サイエンス好きな男の日記

気が向いたときに、個人的なメモの感覚で書いているブログです。

中国株式市場からの一部撤退

2007-05-26 18:09:13 | 資産運用
この数ヶ月間、中国株式市場での株価指数が特に急増し、中国経済の実態とかなり乖離しているようです。

2007年5月26日の日本経済新聞では、「中国株売買、日本上回る」とした見出しの記事で以下の点が指摘されていました。

・上海の主要証券会社では年明けから口座開設を求める顧客の列が増え、また1年間で株式や投資信託の口座数が3割強増加。
・株民(中国の株式投資家)は貯蓄を切り崩し、株式市場に流れている可能性があり、新聞で話題になっている。
・株民が投資へのリスクを理解しているかは疑問である。
・住宅を担保に借り入れた資金を株購入に回している、と中国証券監督管理委員会が指摘。日本のバブル期と似た行動が広がる。
・業績不振会社の株価まで軒並み上昇する過熱相場である。
・株式投資が禁止されている金融機関や基金などでも株式に資金を流用している。
・買い推奨レポートを執筆したアナリストが当該株式を購入するといった不法行為が連日報じられている。
・株価水準を示すPERは40倍前後で、先進国(15-20倍)に比べて割高。

このような内容の記事をみると、やはり現在の株価は中国の経済を正しく反映しておらず、マネーゲームの様相を呈していると思われ、近い将来株価急落も想像に難くないでしょう。

以前も書きましたが、株価急落は基本的に歓迎すべきことで、安く株や投信を買えるチャンスです。しかし、その前提としては、経済の実態を反映した株価が何らかの要因で急激に下がってしまったものの、実際の経済価値が高々数日で変わるわけはなく、いずれは実際の経済の実態を反映する株価に戻るだろう、ということによります。しかし、中国株式市場で暴落が起これば、それは本来の経済の実態に即した状況と言うことになり、暴落前の状況になるには相当の年数がかかると考えられます。1990年ごろの日本でのバブル崩壊がまさに同じ状況です。

中国のバブル崩壊の時期は、2008年北京オリンピック開催前後なのか、あるいは今年2007年の何らかの要因をきっかけに発生するかはわかりませんが、2007年3月に中国株式市場での急落をきっかけに世界同時株安が起こった状況を考えると、本当にバブル崩壊が起これば、その影響は相当なものになるでしょう。ただ、重要なのは、経済の実態と株価に乖離があるかどうかです。日本株式の場合、株価と実態には大きな乖離はないと判断しています。VISTAもさほど乖離はないでしょう。米国・欧州も同様でしょう。したがって、バブル崩壊を仮定するのであれば、今は中国株式の投資信託をかなり売却し、バブル崩壊時に、お買い得になった中国以外の国々の株の投信を購入する戦略がよいかと思っています。

どれほど売却するのかは、運用ポリシーによりますが、今後の新興国の経済成長を期待して、先進国と新興国の投資配分を半分ずつとする、BRICs各国への投資配分は中国・インドがブラジル・ロシアの倍、BRICs全体とVISTAとの投資配分は3:2となることを条件として、以下の配分を考えています。

・米国・欧州などの先進国を中心としたインデックスファンド:50%
・中国:10%
・インド:10%
・ブラジル:5%
・ロシア:5%
・VISTA:20%

現状は、中国・インドが27%と21%になっているため、まずはそれらの投信だけを売却・現金化し、なるべく上記配分になるようにしておきます。そして、中国のバブル崩壊後に、先の投資配分となるように中国・インド以外の投信を購入して最終調整をします。
中国・インドの投信は、ドルコスト平均法に基づき、数ヶ月かけて徐々に売却する予定です。

でも、もしかしたらすべて杞憂かもしれませんが…。

■参考チャート
中国株価指数の長期チャート:「中国株の話」(岡三オンライン証券)
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最近見つけた短期債券に投資する投資信託

