サイエンス好きな男の日記

気が向いたときに、個人的なメモの感覚で書いているブログです。

堺市の不動産業者の物件見学

2021-08-05 08:53:13 | 不動産賃貸業

先日、有給休暇を取って、大阪府堺市にある不動産業者の物件見学に行きました。

この業者さんは、メルマガなどで不動産投資家に物件情報を配信しているのですが、ここまではよくある業者さんと同じです。大きな特徴は物件購入後に、リフォームサービス200万円ぐらいで1軒丸ごと内装リフォームを請け負っていることです。

もちろん、追加費用を支払うことで、リフォームの内容やそのレベルを追加・変更することもできます。ただ、あまりに細かく言うと、ある種パック料金での設定なので、ちょっと嫌がられるかもしれません。

最終的な利回りも、リフォーム後でも12%は取れるし、場合によっては13-14%も狙えそうです。

また、入居付けについても、全体の9割は半年以内に決まるそうで、残り1割についても、若干賃料を下げたり、追加リフォームをすることで埋まり、8カ月過ぎても埋まらないことはまずないそうです。

実際、この方法に満足されている方も多いそうで、物件情報がメルマガで案内されると、数分から5分くらいで完売になることも多く、みなさんこの業者さんを信用して物件取得されているようです。

ただ、私はこの方法を選びますか、と問われると、躊躇してしまいます。それは、リフォームの内容と、そこまで信頼してしまって大丈夫だろうか、という不安からです。

 

以下で、時折否定的なことを書いてしまいますが、あくまでも私の個人的な感想であることを先にお伝えしておきます。

 

今回、リフォーム工事前を1物件リフォーム完了後は2物件、内覧しました。すでに、物件購入者も決まった物件であり、ご厚意で内覧させていただいていますので、詳しい情報の掲載は控えますし、写真も掲載しません。ご了承ください。

 

リフォーム前物件

まず最初にリフォーム工事前の物件(築古テラス)を見学しました。

物件価格は150万円ぐらいとのこと。最寄り駅の1日の乗降者数は1万人以上。徒歩10分圏内に大きなスーパーが2件あり、しかも駅近物件なので、立地は申し分ありません。

外観がすごく特徴的で、なぜこんなことをしているんだろうと不思議な物件でした。何年もこの状態でよいとは思えず、近い将来、雨漏りや建物の躯体の腐食など、またそれによる害虫発生がないのか、心配になりました。(もちろん、専門家から見れば、特にこの状態で問題なし、という判断があるのかもしれませんが、素人的にはとてもそうは思えませんでした。)

ただ、リフォームには、外壁・屋根などの修復・美観処置は含まれません。もちろん、投資家からの希望があれば可能ですが、この物件でそれをやると一体どのくらいになるのか、想像がつきませんし、それだけの費用をかけて期待した利回りが得られるのかは疑問です。

メルマガでは、物件資料(室内・外観写真、間取り図等)を確認できるため、この物件購入者はこの特徴的な外観を確認したうえでの購入をされたのだと思いますが、私にはちょっと真似ができませんね。すごいです。

 

リフォーム後物件

次に、リフォーム工事後の物件を2件見学しました。

1件目は、築古テラスです。

物件価格は200万円ぐらいで家賃はおよそ4.5万円前後で募集されているということです。リフォーム費用は200万円だとすると、ざっくりと利回りは13.5%になります。

最寄り駅からは徒歩5分ですが、その駅の1日乗降客数は5千人~1万人なので中規模の駅です。徒歩10分以内には大きなスーパーが1件です。立地としては、良くも悪くもなし、という感じです。

この物件は、業者が提供する標準的なリフォームでした。

 

もう1件は、駐車場付きの築古戸建で延べ床は70㎡超えです。テラスではなく戸建てという話でしたが、隣家とは1階部分は壁がつながっているように見えます…

物件価格の詳細は聞き忘れてしまいましたが、家賃は通常の築古戸建のレベルでは考えられない高額に設定されています。もし、本当にその家賃で決まれば利回り15%は軽く超えるでしょう。ただ、私が内覧したところ、その家賃では厳しく、だいたい7.5万円ぐらいが相場かなと感じました。それであれば、利回りは12~13%くらいになるのでしょう。

場所は、駅から徒歩17分ですが、2駅2路線利用できます。駅の1日乗降客数は5千人以下と小規模ですが、1日乗降客数が15万人ほどもあるマンモス駅からは、徒歩30分くらいです。当然ながら、その周辺には大規模なショッピング街が広がっていて、自転車で気軽に行ける距離です。徒歩10分以内には大きなスーパーが3件ほどあります。なので、立地としては悪くないです。

物件の駐車場の広さとしてはまぁまぁありますが、物件への道が狭く、軽自動車がやっとではないでしょうか。

こちらも業者が提供する標準的なリフォームです。1件目の延床は40㎡くらいで、こちらは70㎡越え。費用が掛かるのは水回りであるものの、これだけ広さに違いがあるのにどちらも同じ金額で全面リフォームができているのはすごいです。

 

