旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

救急問題に胸痛み

2013-03-06 23:31:04 | 医療制度
最近、町内の比較的若い方が相次いで救急対応の不備のために亡くなられ胸が痛みます。ご遺族の無念さはいかばかりでしょう。こころよりご冥福をお祈りいたします。

診療所であるぼくたちの施設では設備もクスリも不十分で、残念ながら対応できることは少ないのです。長い間、救急対応はしてきませんでしたから、ほとんど2次、3次の病院に頼らざるを得ません。

でも、できることがあるように思います。まずは予測医学の技術を磨くことです。予知医学と呼ぶ人もいます。予防医学は病気の発症を防ぐことですが、予測医学はその人の遺伝的問題、これまでの生活歴、病気、症状の変化、体力の推移、抵抗力の変化、仕事などによるストレス負荷の状態などから、今後どのような病気を生じやすいかを推測して、生活上の注意点、早期の治療を進めるものです。

急変を予測して安静確保や適切な治療を一緒に考えていくことです。しかし、限界があります。不確実な部分もあり、過剰な保護や治療となる可能性もあります。でも挑戦し続けないといけないと思います。

もうひとつの問題は二次病院の救急に対する考え方です。最近、症状や疾患によって患者の受け入れを断る病院が多くなっています。しかし、症状にも程度があります。たとえば「吐血患者はうちの病院は診ません」と断られます。吐血が自然に落ち着く患者もいます。出血部位の治療(止血)はできなくとも、緊急の輸血をしながら治療のできる病院に送ることもできるはずです。

このへんの改善はできないものでしょうか?