サイエンス好きな男の日記

気が向いたときに、個人的なメモの感覚で書いているブログです。

戸建物件の探し方

2014-06-28 08:54:56 | 不動産賃貸業

以前のブログで、私にとっての不動産事業目標利回りは金融機関からの融資が可能であれば10%以上、そうでなければ12%以上が実施可否の判断基準になるとの結論を得ました。この基準に従えば、区分マンションはほぼ不可能です。

一方、1棟アパートや1棟RC物件については、そのような条件を満たす物件を時折見かけますが、まだ不動産事業の経験が浅い自分には、そういった規模の大きな不動産に対する未知のリスクがまだ多いため、様子見にします。

したがって、当面は戸建物件に対象を絞って検討することにしました。


表面利回り12%を目標に考えると、これは月の利回りが1%ということ。したがって、例えば800万円の物件であれば、家賃が8万円ということ。これって意外と分かりやすいですね。800万円の物件を見て、家賃8万円で借りるかな、という想像をすればいいわけです。

私の感覚では、家賃が10万円以上なら多少転勤のリスクがある場合でも、やはりローンを組んで持家にしたくなります。
そのため、物件価格は1000万円以下を探す、という条件となります。

私が実際に6月初旬から探した条件は次の通りでした。

《 中古戸建の検索条件 》
■必須条件
・大阪府または京都市・宇治市
・土地所有権
・ベランダあり
・物件価格1000万円以下
・利回り10%以上
・再建築可
・店舗付き住宅でない
・テラスハウスでない

■推奨条件(以下の条件のうち1つは満たしていなくても可)
・駅から徒歩10分以内
・築30年未満
・ベランダあり(しかも2階)
・ベランダは北向きではない
・建物面積70㎡以上
・駐車場有り
・利回り12%以上
・徒歩5分以内にスーパーあり
・小中学校も10分以内にあり

家賃の算定は、物件ポータルサイトのホームズで、同条件の物件家賃から推測しました。

推奨条件については、例えば、バスや自転車により最寄り駅までの通勤・通学に支障がない、かつ徒歩圏内に工場や大学などの賃貸需要も見込めるエリアであれば、駅から徒歩10分を超えていても許容しました。
築30年を超えていても、構造が鉄筋であったり、構造上の問題が無ければ(不動産屋にて判断してもらうことになりますが)築30数年も許容する。近くに月極駐車場があれば駐車場は無くてもよい、と言ったように、問題を回避できる場合には条件を満たさなくても可としました。しかし、それは1つだけです。条件を2つも満たしていなければ見送りました。

まず、徒歩10分かつ築30年未満という条件を満たす戸建物件がそもそも少ないですね。これに利回り12%以上となると、相当数が絞られます。
試しに楽待で、この3つの条件で検索をする(2014/6/28)と、1041件中19件がヒットしました。ここからさらに物件価格1000万円以下とすると、19件⇒15件になりました。そして、上記すべての条件を満たす物件は、たった1件でした。
ただ、この1件はもともとはgooの不動産サイトに掲載されていた実需向けの物件であり、私が不動産屋に簡易査定を依頼したことがきっかけで、投資家向けのポータルサイトに掲載されたようです。

1ヶ月くらい戸建物件を探して気がついたことは、投資家向けのポータルサイトにはいい物件はないですね。
戸建物件の売却では、実需として住んでいた人が売主となるケースが多く、その場合には実需向けの売買サイトに掲載されるでしょう。
したがって、そういったサイトで物件を探したほうが、他の投資家よりも一歩先にいい物件を見つけることができます。
事実、これはいいと思った物件はすべて実需向けの売買サイトで見つけました。(goo不動産やホームズなど)

売却理由にもよりますが、オーナーチェンジでの戸建物件よりも値引き交渉がしやすいのではないかと思います。
オーナーチェンジの場合には、オーナーに家賃が入ってきますが、実需としての売買では売主は次の引っ越し先が決まってから売買活動を開始するでしょうし、次が決まっているため遅くともいつまでには売却したいという期限もあるのではないかと思います。


