彼に惹かれるようになった2005年夏の頃。
舞台挨拶の映像や写真で見る彼は撮影当時よりずいぶん髪が伸びて、青年と呼ぶにはまだ多分に少年の面差しを残しながら、それでもスクリーンの中の彼より一年分確実に大人びていた。
その後も夏から秋にかけて雑誌などで見かけるたびに少しずつ大人っぽく男っぽく成長してゆく彼の姿に、いつか焦りにも似た感情を覚えはじめていた。
「きっとすごくいい男に育つんだろうな」 そう思いはしても、少年から青年への過渡期にいる今の彼が本当に、本当に綺麗で、透明感に満ち溢れていて、このままの彼をもっと見ていたい、そう思わずにいられなかった。
人は誰も、放っておいてもいずれ自然に大人にはなるけれど、過ぎ去った少年期に後戻りすることはできない。
「だからそんなに急がないで」 彼の時間が少しでもゆっくり流れてくれるように。そう願わないではいられなかった。
そんな物思いに変化が生じたのは11月頃。「愛のメロディー」のPVを見て「おや?」。雑誌『QRANK』のインタビュー記事の写真に「あれ?」。
さらに髪が伸びた彼はさらに大人っぽくなっていたのですが(『QRANK』の写真など到底10代とは思えない)、男っぽさのほうはむしろ減退して中性的な感じ。
なんで逆行してんだ?と首を捻っていたら、12月になって髪を短く切った彼は・・・すっかり少年の顔に戻ってしまったのだった。
――どうやら彼の時間は「少しでもゆっくり流れる」どころかしばしば後ろ向きに進むらしかった。過渡期ってそんなものなのかも?
ともあれ彼が大人の男に成長するのはまだまだずっと先の話になりそうだ、とひとまず安堵したのでした。
P.S. 2006年に入ってからも、髪型や体型変化に応じて、大人びてたり幼かったり、可愛かったり格好よかったり、相変わらず一定方向に成長していかない彼。
けれど11月あたりからは、ぐっと男っぽく大人っぽくなって、「青年」というより「男」になりつつあるような感じ。
今度こそ本当に大人になっちゃうかなあ、とか思ってたんですが、久しぶりに2004年発売の『Boys Beat』を見返したら、表情こそ幼いものの今と全く同じ顔しててびっくり。
記憶の中ではもっと少年ぽかった気がしてたんですが。
よーく見るとやっぱり幾分こちらの方が若いような気もしないではないものの、でもほとんど変わらない。
逆行というよりループしてる?
年が明けてからはまた若返って、一年前とおんなじ顔になってるし。
・・・なんかもう童顔なんだか老け顔なんだかもよくわかりませんが、おかげで中学生から30代まで演じられるし、いいんじゃないんですかねー、ええ。(投げやり)