2007-05-15 02:03:15 | 資産運用
新生銀行のWebにてたまたま、短期債券に投資する投資信託「世界のサイフ」を見つけました。

主なポイントは
  • 原則として相対的に高金利の10通貨に均等分散投資します。
  • 投資対象は経済協力開発機構(OECD)加盟国およびこれらに準ずる国の通貨建ての短期債券などとします。
です。私が保有している債券型ファンドは、単にグローバルタイプもしくはエマージング諸国への投資するタイプで、基本的に投資対象となる国およびその割合に大きな変化はないのですが、この投資信託は、高金利の通貨をつど取捨選択して、常に高金利の通貨に対して分散投資するというものです。最近、高金利のニュージーランドの国債などへの投資を考えていたのですが、いつまで高金利が続くのか、あるいは対ニュージーランド通貨に対して円高になることを恐れてなかなかその購入ができなかったのですが、この「世界のサイフ」のように、つど高金利の通過を選んでもらえれば、同様に為替リスクはあるものの、そのリスクを比較的小さくすることができるのではないかと思っています。

現状、やや円安に行き過ぎている感もあるため、ドルコスト平均法的な買い方で、少しずつ増やしていきたいファンドと考えています。
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保険の見直し

2007-05-09 00:45:00 | 資産運用
資産運用というと、株や投資信託、不動産の運用などで資産を増やすことを想像しますが、資産運用の基本は、資産を減らさないことであることを見落としている人が多いと思います。

現状の資産を把握し、何にどれほど出費をしているのか、その出費は本当に必要なのか、またその額は妥当かどうかを精査することが資産運用にとって重要です。その中で、特に強く感じているのは、生命保険・医療保険です。

戦略的・家計運営術 「掛け捨て保険は損」のウソ 民間医療保険 5つの誤解(4) [2/2](日経ビジネスオンライン) - goo ニュース

上記記事でも指摘されていますが、掛け捨て保険は損で、お祝い金が受け取れる保険が得であると勘違いしている人が結構います。

「だからと言って、お祝い金が受け取れるタイプの民間医療保険が得かと言えば、純保険料の中にお祝い金のための保険料が織り込まれているため、同じ保障内容 でも保険料が高くなってしまいます。つまり、お祝い金などは保険会社のサービスやご褒美ではなく、自ら支払った保険料から受け取っているだけのことです。」

まさにそのとおりです。それを得だと感じているのは、保険会社にとってはカモ同然です。中には、保険に月4万も5万も払っている人がいますが、個人的には本当にもったいないです。保険は、損得勘定で考えるべきものではなく、万が一に備えるためのいわば安心料です。したがって、月に何万あるいは何十万払おうと、それは本人のポリシーの問題なのでよいのですが、保険が安心料でありお祝い金が受け取れるほうが得だとか、自分の生活を相当苦しくしてまで高額な保険を支払うような誤解を抱いた状態で、保険を支払い続けることは避けるべきと考えます。きちんと保険というものの性質・メリット・デメリットを理解したうえで、自分にとって必要な分だけの保険に入ればよいのです。

私の親も、30年間くらい保険を毎月3万程度払い続けて、数年前に胃癌となりました。早期発見だったため、手術で完治しましたが、そのときに受け取った額は30万円程度だったとのこと。もちろん、先ほど述べたように保険は安心料ではあるのですが・・・

私は、個人的には共済全労済といった、営利を追求しない団体による保険で十分と思っています。私は、生命・医療保険は府民共済、火災保険(家財保険、借家人賠償責任保険)、自動車保険は、全労済で行っています。


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インデックスファンドの重要性

2007-05-08 23:46:13 | 資産運用
先日、昔の同僚に資産運用についていろいろと質問を受けたのですが、中でもインデックス運用によるファンド(以下、インデックスファンド)の重要性やアクティブ運用によるファンド(以下、アクティブファンド)との保有割合についてどのようにすべきか質問がありました。そのときの質問と回答を参考までに列挙したいと思います。

疑問:
インデックスファンドは、経験上値上がりも少なく、動きが小さいファンドという印象が強いのだが、本当にインデックスファンドに投資することが正しいのか疑問である。

