きっかけは、1枚のはがきでした。 どこから私の住所がわかったのか不明ですが、太陽光発電システムに設置されたパワコンなどの電気使用量を最大75%カットする、というその名も「カットくん」という太陽光発電経費削減機器の紹介でした。 ネットで調べると、以下に掲載されていました。販売会社は、セーフティーという静岡の会社のようです。
★株式会社セーフティー |
改めて、山梨に設置した太陽光発電に対する、東京電力の「電気ご使用量のお知らせ」(令和3年7月)を見ると、
契約種別:定額電灯
需要家料金 55円00銭
電灯料金等 2,391円70銭
燃料費調整額 -355円50銭
再エネ発電賦課金 389円00銭
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請求金額(税込) 2,480円
この電気料金は、主に夜間のパワコンの待機電力に対する電気代だそうです。
また、上記項目のうち、燃料費調整額は月によって変動しますが、それ以外は固定です。
この契約種別:定額電灯とは、
「定額電灯の適用範囲は、負荷設備容量400VAまでの小規模範囲に限られ、標準電圧は100Vまたは200Vである。定額料金のため、24時間どれだけ電気を使用しても料金が変わることがないが、点灯時間が短い場合は、料金が逆に高くなる場合がある。」(引用元:https://electric-facilities.jp/denki1/teigakudentou.html)
私の場合、パワコン(11.5VA)9台と監視装置(PVセンサー 4W)1台で合計10台の小型機器があります。電灯料金等は、どれだけ電気を使おうと、50VAまでの小型機器では1か月の料金が1台あたり239円17銭という固定価格なので、10台では2,391円70銭となってしまいます。
定額電灯の明細には電力使用量は記載していないのですが、仮に熊本の太陽光発電の月間電力使用量 27kWhと同じであれば、従量電灯Aでは、最低料金(8kWh)まで235円84銭、それを超えると 1kWhあたり19円88銭ですので、235.84+19.88 * (27kWh - 8kWh) =613.56 つまり、600円あまりで済むわけです。(後でわかったことですが、実際の電気料金は600円よりもはるかに安くなりました。)
(参考:https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/chargelist01.html)
ということで、電気使用量が少ないにも関わらず、定額電灯契約であるために、やや高額な電気代を毎月支払っている、という状況です。
先ほどのカットくんも、販売会社に確認したところ、この機器(実体は単なるコンセント)を設置し、草刈等のメンテナンス時にはパワコンの電力との合計で負荷設備容量400VAを超える電力が必要だ、という理由で、電気の契約を定額電灯から従量電灯へ切り替えることによって電気使用料金を削減している、ということでした。
一方、熊本に設置した太陽光発電に対する、九州電力からの「電気ご使用量・請求金額のお知らせ」では、使用電力 27kWh、電気料金は900円ほどで収まっています。これは、パワコンが三相機器であり、契約種別が低圧電圧となっているためです。そのため、定額電灯よりも安くなっているようです。
さて、山梨の太陽光発電ですが、カットくんでは設置や電気の契約変更までやってもらえるので悪くはないと思いますが、1区画あたり6.6万円(税込)なので、2区画で13.2万円(税込)です。2区画やってもらうことでもう少し安くならないか相談しましたが、ほとんど変わらない、ということで、一旦、カットくんは保留にしました。
カットくんと同様に、コンセントを増設できないか、太陽光発電システムの管理会社に相談したところ、コンセントの増設であれば1区画4.5万円(税込)。2区画だと合計9万円(税込)とのことでした。カットくんよりもそこそこ安く済みます。
しかし、負荷設備容量が400VAを超える理由が必要です。現状の消費電力としては パワコン9台で103.5VA、監視装置(PVセンサー)は約4W (DC12V) ですが、これでは全く足りません。
そのため、カットくんと同様に、草刈り機を使うという理由で考えてみました。管理会社に相談したところ、その理由で申請するなら、草刈り機を購入して管理会社にて保管しておくのはどうか、という提案があったのですが、調べてみると草刈り機も結構いい値段がします。ふと、山梨に住む妹が草刈り機(バッテリー充電式)を持っていることを思い出しました。
