カトリック菊池教会 


毎週の福音書と典礼にそって人生の素ばらしさを探る一言
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毎週の一言 C年 待降節第二主日

2009年12月03日 | メッセージ(その他)
イエス様のことを愛される皆様へ、
紅葉は山から里へ。九州でも高い山ではそろそろ紅葉は色あせ始め、見ごろは終わりつつあります。このところ朝の冷え込みが弱いことが気になりますが、来週に入ると冷気が流れ込みやすくなり、気温が下がってきます。朝の冷え込みも強まるため、菊池の紅葉も進みそうです。この頃夜間に遠くの音が聞こえることを「夜声八町」(よごえはっちょう)と言います。「八町」は約870メートルの距離です。一般に、気温は上空にいくほど低く夜間に放射冷気却が強まると、上空より地上付近の気温が低くなり、その時地上から発せられた音は空で屈折して、より遠くへ届くようになります。従って、「夜声八町」は冷え込みの強い夜に起こりやすいのです。                待降節第二主日を迎える私たちの心の中で、クリスマスに向けていくつかの思いが浮かびます。特別に「待つ」と言う事です、待つ心は期待することによって生き方の態度も変わってきます。たとえば家族が夜おそく帰ってくるお父さんを待つのは大きな心配を伴った思いの中で、どれほど帰ってくることを期待するでしょう、理解しやすい例えだと思います。詩篇で例えられる日の出を待っている番兵も、夜の怖さを乗り越え上ってくるお日様の光と共に自分の心の喜びも上がってきます。もうすぐ子供が生まれてくるお母さんの期待する心も、やがてイエス様の到来、雲の上からやってくる救い主の期待のために参考になります。み言葉によってイエス様の身内になった私たちがイエス様の帰りを心から期待しています。日の出の光よりも私たちの人生を照らすイエス様が来られることを待ち望んでいます。愛されて、愛するお父さんのように待つ救い主は私たちの人生や働き、思いも満たしてくださいます。私たちの家にやってくる赤ちゃんのように、新しい命は私たちにとってかかせない存在であり、私たちと一緒にずっと歩みつづける神様です。このような神様の訪問を期待するキリスト信者にとって待つ方法はクリスマスまで大きな課題になっていますから、それに答えるためにルカの福音書は素晴らしいヒントを通して手伝ってくださいます。
ルカによる福音書3・1-6
イエス様がやがて来られる準備のために、私たちと一緒に歩みつづけるのは洗礼者ヨハネです。教会の初期のころから、洗礼者ヨハネは旅の友として選ばれ、キリスト信者と一緒にやってくる救い主を待つ心の模範を示していました。当福音書は全部洗礼者ヨハネ中心にして、洗礼者ヨハネの預言者としてのその活動を語っています。神様が土から人間を作ったように、砂漠から洗礼ヨハネを呼び出して救いの計画を創造します。洗礼者ヨハネは自分の厳しい生き方によって、自分の言葉を通して、自分の人生の締めくくりによって、牢獄で救い主の証となっています。洗礼者ヨハネは私たちと信仰の道を歩みながら、神様の方へ導く道を教えてくださいます。実はこの道は私たちの心の中に働いて、神様の方へ心の回心を行います。「心の回心」とは一所懸命に洗礼者ヨハネに勧められた心の働きですが、実際に愛と慈しみに満ちた心でイエス様を知ること、弱い者を助けること、神様の正義を見せる行いです。待つのはキリスト信者にとって、道端でだれかが通るのを漠然と待つのではなく、洗礼者ヨハネと一緒に回心の道を歩みながら、情熱と愛で満ちた人生と働きによって、神様との出会いを心から待ち望むことです。
                            
 モヨリ神父