回答:
インデックスファンドは確かに値動きが小さいですが、それは多くの業種の企業が含まれているため全株式市場の銘柄の平均的な動き(日本の場合には、日本経済の動き)であるためでしょう。リターンが少ない代わりにリスク(値動き)も小さいですが、長期的には着実にリターンを得ることができます。

もし時間に余裕があれば「敗者のゲーム」(チャールズ・エリス著;日本経済新聞社1600円)を読むことをお薦めします。
エッセンスだけを述べると、まずこれまでの実績において、アクティブファンドの多くは、インデックスファンドに負けてしまっています。勝っているファンドも少しはありますが、それらは偶発的な要因が大きいということです。その理由は、
1.株価を予測することは不可能である。
したがって、もし信託報酬がゼロならインデックスファンドも銘柄選択ファンドもどちらも同様の収益を挙げることができる。
2.銘柄選択ファンドは信託報酬がインデックスファンドよりも高い。よって、信託報酬が高い分、アクティブファンドは負けることになります。ファンドの多くがいわゆるベンチマークに比べて負けているのは、この信託報酬の影響が大きいのです。

短期的に見れば、アクティブファンドの運用結果が良いことがあります。したがって、ある程度本人の判断により、短期的には運用成績が良いと思えるアクティブファンドがあれば、それに投資することもありとは思います。高いリターンを目指すわけですから、それなりのリスクの覚悟も必要です。しかし、長期的な運用においては、先に述べたように、信託報酬が低いインデックスファンドに投資することが正しいということです。

疑問:
長期運用ではインデックスファンドがアクティブファンドよりも有利であるとのことだが、実際にはある時期(定年退職直後)に解約することを考えた場合、その時点で必ずしもインデックスファンドがアクティブファンドよりも有利かどうかは分からないのではないか。その場合、インデックスファンドとアクティブファンドの割合をどの程度にするべきなのか。

回答:
解約を予定している時期にアクティブファンドがインデックスファンドよりもよい運用成績を残すことが事前に予想できるのであれば、すべてアクティブファンドのみを購入することが最良の施策です。しかし、数年先ならまだしも、10年あるいは20年先の状況を予測することは現実的には不可能だと思います。したがって、アクティブファンドとした場合、高い収益を上げる可能性もあれば、最悪(場合によっては収益がマイナス)となる可能性もあります。まさにハイリスク・ハイリターンです。
結論として、収益が最高となる2種類のファンドの割合というのは存在せず、自分自身がどれくらいの割合はハイリスク・ハイリターンでの運用とし、どれくらいはローリスク・ローリターンでの運用とするか、いう運用方針の問題になります。また、10年、20年といった長期での運用を考えるならば信託報酬の影響がかなりでてきますから、結果的にアクティブファンドは、ハイリスク・ローリターンへと近づいていきます。

疑問:
インデックスファンドを選ぶ基準として、信託報酬が低いものを選ぶべきとのことだが、長期運用を前提とするなら、過去の実績も選択の判断基準に含めるべきではないか。

回答:
まず、過去の実績は私はあてにならないと考えています。「敗者のゲーム」では、信託報酬がないとしたとき、長期で見ればどのファンドも同じ収益性であり、過去に実績がよいものは、今後悪くなるものと考えてもよい、といった指摘がなされています。いずれにも過去の実績は当てにならないと思っておいたほうがよいでしょう。それよりも、繰り返しですが、信託報酬の影響が大きいです。
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飲み物タダの自販機が登場するらしいが・・・

2007-05-04 22:06:50 | 日記

飲み物タダの自販機が6月に東京に登場するようです。

飲み物タダの自販機、6月にも 画面や紙コップに広告(朝日新聞) - goo ニュース

ぜひとも全国に広がってほしいですね。でも、70-80円の宣伝費を払ってまで紙コップに広告を打つことの効果はどれほどなのでしょう。もし、これがビジネスとして成り立つならすばらしいですが、ちょっと信じられません。

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