苗苗老師的心言苗語

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☆  さよなら、親知らず。

2006-03-02 19:51:07 | ☆ 苗苗の日本語Essay

  やっと2本目の親知らずにさよならすると決心した!

  前回親知らずとさよならしたのは5年前の夏だ。歯医者さんに「右側の親知らずを抜いたほうがいいよ」と言われたので、「そう?じゃ、お願いします。」と軽く返事した。

  子供の時から虫歯が絶えなかった。ずっと歯医者さんの常連客だった。慣れていたせいで、親知らずを抜くぐらいなら別に大したことないと思った。だから、いくらお医者さんが丁寧にその親知らずの状態を説明してくれても、なぜ医科大学病院を紹介する理由を教えてくれてもあまり気にとめかった。先生の紹介状をもらって軽い気持ちで医科大学病院を訪れた。

  しかし、この一時の不注意が一生忘れない苦痛の思い出の元になってしまった。

  お医者さんの話によると、私の親知らずは横に生えているため、そのまま抜くことができないそうだ。医科大学病院の先生2名は私の歯のレントゲン写真を見ながら、小さい声で意見を交換したあと、私の左右に立った。「私は逃げたりはしないから心配しなくていいよ~」と、まだ冗談を言える余裕をもった私だったが、麻酔をされたとたん、顔の右側の感覚は失ってしまった。少しずつ絶望感が込み上げ、私は覚悟するように目を閉じた。しかし、目を閉じても、耳から金属がぶつかる音やギーギーとする機械運転する音は丸聞こえだったーーーーいま歯を切られているんだ!あっ、もしかして、先生はいまハンマーを使って歯を敲いている?あああ、あとどのぐらいで終わるの?!体は硬直状態になっているにもかかわらず、頭は狂いそうなスピードで回転している。 先生に終わったと告げられた時、もう脱力状態に近かったが、心の中は喜びでいっぱいだった。やっと終わった!なんて勇敢な私だ!だから、先生に「大丈夫ですか?」と聞かれた時、「大丈夫ですよ」と答えて、冷静に先生の話を聞いた。それから、先生に感謝を言って病院を後にした。

  悪夢はこれからだとは夢にも思わなかった。病院から自宅まで電車で30分ぐらいかかるが、まだうちについてないうちに麻酔はもう覚めてきていた。

 一回目の激痛に襲われた時、頭を鈍器に殴られたかと思うほどだった。まだよくわからないうちに、二回目の激痛が襲ってきた。先ほど歯が抜かれた時の苦痛はまだまだ序章だと少しは気が付いていたが、この苦痛が三日も続くとはまったく予期していなかった。顔も倍ぐらいに腫れ、口を開けることさえできなかった。空腹は普段より鮮明ではあったが耐えられないほどではなかった。一人でベッドの上で涙を流しながら、痛みがいつ止まるかと心の中で叫んでいた。――激しく泣くことや人と話をすると、口を動かすから痛みが増すから。

  だから、2年前、お医者さんは左側の親知らずも出てきたと教えてくれたとき、私の反応は「うそ!それはうそ!信じたくない!」しかし、この親知らずは前より勢いよく成長し、あっというまにほかの歯の場所を占領してしまった。おかげで、本来の場所を取られた歯は傾いてしまったが、それでも無視してその親知らずの存在に知らぬふりをしていた。

 しかし、最近疲れがすこし溜まると、親知らずのところはすぐに炎症をおこしてしまうため、お医者さんに「抜かないと、隣の歯も虫歯になるから、そのうち抜かなきゃいけないのは親知らずだけではすきなくなりますよ」と言われた。ああ、もう逃げる道はない。勇気を出して、このずっと無視してきた親知らずにさよならする決断をしなければいけない。

 今度はどういう結果になるか?まったく予測はつかないが、祈るしかない。


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