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旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

SNEP 孤立無業者107万人

2013-11-19 23:26:55 | 読書
日本という国はやはりおかしな方向へ進んでしまった と思わせる本を読みました。

関水徹平・藤原宏美『~果てしない孤独~ 独身・無職者のリアル』(扶桑社新書147)です。

Solitary(孤立した)
Non-Emplyed(無職の)
Personns(人たち)

20歳から59歳までで すでに160万人を超えているというのです。

コミュニケーションの不得手な人が社会と結びついていくには、今、いったいどのような施策が必要なのでしょうか?


勉強家の知恵

2013-11-01 22:43:31 | 読書
「どうでもいい」を座右銘にしている名郷直樹君の最新刊『公開したくなければ「医者のいいなり」はやめなさい』(日本文芸社)を読みました。

昭和61年自治医科大学の卒業。6年生のときだったか、扁桃炎がなかなか治らず、よく私たちの地域家庭診療センターに来ていました。本人は冗談交じりでHIV感染を心配していましたが、なぜでしょうね。ぼくは卒業試験のストレスと思ってました。

そんな名郷君も今やEBM(エビデンス・ベースト・メディシン)の第一人者、著書も多いし、講演も大人気。

すごい勉強家で、エビデンス関連の論文をたくさん読んでいるわけですが、その結論は「どうでもいい」ようです。

この本では「本当は必要のない検査やクスリ、予防接種を正確な表現で書き表しています。痛快です。一部矛盾した表現もあり、とまどってしまう部分もありますが。いろいろな論文があるということでしょう。まさに「どうでもいい」のでしょう。最近の文献が書かれてない部分もあります。次々成果は覆されるのです。

論文はランダム化比較試験であっても、効果なし、効果あり、でも副作用あり、効果なしの繰り返しのようにも思えてきます。医者は勉強はほどほどにして、楽しいことして遊んだほうがいいんじゃないですかね。いやいや、それよりもじっくり患者さんと意味ある時間を過ごしたほうが良い?


外来のクスリや検査を全部やめたくなる読後感です。これぞ病人という人に出会ったらがんばるだけで、あとは力を抜きましょう。

医者も必要ない。医師不足なんてない。そういう世界はいつ実現するのでしょうね。国民の理解を得るには時間がかかるのでしょう。


光を見つけるレッスン

2013-10-14 23:18:29 | 読書
人生の意味、意味ある人生を教えてくれる本が少しずつ増えていきます。これはぼくの志向を示しています。

フランクル、ロジャーズ、大段智亮といった傾向でしょうか。

諸富祥彦『あなたのその苦しみには意味がある』(日経プレミアシリーズ)は深いです。「恋愛の悩み」の章は大感激。

「病の悩み」の章は治療に役立ちそうです。「症状は人生からの贈り物」っていうフレーズもいいですね。元はアーノルド・ミンデルです。

各章ともワークがついていて「自分自身を深く問う」のに役立ちます。

「家庭医論」でどこまでがんばれるか

2013-09-15 23:35:48 | 読書
家庭医論もどこまで浸透していくでしょうか。

福島医大葛西龍樹教授は国際的にも活躍している家庭医療分野の第一人者です。この分野のの編著本も数冊あります。おそらく日本ではじめてプライマリ-ケアの一般向けの著書を出されました。『医療大転換 日本のプライマリ-ケア革命』(ちくま新書)

読んでみると一般の方々には難解な用語や文章にぶつかります。

これまでのかかりつけ医を全否定しないと家庭医はスタートできないのか?
日医の考えには否定的でありながら、今後は一緒に活動するのか?
総合診療専門医と家庭医療専門医の共通点・相違点をどう明らかにしていくのか?

仲間として内側から理解したいと思うのですが、なかなか進まない面もあります。

しかし、なんといっても彼はエネルギッシュで、何よりもプライマリ-ケアの一般読者向け書籍を出版されたことに拍手を送りたい。