戸建物件であれば利回り12%が実現できる、いい物件を見つけることができる。
ただ、それは不動産投資家向けのポータルサイトよりは実需向けのほうが可能性が高い、と思います。

ちなみに、goo不動産では、いつも以下の手順で物件を探しています。

購入⇒エリア指定⇒一戸建て(新築・中古)⇒”駅名・住所から探す”で大阪府もしくは京都府と指定

これで検索結果が表示されますが、そこからさらに条件を指定します。

1000万円以下、建物面積70㎡以上、駅またはバス停からの時間は10分以内 
の条件を指定し、金額の安い物件から、他の条件がクリアできるかチェックしていきます。

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不動産事業で最低必要な利回りはいくらか?

2014-06-07 09:51:34 | 不動産賃貸業

今回は不動産事業で最低限必要な利回りはいくらなのかを検討したいと思います。

不動産投資はやってみないとわからない、さまざまな要因によって収益性は大きく変わるのでシミュレーションはあまり意味がない、という意見も聞きます。

それはある意味正しいと思います。実際、予想通りにいくとは私も思ってはいません。しかし、だからこそ、不確定要素については安全を見た数字を使い、悪くてもこの程度は収益が得られる、ということを把握しておくことが重要だと思います。

そして、その収益性に満足できる条件を物件購入の条件にすることで、予想外の事態に直面しても、すぐに収益がマイナスにはならないわけですから安心して対応することができます。

 

さて、前回、区分マンションはあきらめたわけですが、戸建物件や1棟アパートや1棟マンションなどもあるわけで、これらについて簡単に検証してみます。

条件としては、

  • 利回り:9%, 10%, 11%, 12%
  • 修繕費用:物件価格の2%(年間)
  • 賃貸管理費用:家賃の5%(毎月)
  • 固定資産税:物件価格の0.55%(年間)
  • 購入時の諸費用:5%
  • 不動産取得税、仲介手数料(購入時および売却時)も考慮
  • 空室率:95%

上記の”利回り”とは、物件購入額と家賃から計算される、いわゆる表面利回りを意味します。物件購入額は、物件売却額と同じで、仲介手数料や諸経費等は一切含まれません。ポータルサイト等で示されている金額そのものです。

売却について

  • 15年後に売却
  • 売却時の家賃はもとの90%
  • 売却時の利回り:購入当初の利回り+1.2%

したがって、売却額は上記の家賃と利回りから求める額とする。(売却額はもっと低い可能性がありますね…)

融資について

  • 25年元利均等払い2.5%固定金利

イメージとしては、築20年、購入額5000万円くらいの1棟アパートをイメージしています。

この場合に、利回りとLTV(借入金比率)によって、DCR(借入金償還余裕率)とIRR(内部収益率)がどう変わるかを調べました。


(補足)

  • LTV(借入金比率)
    • 物件購入額に諸経費を加えた金額のうち、どれだけの割合に対して借入したかを示す指標です。LTV=1ならオーバーローンとなります。
  • DCR(借入金償還余裕率)
    • 借入返済の確実性を示す指標です。DCRは1.1以上は欲しいところです。1.3以上であれば安心です。頭金を増やす、もしくはローンの期間を延ばす、金利を低く抑えることでDCRは高まります。
  • IRR(内部収益率)
    • 内部収益率は、他の指標と異なり、物件売却も考慮した、総合的な利回りです。分かりやすく言うと、自己資本をどれほどの利回りで運用したことになるのか、を示します。

 

この3つの指標の関係について触れておくと、LTVが大きい、つまり借入額の割合が大きいと返済がきつくなります。したがってDCRは小さくなる傾向にあります。一方、借入金額の割合が大きいとレバレッジが効くため、IRRは大きくなります。したがって、DCRとIRRの2つの指標から最適なLTVを予測できます。

以下では、利回り9%, 10%, 11% の場合にそれら指標を評価した結果を示します。

利回り9% の場合

LTV90%80%70%
DCR 0.97 1.09 1.25
IRR 8.0 6.0 5.1

投資家を抵当権者とした社債(社債発行額と抵当権設定額が同額)を最近購入しており、その利回りは7%あります。したがって、不動産事業はそれよりもリスクが高いと考えられるため、IRRは7%以下では投資対象としないと考えています。さらに、DCRはいずれも1.3未満であり、返済がきつくなる可能性があります。したがって、利回り9%では投資対象となりえない、となりました。

