サイエンス好きな男の日記

気が向いたときに、個人的なメモの感覚で書いているブログです。

発電量の減少は太陽光発電システムのモジュールの劣化が原因か?(2)

2021-03-10 12:25:35 | 太陽光発電

太陽光発電モジュールの電圧低下調査

今回の発電量の減少は日射量の影響だろう、という結論になりましたが、最初はかなり太陽光発電モジュールの劣化を疑っていました
(そんなに都合よく日射量が減少するなんてことはないだろう、という勝手な思い込みからでした。。。)

そこで、販売・管理をしてもらっている業者に、その点についても並行して調べてもらっていました。

その結果をExcelで整理して解析した結果が次の通りです。

私の太陽光発電システムの太陽光モジュールは全部で210枚ありますが、測定できるのは、7枚(7直)もしくは8枚(8直)単位での電圧となります。1列目には、どちらの単位での電圧値なのかを示しています。そして、2列目は理想の電圧値であり、3列目と4列目が測定値です。5列目と6列目は、理想の電圧値との差異が何%なのかを示しています。

また、特に電圧低下率が5%を超えた場合には背景色をオレンジにしています。

ただ、この電圧低下率が大きくなる原因がモジュールの上部に付着した汚れ(鳥の糞、砂埃など)、あるいは物理的な損傷(飛び石等によるひび割れなど)のことも考えられるわけで、モジュールそのものの問題とは限りません。特に、7直で10.25%もの電圧低下率を示すモジュールについては、明らかに何らかの異常なことが起こっていることが想像されます。

AおよびBの全体としての電圧低下率は1.25%と2.72%ですから、2017年とくらべて2020年の発電量の減少率5%よりも小さい。したがって、発電システムの異常だけでは説明がつかないことも明らかになりました。つまり、やはり太陽光発電システムの発電量減少は、日射量の減少だと改めて結論付けられます。

しかし、そもそも、この電圧低下の原因はいったい何でしょうか?

 

電圧低下の原因は何か?

上記にて、電圧低下率5%前後のモジュールが複数、そして電圧低下率10%を超えるモジュールもあるため、改めて汚れ、パネル破損、ケーブル破損等についての現地調査をしていただきましたが、特段問題は見当たりませんでした

したがって、やはり、電圧低下の原因はモジュールの性能劣化の可能性が高そうです。

 

そこで、今度は、再度電圧測定をしていただきました。

最初の話では、前回の調査では何らかの原因でたまたま電圧減少が発生したかもしれず、再度測定して改めて電圧低下が発生するか確認する、ということだったのですが、実際には、前回の調査でかなり電圧低下が発生した7直・8直のモジュール群に対象を絞って、そのモジュール1枚1枚を調査していただいた、とのこと。

その結果、いくつかのモジュールではやはり基準値以下の電圧低下が発生したため、その結果についてメーカーに問い合わせたところ、今回の場合はなんと

新品モジュールが11枚無償支給!(A区画4枚、B区画7枚)

されることとなったそうです!

 

このように無償支給をしてもらえるのは、トリナ・ソーラーの太陽電池モジュールには性能保証がついているためです。

具体的には、年平均出力低下率は初年度は2.5%で、2年目以降は0.65%です。したがって、5年間では 2.5% + 4 * 0.65% = 5.1% が性能保証の最低ラインです。したがって、先ほどの10.25%の8直は明らかに性能保証を満たしておらず、電圧低下5%以上となる7直・8直(エクセルの背景色がオレンジとなっているもの)も、一部のモジュールについては性能保証を満たしていない可能性が高いわけです。

ただ、もし、電圧低下5%以上の7直・8直のモジュール群に性能を満たしていないものがあるとすれば、11枚よりももっと多くなるような気もします。

しかも、モジュールは無償提供ですが、その交換費用として別途3万円(税抜)かかるとのこと。であれば、なおさら性能劣化したモジュールをできる限り洗い出して交換してもらいたい、と思いました。

ちなみに、電圧低下10%によって発電量も10%低下とすると、年間の損失は350万円/210枚 * 10% = 1,600円。よって11枚であれば、1,600円* 11 = 17,600円。よって、11枚交換なら大雑把には2年で元が取れる費用と言えます。ただ、あんな大きなパネルを外して新しいパネルを取り付けて、古いパネルは廃棄(or 返却)する、しかも11枚もあることを考えると作業負荷という観点で見れば3万円でやってもらえるのは安いとは思います。

 

長くなってきたので、ここまでにします。

次回は、無償支給の対象モジュールは増えたのか、またモジュール交換後の解放電圧が理想電圧にどれほど近づいたのか、を報告したいと思います。

 

今回のまとめ

  • モジュールの電圧低下をメーカーに示すことで、無償支給が可能だとわかった。

 

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電力買取サービスの契約終了(2)

2021-03-02 12:30:17 | 太陽光発電

熊本県に設置されている太陽光発電システムでは、これまでエナリスにFIT電源買取を依頼していましたが、その契約が今年の3月末で終了する、という記事を書きました。

そこで、今年4月1日からの電力買取を九州電力に依頼するため、昨年12月に「再生可能エネルギー発電設備からの電力販売に関する申込書」を熊本県人吉配電事業所へ送付したのですが、その後、何の音沙汰もなく、心配になって直接電話で契約の進捗状況を確認しました。連絡したのは、人吉配電事業所の送配電コールセンター0120-986-958です。

担当者が不在で状況がすぐにわからない、ということで、その翌日に電話連絡がありました。

結果は、きちんと書類は届いているので、4/1からの電力買取について問題ない、ということで安心しました。

ただ、何も連絡がなく心配だったことを告げると、3月末まではエナリスとの契約が続いているため、それまでは何の書類も送ることができず、契約書類の発送は4月以降になる、ということでした。

このような回答のため、不安な人は先ほどのコールセンターに電話で確認されるのがよいと思います。その際には、申込書に記載した供給地点特定番号を聞かれますので、契約書の控えも手元に用意しておくとよいです。

しかし、万が一手続きが滞ると、その間、電力買取がなされないため、本来得られるべき収入がすべて失われるわけで、それを誰も補てんしてくれません。なので、少なくとも「申込書を受領しました」あるいは「4月から売電が開始されます」などの連絡があってもいいと思うのですがね。

 

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