼びかけは歴史的な出来事でありながら、象徴的な召し出しをも示しています。イエス様がご自分の弟子たちのように皆、どんな人にも自分に従うように呼びかけています。普通の日常生活から呼び出されて、いつも日常生活の歩みの中でイエス様に従うように勧められています。イエス様の人への呼びかけの目的は、自分と一緒に協力者として、人類の救いの為にいつも、どこでも努める者となることです。最後に、イエス様が苦しんでいる人類を癒しています。この時こそ、イエス様は弟子の手本になります。イエス様の弟子の目的は先生の希望を完成するまで勤めることです。イエス様の希望は人間一人一人の、心身の悪からの解放、根本的な救いです。
                               モヨリ神父
※「新 くまもと歳時記編集委員会編」