苗苗老師的心言苗語

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☆ 東京真好Ⅳ(dong1jing1 zhen1 hao3)だから東京が好き

2006-05-24 22:53:40 | ☆ 苗苗の日本語Essay

   だから東京が好きⅣ 

  よく「東京のどこが好き?」と聞かれます。        

  一見簡単そうな質問ですが、実は難しくてすぐに答えられることではありません。     

  もちろん、簡単に返答できるものもあります。例えば、はっきりした四季。便利な交通。優れた買い物環境。   

  しかし、二言や三言で説明つかないこともたくさんあります。例えば。

だから東京が好きⅣ 

  朝の駅ホーム、「劉さん?」との呼びかけが聞こえ、振り向いたら、昔大変お世話になったバイト先のファッションショップの奥さんだった。

  学生時代にバイトをいくつか経験したが、ファッションショップの店員を勤めたのは、来日四年目で大学3年生の時だった。

  家の近くの商店街にあるファッションショップだった。店員なので、お客さんに日本語で営業をするのは当然だが、当時自分の日本語力は営業できるほどうまいとは思わなかった。

  オーナーさんと奥さんの間には、二人のお嬢さんがいるが、長女は高校からアメリカへ留学し、大学同級生のアメリカ男性と結婚したため、その時、既にアメリカで暮らしている。

  私のことはオーナーさんと奥さんに、少し自分の娘のことを思わせただろうか、優しい方たちで、無理はあったが、応募に行った私を勤めさせてくれたと思う。

  しかし、日本語力はまだ不十分だったし、ファッション関係の用語をテキストでは一度も勉強したことはなかったので、最初のごろ、「パーカー」とか「カーディガン」とか「ウェスタンシャツ」などの外来語の多いファッション用語と悪戦苦闘していた。大変ではあったが、オーナーさんと奥さんの優しさと励ましでなんとか乗り越えた。しかも、店員という仕事は留学生があまりできないアルバイトなので、誇りにも思った。

  その後、日本語の家庭教師と中国語講師の仕事で忙しくなり、1年ぐらいでやめさせてもらったが、商店街を通るたび、お世話になっていた人々が近くにいると思い、心がゆったりと落ち着く。

  家は近いが、意外に会うチャンスが少ない。なので、偶然に会えて、嬉しさは格別だ。普段あまり思いよらない昔はどんどん湧き出る。それは、その人たちと共有して買い換えない青春の思い出だ。

  東京のこの町でたくさんの人々に優しくしていただき、楽しいメモリーをたくさん残すことができた。その一つ一つのメモリーは今満足のできる自分を綴ってきた。

  愛情と善意が溢れる青春メモリーが好きで離せなくない。

  だから、その青春メモリの場所である東京も好きで離れたくない。


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