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俳優・勝地涼くんのこと。

『里見八犬伝』(2)(注・ネタバレしてます)

2007-05-24 01:02:18 | 里見八犬伝
作品全体の感想はよそで書いたことがあるので、ここではその時書かなかった勝地くんがらみの気になる場面について。

・信乃と現八に「お引き取りください!」と怒鳴る声の凛とした響きにはっとさせられました。
勝地くんの声はよく通るので舞台向きだなと思ってたんですが、ある意味テレビ向きとも言えるかもしれない。ながら視聴者を画面に引き寄せる力がある。
正直時代劇の台詞まわしはまだぎこちないと思いますが、この台詞や「私は父上のためなら、自分の命など惜しくはないのだ!」のように、声を語尾までぴんと張った「怒鳴る」台詞はとても自然で、若武者らしい颯爽とした品がありました
『この胸いっぱいの愛を』での「ばかやろう!(おれが話をしてるんだ)」にも同様にはっとさせられたんですが、こちらはヤクザの役だけにもっと太く荒っぽい感じだった。同じ「怒鳴る」シーンでもキャラの性格に応じて声の出し方から違っている。というよりその一声だけでキャラの性格をしっかり伝えている。すごい)。
ぜひ一度大河ドラマを経験してほしい。長丁場なだけに所作や喋り方をきっちり教えてくれる印象があるので。
そこでベテラン俳優さんたちに揉まれて、また一つ大きくなってくれたら、なんて勝手な期待をしています。

・大角の切腹未遂シーン。腹を切るため着物の前を開いたことで左胸下の牡丹の痣が見え、彼が犬士であることが発覚する、という流れなのですが、ストーリーとは全然関係ないところでちょっとホッとしてしまいました。
痣を大写しにするためアップになった彼の半裸(正確には3分の1裸くらい)の幼さに。
筋肉もなければ贅肉もない、かといって骨ばってもない、喉から胸下までストーンとした起伏に乏しいラインと白く滑らかな肌はとても19歳の青年のものとは思えない
(・・・もっとも勝地くんより年長の成宮寛貴くんも、以前グラビア写真で見た感じだと勝地くんと似たような体型だった。今どきの若手俳優さんて・・・)。
『イージス』でさんざんアクション訓練やって「ガタイよくなっちゃいました」とか言ってたのはどうした?少女マンガの男の子が三次元に現れたかのようでした
(「脱ぐ」シーンのために微妙にダイエットしたんじゃないかって気もしますが。偽一角・船虫の登場前後(コマーシャルの前後)を比べると明らかに後半の方が顔のラインが細いので)。
彼にまだまだ大人になってほしくないと思うことしきりの私としては、ちょっと、というかずいぶん安堵してしまったのでした。
ついでに「またりえちゃんの前で脱ぐのか」と思ってしまった(継母船虫役は『1980』で共演したともさかりえちゃん)。
大角の痣の位置について原作では尻と胸二種類の表記があるのですが(馬琴の記憶ミス?)、胸の方を採用してくれてほんと良かった(笑)。
現八と一緒に風呂に入って尻の痣を確認してもらう場面は、実写にするのはどうかと思うし。

・「年寄りの肉は不味かったが、骨の髄までしゃぶり尽くしてやったわ!」と言う偽一角。そういやなんで若い大角は食べなかったんだろ?
原作だと礼の玉が大角を守っていたため手が出せなかったのだが、ドラマでは玉は本物の一角の髑髏に入ってたのだから大角に玉の守りはなかったはず。ちょっとミステリー。

・化け猫に切りかかるとき、一瞬唇を舐める。上品な大角らしからぬ仕草に奇妙な凄みを感じました。
単に勝地くん本人の癖がうっかり出てしまっただけかな?(『フレンドパーク』でもよく唇を舐めていた)とも思ったのですが、他の役で唇を舐めてるところを見たことがない気がする。
つまり自身の癖を役に持ち込んではいない。とすればやはりこれは「犬村大角」としての仕草であるはず。
「気品あふれる聡明で礼儀正しい若侍」から「目の前の敵を斬り伏せることが全ての剣客」へとスイッチが切り替わったかのようで、思わずゾクッとしました。

・髑髏を抱いて泣いていた大角が顔をあげた時の、涙ぐんだ目で唇を噛んで嗚咽をこらえている表情。
『さとうきび畑の唄』でもそうでしたが、勝地くんの泣き顔は本当に幼く見えてしまって、思わず「こんな小さな子泣かすなよ!」と思ってしまう。

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