「笨鳥慢慢飛」
(ben4 niao3 man4 man4 fei1)
劉 心苗
2004年12月02日
http://www.chubun.com/2004/12a/gb/28-03.htm
「のろま鳥はゆっくり飛んでいい」 つづき
大丈夫、大丈夫、簿記のところで勝ち取ればと自分を慰めた。夕方、会社帰りの人ごみにもまれながら私は簿記のセミナーに飛び込んでいた。予習、レッスン、復習の繰り返しが続き、やっと借方と貸方の意味がわかるようになったが、頭を抱えながら永遠に終わりそうもない練習問題と戦っているうちに、昔のあの理科系音痴の自分は少しも変わっていないと分かった。資産表の借方貸方に数字を入れることさえ、いつも間違える。合計金額は4回以上電卓を叩いても正解が出ない。簿記3級試験の時、一生懸命に自分を励まして、やっと途中で逃げ出したい気持ちを押さえ込んだ。お蔭様で、今回の試験問題は特に難しかったため、合格率は13%に過ぎなかったことを聞いてほっとした。
日本に留学してから、得意な言語学分野を専門にしてきたので、満足のできる結果を簡単に手に入れることができた。そのため、時間と努力を惜しまなければ、どんなことを挑戦しても、「A」という成績を取れると信じていた。今、やっと真実と対面することができるようになった。分野によって、時間と努力のほかに、天分と頑張り続けることも大切だと悟った。 ピアノの先生に聞いた話だが、「流暢に弾けたピアノの曲は白鳥の姿のように美しいが、みんなは水面上にいる白鳥の姿しか注目しないので、水面下で必死に漕いでいる足の努力が見えなくなっている。」
なるほどと思った。自分は白鳥にさえなれない。鳥に喩えるなら、愚かで若くない鳥にすぎない。スタートの時点は既にほかの人より遅れているし、資質も他人より優れているわけではない。でも、そういうことを気にしない。マイペースでゆっくり飛べばいい。いつまでも飛び続けば、そのうち、きっと目的地に辿りつくと信じているから。
P.S.meiさんへ
Essayの日本語添削をいつも協力してくださってありがとうございます!