 

利回り10% の場合

LTV90%80%70%60%
DCR 1.15 1.29 1.48 1.72
IRR 15.4 10.2 8.1 7.0

上記は、DCR>1.3となるのは、LTV<80%です。したがって、利回り10%なら、LTV=70%前後がバランスがいいですね。返済期間を25年よりも長くとれるのであれば、LTV=80%でも大丈夫です

 

利回り11% の場合

LTV90%80%70%60%50%
DCR 1.3 1.49 1.70 1.99 2.39
IRR 24.0 14.7 11.2 9.3 8.2

 上記は、すべてのケースでDCR>1.3 であり、IRR もおおむね問題なさそうです。したがって、LTV>50%であれば問題ないといえます。

 

利回り12% の場合

LTV90%80%70%60%50%40%30%20%10%0%
DCR 1.47 1.65 1.89 2.20 2.64 3.30 4.40 6.60 13.2 -
IRR 31.5 18.4 13.7 11.3 9.7 8.7 7.9 7.3 6.8 6.4

 上記は、すべてのケースでDCR>1.3 であり、またIRRもおおよそ7%以上です。したがって、12%以上であれば全額自己資金でもよいと考えます。

 

以上から、IRRが7%以上を求めるなら、利回り11%以上を目指すべきです。もし10%程度であれば、借入金は70%程度とするか、もう少し返済期間を長くできるなら借入金を80%まで増やしてもリスクを抑えることが可能と思います。

※ 当然ながら、多くの仮定をしていますので、参考程度に。

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区分マンション物件をあきらめた理由

2014-06-05 08:38:12 | 不動産賃貸業

前回、区分マンションの物件購入をあきらめたことを書きましたが、その理由を少しメモしておきます。

区分マンションを探すときは、

  • 築20年以内
  • 駅から徒歩7分以内(できれば3分以内が理想)
  • 土地は所有権
  • 表面利回り10%以上
  • 修繕積立金が1,000円以上(あまり安いと大規模修繕ができない、急激に値上げされる可能性が高い)
  • ベランダは北向きでない
  • ベランダは片側1車線以上の通りに面していて、通りの向かいの建物の陰になっていない
  • 1階ではない
  • 高速の高架脇ではない
  • 専有面積は19㎡以上
  • 洗濯機置き場があり、バス・トイレはセパレート
  • 徒歩5分以内にコンビニ・スーパーがある
  • 内部収益率は7%以上(自己資金3割)
  • 不動産業者が薦めないエリアではないこと

という条件で探していました。

条件が厳しすぎると言われるかもしれませんが・・・その通りで、実際、ほとんどないです。

 

主に大阪市で探していました。

私は大阪市にある区分マンションで表面利回り8%以上で候補を絞り、上記条件の内、立地に関する条件でふるいを掛け、区分マンションの投資候補リストを作成しました。(Google map 等で1つずつマンションの立地・周辺環境を確認しました。)

そして、ポータルサイトで新着物件を対象に表面利回り、専有面積、価格(価格は1000万円以内)の条件でマンションを探します。

先ほどの投資候補リストに、検索でヒットしたマンションがあれば、立地については問題ないことがすぐに判断できます。

これで、いい物件がすぐにわかるはず、と思っていたのですが・・・

そもそも、上記条件を満たす物件がないのです。

立地条件を満たす物件はありますが利回りは低いですし、逆に利回りが高い物件は立地条件を満たさない。

まぁ、当たり前と言えば当たり前なんでしょうけれど・・・

 

区分マンションを買うには、不動産業者のコネを利用して安い価格で物件を手に入れるしかないな、という結論に至ったわけです。

 

 

 

 

 

