苗苗老師的心言苗語

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☆ 「笨鳥慢慢飛」 Ⅰ(ben4 niao3 man4 man4 fei1)  

2005-11-30 22:35:41 | ☆ 苗苗の日本語Essay

「笨鳥慢慢飛」(ben4 niao3 man4 man4 fei1)

中文導報

劉 心苗

 2004年12月02日

http://www.chubun.com/2004/12a/gb/28-03.htm

  備考:中国語には「笨鳥先飛」(ben4 niao3 xian1 fei1)という四字熟語がある。のろまの鳥は早めに飛び立つという意味で、能力の劣る人は早めに仕事に取りかかることのたとえとなる。しかし、スタートの時点で既に遅れている人なら、どうすればいいのだろう。自分なら、遅れた場合、マイペースで最後までやり続ければいいと思っているので、あえて「笨鳥慢慢飛」という「心言苗語」(xin1 yan2 miao2 yu3)を作ってしまった。

 のろま鳥はゆっくり飛んでもいい     

劉心苗訳

  30歳になり、趣味らしきものというか、心を豊かにする趣味を一つももってないことに気付いた。絵を書く才能はまったく、中国語レッスンで時々ホワイトボードに書く絵もいつも生徒さんに笑われる。綺麗な字さえ書けないため、書道とは無縁である。スポーツ音痴なので何にもできない。楽器も触ったことがない。30歳までの人生では22年間が学生生活だった。学生生活が終了した現在、人生をなおざりにしてはいけないことに気が付き、第二弾の生涯学習を始めようとむずむずしてきた。

  誕生日をいいことに、電子ピアノを夫にプレゼントさせた。早速ピアノ教室を決め、意気込みにあふれ、夢の旅に第一歩を踏み出そうとしていた。しかし、現実的な私はまたたくまに「証書病」が再発した。週一回のピアノレッスンはいいけど、証書がないので物足りないと思った。ピアノのほかに、何か実用的でかつ証書付きの資格を取らなくちゃと意欲満々だった。ネットでいろいろな資格を調べ、いつまでも使える実用的な簿記に決めた。 

  ピアノのレッスンが始まり、楽譜を読めない私はドレミとの悪戦苦闘に陥っていた。わずか数週間しか経っていないが、惨敗の連続打撃で落ち込んでいた。一番簡単な練習曲を練習する時さえ、緊張の極みで全身硬直し、指もまったく頭の指示通りに動いてくれなかった。4小節の練習曲はわずか一回弾いただけでも、汗でびしょ濡れになる。しかし、このような不器用にもかかわらず、ベートーベンの「月光」の楽譜を取り出し、期待度100%でドキドキしながら、先生に聞いた。「来年なら、この曲を弾けそうですか?」先生は思わず微笑んだ、「とっても大きな目標ですね。」それはそうだ。楽譜さえ読めず、頭の中で一生懸命ドレミを数えながら、簡単な曲でさえミスばかり。明るい午後の窓辺で温かい日を浴びながら、優雅な曲を泉のように一曲一曲演奏していく夢が音を立て崩れ去った 。


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