この草刈り機のバッテリー充電のためにコンセントをつける、という理由で申請が可能か相談したところ、それでいきましょう、ということに。これまでも年に2回管理会社に草刈をお願いしていましたが、もう1回ぐらいやってほしいと思ったこともあったのですが、自分でできればかなり便利ですしね。
この草刈り機の充電器AL300の消費電力は330Wh なので、負荷設備容量としてはパワコンおよびPVセンサーを含めて全体で400VAを超えます。
その後、流れとしては以下のように進みました。(すべて管理会社にて実施していただきました。)
① 管理会社による電力契約変更申請(8月下旬) → ② 東京電力による現地検査日決定(8月末) → ③ 管理会社によるコンセント取付工事(8月末) → ④ 東京電力による現地検査実施(9月初旬) → ⑤ 東京電力による電力契約変更(9/5)
9/6 から従量電灯契約(従量電灯A(5A))に変わりました。
コンセントには、「充電器専用コンセント」というラベルも貼っていただいています。
その後届いた「電気使用量のお知らせ」を確認したところ、以下の内容でした。(契約変更は9/5でしたが、1ヶ月の料金を正確に知るために、完全に契約が変更された後の1か月間の料金表です。)
1ヶ月で使用電力量 2kWh、支払料金は190円(税込)となりました。
もともと2,480円でしたので、93%あまりも削減できたことになります。これまで毎月支払っていた電気代は、今となっては1年分の電気代よりも高いことになります。
今回の190円ですが、東京電力のサイトでは以下の通り、最低料金は235円84銭との記載があります。
そのため、190円となった内訳を東京電力に電話で確認したところ、以下の回答でした。
まず、使用量は2kWhなので、上記の通り最低料金として +235.84円。
ただ、電気料金のお知らせに記載の通り、燃料費調整として1kWhあたり -2.04円。使用量は2kWhですが、8kWhまでは一律8kWh使用したとして計算するため、-16.32円。
一方、再生可能エネルギー発電促進賦課金が1kWhあたり +3.36円。こちらも同じく使用量は2kWhですが、8kWhまでは一律8kWh使用したとして計算するため、+26.00円(この賦課金は1円未満切捨て処理のため)。
口座振替割引 -55円。
よって、料金は 235.84-16.32+26-55=190.52円 ⇒ 1円未満切捨てで 190円 とのことでした。
1ヶ月で2kWhの利用であったため、多少変動したとしても8kWhを超えることはないでしょうから、今後もずっと190円程度に収まりそうです。
これでも十分なのですが、ここからさらに安くする方法としては新電力会社に契約を切りかえる、という方法があります。
私の場合、基本料金以下のような状況ですが、基本料金0円という新電力会社Looopでんきがあります。
Looop電気に確認したところ、現在の契約が従量電灯Aであれば通常のおうちプランとして扱うことができ、基本料金0円、1kWhあたり26.54円(税込)。こちらも、燃料費調整や再生可能エネルギー発電促進賦課金が加わりますが、こちらは本当に使用した電力量に応じた金額となるとのこと。
よって、1kWhあたりでは、26.54 - 2.04 + 3.36 = 27.86円。2kWhでは55.72円⇒1円未満切捨てで55円となりそうです。
さらに、新電力会社への切り替えキャンペーンで、電気使用量がいくら少なくとも、Amazonギフト券数千円分もらえたりするので、新電力へ切り替える予定です。
今回の電力契約変更で、今後の電力買取期間において、どれだけ電気代が節約できそうか試算しました。
20年間の電力買取契約があったわけですが、すでに6年ほど経過していますので、残り14年間での差を考えると、
定額電灯での電気代(2,500円/月*12か月*14年)- 従量電灯での電気代(190円/月*12か月*14年) - 管理会社への作業費用(4.5万円)= 34.3 万円。
もし、契約をLooop電気に切り替えた場合は、
定額電灯での電気代(2,500円/月*12か月*14年)- 従量電灯での電気代(55円/月*12か月*14年) - 管理会社への作業費用(4.5万円)= 36.6 万円。
およそ36万円/区画の節約になりました!
このぐらい節約できるのであれば、やはりありがたいです。
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