時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

鳩山由紀夫氏のウクライナ論

2015-04-29 00:30:41 | リビア・ウクライナ・南米・中東
日本では全く騒がれていないが、ロシアでは鳩山由紀夫氏のクリミア訪問は
ちょっとしたニュースになっていて、良心的日本人として評価されている。


これが日本では売国奴よばわりされているのだから、なんとも皮肉な話。
逆に安倍は、モスクワの戦勝記念式典の出席を断ったせいで日本の評価を下げている。


本当に何も騒がれていないので心配になるが、今、ロシアでは
日本が18億ドルもの大金でキエフを財政支援していることに対してかなり怒っている。


そういう中、鳩山氏の訪問は日露の緊張を緩和するちょっとしたイベントだったのである。
今回、取り上げるインタビュー記録は、今月中旬に鳩山氏がクリミアについて述べたものだ。


長すぎるので、クリミアについて語られている一部文章のみを抜粋する。

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鳩山元総理の冒頭発言
久しぶりにカメラが並んで、政治家に戻ったような感覚を覚えております。

今日私をお招き下さったのは、"なんでクリミアにいったんだ、お前"みたいな
話だと思っておりますので、まずはそれをメインに申し上げながら、
総理時代のこと、普天間のことなどを皆様方にお話をさせていただければと思います。



なぜクリミアに参ったのかその答えをひとつ申し上げれば、
日本という国を真の意味で独立した国家にしたい、ということからでございます。




鳩山という家においては、祖父の頃からロシアとの関係というものが
重要な位置を占めていたものですから、総理時代にも、
北方領土問題の解決に向けて少しでも役に立ちたいと考えておりました。


当時のメドベージェフ大統領との間で数回会談をいたしましたけれども、
北方領土問題の打開に向けた方向性を見出すことができないまま、総理を辞めることになりました。



私はプーチン大統領の間に、この問題を解決させなければならないと強く考えております。
そして大変良いことに、安倍首相とプーチン大統領は6回も首脳会談を行い、
両者の会見は大変良好だと伺っております。したがって、プーチン大統領と
安倍首相との間で、解決に向けた議論がスタートするんではないかと期待をしておりました。



ところが昨年の冬から春にかけて、いわゆるクリミアの問題が起きて、
日本は米国に追随するような形でロシアに対する経済制裁を加えました。


私が推察するに、安倍総理、あるいは日本政府は、
あまり経済制裁をやりたくなかったんじゃないかと思いますが、
しかしアメリカに押し切られる形で、お付き合い程度の軽微なものでしたけれど、
制裁を加えたんだと思います。




昨年の秋、モスクワを訪れた時にナルィシュキン国会院議長から、
「日本の政治の間違いによって制裁が課せられて、私達はそのことを大変遺憾に思う」
と言われました。たとえ軽微なものであっても、ロシア側とすれば
経済制裁というものを深刻に受け止め、その結果として
プーチン大統領の来日が今になっても決まらない、という状況になりました。




プーチン大統領が日本に来るということがまだ決まらない状況の中で
北方領土問題の打開に関して真摯な議論ができるはずもありません。
私もそれは大変にもったいないことと思っております。



従って私は、本当にアメリカに従うような形で日本が経済制裁を行うべきであったのか。
あるいはこれからも制裁を続けて行くべきなのか、現地に行って是非見てみたいと思ったのです。

また、数日前に、ここ外国特派員協会で古賀茂明さんが招かれて、
メディアと政治、特に政権とのあり方についてお話があったと伺っております。
今回のもう一つのテーマはそこにもあると思っています。



日本の政府、あるいは外務省は、アメリカという国の情報は基本的に正しいものであると受け入れて、
それで日本の対応の判断をしているように思いますが、今回のウクライナの問題に関して申し上げると、
必ずしもアメリカの情報が全てではないように私には思います。


ウクライナ問題に詳しい知識人の方の意見として私が理解しておりますのは、
やはりアメリカ、欧米側が、プーチン大統領がソチのオリンピックで
ある意味で手足が縛られている時に様々な画策を行って起こしたものである
と理解するべきだと思います。特に、アメリカの軍産複合体に支援を受けている
ネオコンが背後で様々な活動をしていたことが明らかになっています。


