サイエンス好きな男の日記

気が向いたときに、個人的なメモの感覚で書いているブログです。

区分マンションをいくらで売却するべきか。

2017-05-30 08:12:42 | 不動産賃貸業

現在リフォームを進めている物件ですが、かなりきれいに仕上がってきたこともあり、賃貸だけでなく売却も視野にいれておこうかと思っていました。

そんな中、たまたま、センチュリー21の営業さん(いきなりの電話アポでしたが)と話をする機会があり、売却査定をお願いすることになりました。

とはいっても、査定金額をそのまま受け入れるのは能がないので、いくらであれば売却しても収益性の観点から損はしないと言えるのか、自分で計算をすることにしました。

全体の流れは以下の通りです。

  1. 短期譲渡所得税を計算
  2. 消費税を計算
  3. 上記2つの税金を考慮した最終的な手残りを計算
 
まず最初に、譲渡所得(税引後)を計算します。
  
短期譲渡所得 = 譲渡価格 - (取得費 + 譲渡費用)
 
 取得費 = 購入価格 - 減価償却費 + 改装費用 + 購入時の仲介手数料
 
 譲渡費用 = 売却時の仲介手数料
 
となります。
 
------------------------------------------------
譲渡価格 :a 万円(これは変数とします。)
-------------------------------------------------
取得費:478万円 = 380 - 10 + 90 + 18
購入価格 = 380万円
減価償却費(昨年分)= 10万円
改装費用 = 90万円
購入時の仲介手数料 = 18万円
-------------------------------------------------
譲渡費用:
売却時の仲介手数料 = (a *0.03 + 6) * 1.08
---------------------------------------------------

以上から

短期譲渡所得 = a - 478 - (a*0.03+6)*1.08  = 0.97*a - 484.5

短期譲渡所得の税率は 39% なので、短期譲渡所得税 = 0.38*a - 189.0 ...① となります。

もし、800万円で売却した場合は、短期譲渡所得税は115万円ぐらいになります。

 

次に、消費税を計算します。そのためには、まずは建物の金額が必要です。

固定資産税の評価額をもとに、譲渡価格に対する建物の割合は63%となるため、これをもとに消費税を計算します。

その場合、消費税 = a * 0.63 * 0.08 = 0.050 * a ... ② 

 

最後に、最終的な収益を計算します。

収入:

譲渡価格 = a 万円
賃料収入(管理費・修繕積立金支払後)= (5.8-1.4)*12 = 52.8万円 
 
収入合計: a + 52.8  ... ③

支出:

購入価格 = 380万円
固定資産税(前年分)= 5.0万円
固定資産税(今年分)= 5.1万円
改装費用 = 90万円
購入時の仲介手数料 = 18万円
登記費用 = 14.2万円
売却時の仲介手数料 = (a *0.03 + 6) * 1.08
 
支出合計:0.03*a + 518.8 ... ④
 
以上から、最終的な収益は、
 
③ - ④ - ① - ② = 0.54 * a - 277 …⑤
 
収益としてプラスとなるためには最低でも513万円での売却が必要です。

最終的な収益として200万円としたいなら 883万円で売却することが必要です。
(ただ、単純に考えると、購入価格 + 改装費用 = 470万円との差額は400万円もあるのに、最終的な収益はその半分しかないんですよね。。。)

 

200万円の儲けならいいかなと思いますが、もうちょっとだけ意味づけをしてみます。

年間CF を計算するためには家賃、管理費・修繕積立金、固都税 が必要です。家賃は7万円、管理費・修繕積立金は1.4万円、固都税は5.2万円より、年間(7-1.4)*12-5.2=62万円。

年間の減価償却費が10万円なので、所得税・住民税の税率 33%の場合の税金は (62 -10) * 33% = 17万円が税金。よって、年間CF = 62 - 17 = 45 万円