リフォームパックの印象

さて、ここからが本題ですが、この業者さんの標準的なリフォームの印象について。

聞くと、リフォーム業者はすべて1社に頼んでいるとのことで、その分、大量発注で金額も抑えている、ということでしたが、それでも200万円で済むのは安いと思います。

内容としては、間取り変更は必要があれば行います。また、キッチン・浴室・トイレはすべて新品に入れ替え。たまたまかもしれませんが、今回のリフォーム2件はどちらもキッチンの換気扇はシロッコファンでした。2件目の浴室は1216と十分な大きさ。

床はCF、壁・天井は白のクロスできれいに仕上げています。スイッチ類も最近はやりのやや大きめのスイッチです。全く問題ありません。

一方、残念なことに、押入れ内側・玄関・サッシ・建具・室内の木部・ベランダ といった部分はそのままなんです…。

どうも、クロス屋さんの仕事&水回りの部材交換はするけれど、それ以外は基本しない、という印象です。

例えば、築古なので押入れは漆喰だったりするわけですが、リフォーム後なのに漆喰に5センチほどの穴が開いていました。。。

サッシは錆のせいなのか、スムーズに開かないところがあります。普段開けないであろうサッシならまだしも、それがベランダのサッシだと生活の上でストレスがたまりそうです。

ベランダは鉄部塗装や防水工事がなく、このままでよいのか、疑問です。

もともとはすべての部屋が和室だったと思われ、砂壁はボードを上から貼ってクロスをそこに貼っているのできれいですが、木部部分は特に塗装もなくそのままです。ただ、部分的に補修している個所があり、そこだけは木材の色が違って目立っていたりします。

階段の踏板部分も木部はそのままで、蹴込は隙間が空いて、蹴込板は薄くて何かの拍子に蹴ってしまうと割れてしまいそうな感じです。。。

せっかく全体がとてもきれいなのに、細かい部分なんですが、もうちょっと費用をかけるといいのにな、というところが何か所も見えてきてしまいます

最近、T商事で購入している物件では、同じくリフォーム後に購入しているのですが、こういった疑問や不安を抱いたことがありません。

もちろん、リフォーム費用が違うので、リフォームの対象範囲が異なるのは仕方のないことなんでしょう。

今回の不動産業者さんでは、200万円でのリフォームであるため、どうしても、リフォーム対象部分を限定せざるを得ず、それ以外の致命的ではない(あるいは賃貸には影響しない)はそのままにしてしまっている、という印象でした。

でも、逆に致命的ではないので、壊れたらその時に修理すればよい、という考えも当然あると思うのでそれが悪いわけではないとは思います。また、戸建は一棟物件への移行過程の最初であり将来は売却するのでそれまで持ってくれればよい、という考えもあると思います。(だから、オーナーチェンジ物件もちょっと怖いんですよね。。。)

最初にまとまったお金を払って、多少過剰かもしれませんが気になる部分をきちんと直して、その後は長期間修繕不要とするのか、あるいは、なるべくコストをかけずに修繕して、その後は家賃収入も入るため、その費用の一部を使って直すか、という違いですね。どちらがいいかは難しいです。もし、前者をプランA、後者をプランBとすれば、もし、どちらのプランでも家賃が同じだけとれるのであれば、最初に投下する資本を減らして、できるだけ時間をおいてから投下することになるプランBが投資効率としては高いです。これまでのいろいろな不動産業者などから話を聞いても、プランBでいいといわれることが多いです。

しかし、プランAのメリットは
・物件の競争力がやや高い。プランBとの差別化をアピールできる。
・入居者の満足度が高い。結果的に長期間の入居となり投資効率も高い。
・しっかりとした修復履歴があり、投資家や実需向けへ売却する際も、より高くスムーズに売却できるのでは、と期待。

したがって、私としては当面はプランAの方針でやっていこうかと思っています。(将来、その判断が変わるかもしれませんが)

 

あと、最後に。

今回、案内をしていただいたのは、物件の入居者募集・賃貸管理をされている方でした。まだ、この業界に入って1年足らずの新人さんです。

物件が駅から遠い、かつ、駐車場もないような家は、入居が決まりづらいのかを聞いたところ、「私も理由はよくわからないですが、駅からの徒歩時間は関係ないですね。不思議なので、今後は入居さんに、駅から遠い物件なのにここに決めた理由について聞いてみたいと思っているんです。」ということでした。

これまでも、駅からの徒歩時間はあまり関係ないという意見は聞いたことがありますが、どうも、本当のことを言っているのか、ちょっとうがった見方をしてしまっていましたが、先ほどのコメントを聞くと、うそを言っているとも思えないので、多分、本当にそうなんでしょう。

もちろん、必ずしも電車通勤するわけではないですし、その地元で生活がすべて成り立っているのであれば関係ないのでしょう。物件近くのスーパー有無やバス停留所の有無について確認できれば、駅からの徒歩時間はさほど気にする必要はなさそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 築古戸建の火災保険料の値上げ | トップ | 税務署から確定申告時の添付... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

不動産賃貸業」カテゴリの最新記事