ヤヌコビッチ政権はそのような方々によって非合法に追放された、
そのように解釈するべきではないかと思います。



これは見方によって大きく異ることであるわけですが、当然アメリカ側とすれば、
市民活動・市民運動の方々が民主化を求めてヤヌコビッチ政権を倒したということになると思います。
見方によるものですから、どちらが正しいと一概に申し上げることは出来ないかもしれません。

しかし一方の側だけが正しい、すなわちオバマが正義で、プーチンが常に悪である、
という判断をすることは必ずしも適当ではない、そのように思います。



私が申し上げたいことは、このような問題を解く鍵でございまして、
例えば市民活動派と治安部隊の双方に多くの死傷者が出た事件がございますが、
その時、両者が同じ銃弾で殺されたという事実があります。

市民活動側、民主化を求める側からすれば当然ヤヌコビッチ側がやったということですけれども、
どうも事実はそうではない、ということでございます。



また、ヤヌコビッチ政権が追放されたあと、暫定政権、そしてポロシェンコの政権が
できていくわけでありますが、その彼らの政権が「ウクライナ化」ということを
強く求めていったことが騒乱を大きくしたと思います。




閣僚の中に多くのネオ・ナチの人が存在していることも含めて、
この新しい政権において、ウクライナ語が強要され、
ロシア語が公用語から外されるという状況が起きました。

クリミアは特にロシア系の方が5割を超しています。
もしロシア語が公用語から外されると、そういう人たちが
公務員として登用される道が閉ざされていく事になります。



そういった人たちの、新しい政権ができることに対する恐怖が、彼らを住民投票に導きました。
9割を超すかたが住民投票においてロシアへの編入に賛成したわけでございます。
私はその住民投票が行われたほぼ一年後にクリミアを訪れました。
そこには当然戦車もありませんし、滞在中、兵士の姿も一切見ませんでした。


当然、私がクリミアの全ての現実を見ることができたわけではありません。
しかし、クリミア連邦大学とセヴァストーポリにあります
モスクワ大学の分校で講演をさせていただきましたが、
集まった多くの若い学生の目は非常に輝いて、朗らかでございました。


私が見る限りにおいて、作られた平和というよりも、
彼らは今の状況に満足しているように思いました。


従って、私は今、彼らが満足をしているということにおいて、
状況が1年間で好転してきているという現実を理解するべきだと思っています。



住民投票の結果が9割を超えていた、という数字そのものが大きな意味を持つとは思っていません。
なぜなら、例えばクリミア・タタール人という少数民族は選挙のときには
55%の投票率だったと言われています。55%というのは、日本の国政選挙を見ると
そんなに低い数字ではないように思いますが(笑)、政権の行動によって、
1年前は投票に好意的でなかった人たちも、現在は99%の方々が
ロシアのパスポートを持っており、7割の方々が編入に賛成しているということを伺いました。



クリミアは、一言で言うと18世紀後半からロシアの領土であったということもあり、
それが再びロシアの領土になったということだと私は思っています。

従って、今、クリミアがロシアの領土になって平穏を取り戻している中、
日本も含めて欧米の国々がこれからも経済制裁を加えるべきかどうかということに関しては、
しっかりと慎重に考えるべきだと思っています。



私は2月に行われた、ミンスクでの東ウクライナを中心とするいわゆる停戦合意の報道の中に、
クリミアの文字がどこにも無かったということに注視するべきではないかと思います。


すなわち、ドイツやフランスから見ると、クリミアの問題というのは
これ以上大きな問題にしない、基本的に解決済みだと思っておられるのではないかと思います。



従って、私はクリミアの問題において、ロシアに対する経済制裁は
日本が真っ先に解くのがもっとも適切な処置ではないかと思っています。

昨日、そのことを議論した時に、元外務官僚の東郷和彦さんが
「近々安倍首相がオバマ大統領と会談をするときに、この話をするべきでないか」
とおっしゃいました。彼の主張は、これからもロシアに対する経済制裁を続けると、
ロシアは急速に中国に接近する。そのことはアメリカにとっても日本にとっても
メリットがある話ではないだろう、ということです。