したがって、もし880万円で売却した場合には、200 / 45 = 4.4 ですから、年間CFに対する売却益は4.4倍となります。

そう考えると、880万円で売却できた場合は、4年半の収益を一度に手にできると理解できます。

 

一方、年間CF = 45 万円がせっかく算出できたので、実質利回り(税引後) を計算すると、実質利回り(税引後) = 年間CF / (購入価格 + 改装費用 ) = 45 / (380+90) = 9.57 %
築年数は30年を超えていますが、税引後で 9.6% が獲得できるのは悪くないですね。(ただ、今後の修繕積立金増額のリスクはありますが。)

家賃収入から計算される表面利回りは、表面利回り = 年間家賃収入 / (購入価格 + 改装費用 ) = 7 * 12 / (380 + 90) = 17.9 %

 

最後に、880万円の売却および家賃7万円の妥当性ですが、このマンションの家賃相場は、6.2-6.6万円です。それよりも、設定金額は少し高めですが、リフォーム直後かつ建具がこのマンション標準タイプではなく以前住んでいた方が大規模なリフォームをされたようで、質が高い印象です。そのため、少し強気の家賃設定にしています。たぶん7万円でもいいぐらいの感じです。

一方、物件価格の相場は600万円前後です。したがって、300万円近く高い価格設定ですが、これも、家賃設定と同じ理由で、状態がとてもいいためです。ただ、そうはいっても300万円ほども高いので、この条件ではおそらく賃貸のほうが先に決まるような印象はあります。

ちなみに、こんな物件です。

 

  

 

以上から、売却希望額880万円、希望家賃 7万円で募集を開始しました。

ただ、売却について3社にお願いしたところ、どこもこの価格ではほとんど買い付けが入る可能性はなく、せめて780万円にしてはどうかという提案がありました。

その場合、⑤から、最終的な利益は 144万円となります。全く不可能な額ではないものの、賃貸の反応も見ていない状況なので、まずは880万円としてスタートさせてほしいとお願いしました。もし、売買も賃貸も全く反応がない場合には、その時点でまた金額を再検討したいと思います。

 

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カードローンで500万円借りてみました。

2017-05-18 17:56:09 | 資産運用

今年2月頃に、初めてカードローンでお金を借りました。金額は500万円です。

私の場合、利用限度額800万円、金利3% ですが、いきなり限度額いっぱいまで借りる勇気がなく、ちょっと遠慮して500万円にしておきました。

 

 

「初めての利用で、そんな大金を何に使うんですか。事業性資金としては使えませんよ。」という問い合わせがあるかなとちょっと思っていましたが、あっさりとその日のうちに指定口座に入金されていました。

借りた最大の理由は、実質金利0%! ご返済利息を全額キャッシュバック キャンペーン です。昨年も同じ時期に同じ内容のキャンペーンをやっていましたが、やはりカードでお金を借りる、ということに抵抗があり、スルーしてました。

期間はなんと4か月間です。この間、実質無利子なんてすごい太っ腹!!

(どうでもいいことですが、説明文の2行目の最後に、意味不明な「ああ」。これ、2月から5月までずっと表示されてました。どうでもいいですが。)

借りたお金は、知人に100万円ほど貸して、残りはソーシャルレンディングで運用しました。

すでにソーシャルレンディングで運用中のローンファンドの中で、4月下旬に400万円ほど償還予定のファンドがありました。そのため、これを主な返済原資にすればいいと考え、カードローンでお金を借りることを決めたという次第です。

カードローンの資金500万円を借りていた期間は実質3か月だけ(無利子対象期間最終日にきっちり全額返済)でしたが、その間およそ年利10%で運用できたため、500*0.1*3/12 = 12.5万円 ほど得をした、という計算になりました。

こういったキャンペーンは、おそらくこれまでカードローンを使ったことがない人が対象ではないでしょうか。そのため、来年は、きっと私にはこの案内は来ないでしょうね。

 

 

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トランクルーム事業の実績(2017年まで)

