カトリック菊池教会 


毎週の福音書と典礼にそって人生の素ばらしさを探る一言
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毎週の一言 C年 四旬節第一の主日

2010年02月19日 | メッセージ(その他)
イエス様を愛する皆様へ

春の暖かさは一進一退しながらやってくるのが常で、立春を過ぎてからの寒さを「春寒」あるいは「余寒」といいます。さて、春菊は地中海沿岸が原産地と言われ、日本では江戸時代に野菜としてまた観賞用として栽培されたものだといいます。花は黄色でいかにも野菜の花らしくたくましく、畑に一杯咲いている様はなかなかのものです。けれども春菊は花より菜、独特な香りといい、春野菜の代表格、おひたしや鍋物などには欠かせません。また白魚は、早春から産卵のため日本の各地の河川を遡上(そじょう)する上品な小魚です。体長は大方7~8センチ、四手網などで掬って獲ります。小さくて透き通ったところがいかにも哀れで愛しい。茹でると真っ白になるので「白魚」の名があります。
さて、最近良く使われる言葉は病院に限らず「ケア」です。英語であり、日本語でも普通に使われるようになって、人に対する憐れみと慈しみを示しています。日本語のぴったり用語は「赤心」、言い換えればボランティアの心です。お年寄りに対して、子供に対しても、困っている人にケアという心は欠かせない現代社会人の態度になっています。けれども、ケアと言うのは名詞だけではなく動詞としても使えば「アイ、ケア」となります。無理に翻訳すると、「興味を持つ、知りたい、関わりある」と言う意味です。しかしキリスト信者は大自然に対して、また人間がかかわるすべての分野、背景などにケアだと言いすぎないことが大事です。なぜならそれは神様の心だからです。神様の心は全てに対してケア、つまり、興味と愛を示し全て温かい憐れみと慈しみで包んでくださいます。キリスト信者も同じように、全てに「ウィ、ケア」「全て、愛している」というべきなのです。
「灰の水曜日」頭に灰をかけられたしるしによって四旬節に入り、つまり積極的に復活祭への準備に踏み込む時季になりました。
ルカによる福音書 4・1-13
四旬節に入って、当時季は私たちの明確な改心のしるしになりました。み言葉に導かれてキリスト信者の共同体は五つのステップによって、復活祭の方へ歩みを進めて行きます。今年の四旬節の五つのステップは、1)イエス様の荒野の誘惑、2)実りを持たないイチジク、3)イエス様のご変様、4)放蕩息子のたとえ話、5)罪を犯した女です。四つの個所はルカの福音書に属していますが、5番目の個所はルカの心を表しているのに今、ヨハネの福音書に属しています。この朗読の背景は大いに神様の慈しみと憐れみを示しています。この四旬節の間、イエス様の素晴らしさを深く知るように誘われています。み言葉によって自分の経験によって、イエス様の心を知る、愛する、経験することが出来れば、確かにキリスト信者もイエス様の心を見せることが出来ます。ルカ福音記者が語るイエス様の荒野の誘惑は、イエス様の全ての公生活をまとめています。イエス様が乗り越えた誘惑は、イスラエル人たちが砂漠の中で乗り越えられなかった誘惑で、それはこれからキリスト信者になる者が乗り越えなければならない誘惑を語っています。イエス様は示された神様のみ旨に対する忠実と愛着によって、そして、神様のみ言葉に支えられて、あらゆる誘惑を乗り越えることが出来ました。四旬節を迎えるキリスト信者も、み言葉に支えられてイエス様と一致して、神様の心と愛に反する日常生活の誘惑を乗り越えるように誘われています。
                            モヨリ神父