私はこのようなことが日米首脳会談において議論されることを期待しています。
この会談にはもっと期待することもあるわけですが、
まずはクリミア問題についてのみお話を申し上げた次第であります。

http://blogos.com/article/110686/
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何か新しいことを述べたわけではないが、
クリミア問題についての要点をわかりやすく説明している。


こういう人物がつまはじきにされていることもまた、
日本のメディアのヤバさを如実に示しているような気がする。



念のため、言っておくが、これでも鳩山氏は保守派の人間である
本人も保守派を自称しているように、別に彼は左翼ではない。


そういう人間でさえ、まともな発言をしているように見えるのは、
それだけ日本でのウクライナ問題の語られ方が極端だということを示している。

ビートたけしは右ですよ、リテラさん

2015-04-29 00:22:27 | 日本政治
私は日本の右傾化は左翼が右傾化しているのであって
右翼が右傾化しているのではないということを再三、主張している。



これに加えれば、最近の論壇は右翼が左傾化していることも見逃せない。


といっても、別に右翼が足を洗って社民党や共産党の支持者になったわけではない。
逆に、表面的には左翼っぽいポーズを見せるようになってきているのだ。


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「最近のテレビは何もいえない」ビートたけしがテレビの自主規制を暴露し大批判!

報道局を圧力文書で脅し、コメンテーターの発言にイチャモンをつけ、
気に入らない番組を作ったテレビ局を呼びつける。
安倍政権のメディア、とくにテレビに対する圧力が日に日に強まっている。

一方、テレビの側も対抗する気などさらさらなく、権力のいうがまま、完全に骨抜きにされている。


しかも、テレビ局の関係者やコメンテーターたちはこんな状況におかれながら、
「圧力なんてない」「これをしゃべったらダメといわれたことはない」などと口をそろえ、
自分たちの弱腰ぶり、政権との癒着をひた隠しにする始末だ。

ところが、そんななか、ある大物芸人がテレビの圧力、自主規制の存在を暴露し、批判した。

「最近、テレビじゃ何も面白い事がいえなくてムカムカしてるんだ」


現在、発売中の「SAPIO」(小学館)5月号が「誰がテレビを殺したのか」
という大特集を組んでいるのだが、そのトップバッターとして、
あのビートたけしが登場し、吠えているのだ。

http://lite-ra.com/2015/04/post-1058.html
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この記事を読むと、さもビートたけしが安倍に抵抗している芸能人であるかのように見える。

だが、そもそもビートたけしは保守派の人間である。

彼自身、南京事件を否定しようとする歴史改ざん運動に携わっているし、
彼の名が冠された『ビートたけしのTVタックル』は有名な右翼番組だ。

記事にも紹介されているSAPIOは昔からある右翼プロパガンダ雑誌だ。
そういう雑誌に顔を出す御仁が左翼であるわけがなかろう。

つまり、政治的立場で言えば、たけしは安倍に近い人間なのである。


じゃー、なんで北野はリテラの記事で安倍にケチつけてんのという話だが、
よく読むと、何も北野武は安倍が慰安婦を否定しているだとか、
現地の反対運動を無視して沖縄米軍基地を立てようとしているだとか、
そういう左翼的な理由で反対をしているわけではないことがわかる。


テレビ業界の人間として、政府にケチをつけられるのが嫌だというそれだけの話である。
これは、業界の重鎮としては、しごく全うな意見だ。しかも、北野は長年TVタックルで
遠まわしに安倍の主張を後押ししていたプロパガンダ芸人だ。本人からすれば心外だろう。


「なんだよ!ずっとお前を支持してきたのに恩を仇で返しやがって!」といったところだ。



このように、最近の論壇では、右翼が安倍やネトウヨにケチをつける傾向がある。

小林よしのりや池上彰などのニュース芸人たちが「けしからん」とホザいている。
(忘れてはならないのは、ネトウヨの言い分は彼らの意見を真似たものであること)