2017-05-13 09:05:22 | トランクルーム事業

トランクルーム事業を大阪で始めてからすでに3年が経ちました。

これまで何度か記事としてまとめようとはしたことがあったのですが、FC契約のため、どこまで開示してよいのか悩んだりしたこともあり、今日にいたりました。

 

トランクルーム事業とは簡単に言うと、物置を人に貸して家賃収入を得る、というものです。また、そのタイプには、大きく分けて野外タイプと屋内タイプの2種類あります。

世界的にみると、すでに40年前から始まった米国では10世帯に1室、20年前から始まったイギリスでは100世帯に1室の利用があるようです。日本ではまだ10年余りしか経過していません。そのためか、現状は300世帯に1室程度の利用にとどまっています。

そして、米国では40年間常に成長を続けていることから、日本でも今後の成長が期待されているようです。

でも、それほど巷でトランクルームという言葉は聞かないので本当に日本でもその利用が根付くのかちょっとわかりませんが。

 

さて、私が取り組んでいるのは屋内タイプのトランクルームです。これは、ビルの1フロアを貸し切り、30くらいのパーティションに分け、それぞれを個人や会社に貸し出しています。実際の設置・運営はすべて、ある企業に全面的に委託しています。私が普段行っていることと言えば、委託企業から毎月振り込まれる入金確認と、ビルオーナーへの家賃支払い、光熱費支払いくらいです。

トランクルームのパーティションサイズは0.5帖から6帖あり、賃料は毎月0.3~3.6万円です。

サイズ 単価(税込) 部屋数 合計額
A \3,024 1 \3,024
B \4,320 3 \12,960
C \5,940 5 \29,700
D \6,480 1 \6,480
E \7,992 4 \31,968
F \8,640 2 \17,280
G \9,720 5 \48,600
H \10,800 1 \10,800
I \12,960 1 \12,960
J \15,120 2 \30,240
K \17,280 1 \17,280
L \17,712 2 \35,424
M \19,440 1 \19,440
N \35,856 1 \35,856
合計   30 \312,012

 初期投資額は470万円でした。

さて、まず稼働率の推移は以下の通りです。

 横軸は、月数です。縦軸は、契約数ベースおよび賃料ベースの稼働率です。

契約数ベースの稼働率とは、契約数÷全部屋数です。具体的には、30室のうちどれくらいの割合が借りられているのか。

賃料ベースの稼働率とは、家賃収入÷最大家賃です。最大家賃とは、設定された家賃ですべての部屋が契約できた場合の家賃であり、31.2万円です。

実際には、キャンペーン価格が適用されたりすることも多いため、家賃は当初の設定金額よりも下がります。そのため、賃料ベースの稼働率が契約数ベースの稼働率よりも低くなっています。

 最初の1年間は伸びていますが、2年目はほぼ横ばい。3年目から再度伸び始め、4年目で契約ベースの稼働率が9割ほどになりました。

当初の事業計画では1年後には契約ベースの稼働率が9割に達するというものでしたが、実際には3年もかかりました。

3年目から再度増加し始めたのはおそらく新たな値引きキャンペーンの効果が高いと思います。(ここはFC契約のため具体的には書けません。すいません。)

そのため、契約ベースの稼働率と賃料ベースの稼働率がさらに乖離しています。

なお、毎月のビルオーナーへの家賃支払をトランクルームの家賃収入が上回るには賃料ベースの稼働率が40%を超えなくてはいけません。それは3年目に入ってから達成しています。つまり、3年目でようやく毎月のCFがプラスになった、ということです。

それを示したのが、下のCFの推移です。

棒グラフは、毎月のCF(=トランクルームの家賃収入 - ビルオーナーへの家賃支払)です。

ようやく3年目(24ヵ月を過ぎたころ)に入ってからプラスになっていることがわかります。

曲線は、毎月のCFを積算したグラフです。当初はずっと赤字続きであり、3年目の最初のころでは、赤字が90万円ぐらいにまで膨れました。そこからようやくCFがプラスとなったことで、積算CFは増加に転じ、つい2か月前にようやく積算CFがプラスになりました。