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区分マンションへの投資はやめました

2014-06-03 22:54:08 | 不動産賃貸業

 昨年(2013年)から不動産投資についてかなりの時間を割いて勉強してきました。

不動産業者開催セミナーに参加したり、不動産投資DVDをいくつも見たり、不動産屋を訪問しいろいろと話をうかがってきました。その結果として、2014年1月末に、大阪市西区のファミリータイプの区分マンションを1室購入しました。

購入するまでかなり長かったですね。

 

そして、高々1年足らずのわたしの経験からいえば、区分マンションはよほど価格が低くなければ、買うメリットはないです。

家賃から管理費・修繕積立金・賃貸管理会社への支払いで2万円くらい減るでしょう。さらに、固定資産税の支払いや物件価格の下落等も考えると、実際の利回りは表面利回りよりもかなり悪くなります。

以前、大阪市の区分マンションを勧められたことがあります。

  • 物件価格:800万円
  • 管理費:7,800円/月
  • 修繕積立金:3,900円/月
  • 家賃:62,000円/月

この場合、表面利回りは 9.3% ですが、実質利回りは 7.3% です。

さらに、

  • 賃貸管理報酬:3,000円/月
  • 固定資産税:35,000円/年
  • 5年ごとに家賃が5%下落
  • 空室率95%
  • 退去時のリフォーム積立費用:30,000円/年
  • 購入時の仲介手数料や諸経費
  • 初年度の不動産取得税
  • 売却時の仲介手数料
  • 10年後の売却額690万円もしくは20年後の売却額600万円

を考慮すると、内部収益率は10年後から20年後で 2.7%~3.1% にしかなりません。

金融機関から8割借り入れることができれば、内部収益率は 4.5%~5.4% ぐらいになります。

8割の借入ということは自己資金は166万円ぐらいです。どうでしょう。

これだったら、maneoに166万円突っ込んだ方が楽だし収益性もいいですよね。

これを解決するにはもっと安く物件を買うしかありません。

上記の例で言えば、600万円で購入できれば

  • 表面利回り:12.4%
  • 実質利回り:9.6%
  • IRR(全額自己資金):4.5%
  • IRR(2割自己資金):12%

となります。物件金額が安く、上記のように表面利回りが高い、という物件は、たまたま高い家賃で入居しているか、設定家賃が高すぎるのだと思います。あるいは、本当に幸運な物件に巡り合ったか。

これまで相当物件を見てきましたが、私はそんな恵まれた物件に出会ったことが無いですね。

よく区分マンションの不動産投資で成功したというブログ等がありますが、運よく破格の値段で買っているか、表面利回りだけで成功をアピールしているだけかのどちらかに見えます。

不動産投資の初心者はまず区分マンションを検討することが多いと思いますが、過度な期待は禁物です。

表面利回りや実質利回りは収益性を正しく表していないことを肝に銘じるべきです。しかし、表面利回りが高いならまだいいですが、その利回りでさえ、高々5-6%しかないが、節税になる、生命保険の代わりになる、将来の年金代わりになる、銀行の預金金利よりもいい、といった甘い言葉に決して騙されて買ってしまうことが無いようにしたいですね。

私もそうですが、いろいろ話を聞くうちに、なぜか物件を買いたくなってきます。最初は条件を厳しく設定していても、結局、その条件に合う物件は出ず、徐々に自分の中で条件を緩く設定しだしてしまい、当初の予定とは違った物件を仕方なく買ってしまう、ということにならないよう、十分注意が必要だと思います。

 

話を元に戻して・・・

私がファミリータイプの区分マンションを買ったのは、価格が相場よりも200万円ほど安かったこと、出口戦略として投資家だけでなく実需向けにも売却が可能であること、そして”物件買いたい病”にかかっていたかもしれませんね。(笑

しかし、その直後、修繕積立金が1万円ほど値上げされると聞いてショックを受け、現在売りに出しています。購入額よりも400万円ほど高値で出しているのでたぶん売れないでしょう。修繕積立金の値上げ分が吸収できるくらい、家賃が相場よりも高めになっています。そのため、しばらくは現状維持のままとし、今の賃借人が退去したときに、実需向けに売りに出すことで多少の儲けもでるのではという戦略で進めています。

たぶん、今後、区分マンションを探すことはないと思います…。

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