これでようやくスタート地点に立ったという感じですね。これから、当初の投資金額の回収が始まります。

毎月CF=10万円とすれば、およそ4年後には当初の投資金額470万円の回収が終わるわけです。ビジネスをスタートしてから7年後にすべて回収できる、ということになります。利回りで考えると、10万円*12ヵ月/470万円 = 25.5% です。

不動産とくらべて、設備メンテナンスがかかるわけではないので、このままの調子でいけば、悪くはない事業です。ただ、毎月のCFがプラスになるまでが精神的にもきついですね。

 

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トイレの尿石おとし

2017-05-12 00:04:57 | 不動産賃貸業

所有物件にて賃貸募集をするためにハウスクリーニングを自分で行っていたのですが、そのときにトイレがあまりに汚いことがわかりました。

ブルーレットがつけられていたため、便器の底がよく見えなかったのですが、それを取り外して水を抜き取ると唖然とするほどの汚さが現れました。

 

どうしたらこんなになるまで放っておけるのか疑問ですが、まさに驚愕の事態。

サンポールを垂らして歯ブラシでこすっても反応なし。カチカチに固まってしまっています。これは便器の交換しか無いかも・・・と思い、リフォーム業者に聞いたら、尿石の可能性があるのでダメもとで塩酸を使って落としてみたらどうか、と。

便器の交換は10万円ぐらいかかるため、ダメ元で塩酸を試してみることにしました。この時点では、この汚れが尿石なのかどうかもはっきりせず、キレイになるかどうかは本当に五分五分といった感じでした。

まずは塩酸を売っているお店探しから。ドラッグストアや病院近くの調剤店など10店舗くらい電話で聞いたものの、扱っていないとの返事。昔からやっているような薬局屋さんでようやく売っていることがわかり購入。500gで487円(税込)でした。

 水を抜き取った状態で、早速、塩酸を150gくらい垂らして、塩素ガスが室内に流れてこないように、便器をサランラップで覆いました。

 そして、1晩経って確認してみると、

底の部分は驚くほどきれいになっていました。破片が見えるのは、回りにこびりついた汚れを歯ブラシでこすった影響です。これで、塩酸で汚れが落ちることがわかったので、この汚れは尿石でした。

あとは側面を何とかすればよいのですが、さてどうするか。

1つの方法は、ティッシュペーパーを塩酸で湿らせて、湿布のように壁面に貼る、という方法。直接塩酸に触れさせるため、効果は期待できるものの、その作業に手間取りそうでその間塩素ガスを吸わないように注意しないといけないので、結構レベルの高い作業になる。しかも、手前の壁面はきれいになっても奥の壁面や、管の上部分はこの方法では無理。

もう1つの方法は、水を全部抜き取るのではなく、尿石がぎりぎり水に浸る程度に残しておき、そこへ塩酸をドボドボと注ぎ、尿石全体(見えている部分はもちろん奥の見えない部分も)を塩酸に触れさせる、という方法。これは、うまくいけば全体がすっきり綺麗になる理想的な方法ですが、せっかくの塩酸が希釈されてしまうので、あまりきれいにはならないかもしれません。

後者を試してみました。尿石が浸るほど水を入れ、さらに塩酸を150gほど注ぎました。さらに、効果を高めるため、その上にサランラップで落し蓋の要領で張っています。写真ではすでにきれいに見えますが、これは塩酸を注いだことで泡が発生し、それが下の尿石を見えづらくしているだけです。

 この状態で1日半経過した後に水を流し、すべての水を抜き取った状態がこれ。

すごい。きれいになっています。感動でした!!

最初の、あのひどい汚れがここまできれいになるなんて、想像もできませんでした。便器を買い替えなくてよかった。

ちなみに、1日半待つ必要があるわけではありません。状況を確認するために現場へ1日半後に行ったら、こうなっていた、というだけです。

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