最近、騒がれている古賀氏にしても、彼は元々は自民党側の官僚で、
小泉政権の時から、解雇規制緩和、法人税減税、郵政民営化といった
新自由主義政策に尽力してきた人間なのである



それがなぜか今、いかにも左翼の人間であるかのように語られている。
実に不思議だ。古賀は現在の格差社会をもたらした張本人の一人なのに。


いや、本当は理由がわかっている。
実のところ、今の出版業界では、意外と右翼本が売れないので、
解説芸人が生き残るには右にも左にも良い顔をしなければならない
のである。



単発では右翼本はヒットを出すのだが、
デタラメを書けばいいだけの専門知識が必要とされない楽なジャンルなので、
著者が多すぎて、一部の人間を除いて、全体としてはあまり売れないのである。


そういうわけで、池上彰をはじめとして、右翼でも左翼でもない「良心派」を
気取って客観的な解説(笑)を提供しようとしている輩が増えている。


ある意味、石原や橋下よりも卑怯な連中だと私は思う。
極右の連中は「自分は右翼だ、何がいけない、文句あっか」という立場だが、
池上や北野は「私は右翼ではありません」と言いながら右翼的発言をしている。

あきらかに後者のほうが読者や視聴者をだましている。

リテラも、最近の週刊誌の中では最も良心的なメディアではあるのだが、
せいぜい、中道左派といったレベルに留まっており、左翼でもなんでもない。



その証拠に、リテラは古賀氏は擁護しても、鳩山氏は擁護していない。

彼の先日のウクライナ問題に関しての発言は非常に含蓄のあるもので、
左翼を気取りたい人間ならば、当然、取り上げなくてはならないものだ。


ましてや、鳩山氏は正真正銘、政府の圧力を受けていたのだから、
記事のネタとしては、非常に美味しいはずだ。では、なぜ取り上げないか?


それは、鳩山由紀夫という保守を自称する政治家が、日本政府と違う見解を述べているからだ。
例えば、ウクライナ問題にしても、ロシアを擁護する発言をしている。


つまり、鳩山の発言は古賀のそれとは内容が質的に異なるものである。
一方、古賀の発言は安倍よりも程度が低いだけで、それは量的な問題である。


鳩山が「から揚げにレモンをかけるのは邪道」派なら
古賀や池上は「から揚げにレモンをかけるのが王道」派であり、
安倍は「から揚げはレモン汁で満たした鍋の中にドボンと入れて食うべき」派といったところか。


上の例からもわかると思うが、要するに今の良心派(笑)は
「レモンをつけすぎや!」と怒っているのにすぎないのであり、
「レモンをかけずに食え」と言っているわけではない。この違いを把握しないといかんだろう。

プーチン、大統領就任時に財閥から圧力を受けていた

2015-04-28 00:26:06 | リビア・ウクライナ・南米・中東
日本ではプーチンは悪党として伝わっているが(主にロシア研究者がそうしている)、
実際の彼は国の資産を横取りした新興財閥と長年格闘してきたなかなか骨のある人物である。


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プーチン大統領は「ロシア」テレビ放映の映画「大統領」のために取られたインタビューで、
1999年、首相に初就任した際、かなり大きな圧力を受けていたことを明らかにした。
タス通信が報じた。大統領はどうやって圧力を跳ね返したかについては言及していない。


大統領在任15年を記念したインタビューでプーチン大統領は、1999年、
ロシアはオリガルヒ(新興財閥)にほぼ支配された状態にあったという記者のセリフに同調した。


「首相を務めていた私に(当時、大統領だった)エリツィン氏が大統領職を渡すというために、
 ホワイトハウスの私の執務室を訪れた際、
 そのうち(新興財閥)の何人かが私の目の前に座っていてこういいましたよ。
『あなたね、ここで大統領をやる日は決してきませんよ』とね。」

これに対してなされた返答は、
プーチン氏いわく、「まぁ、見ていなさい」だった


続きを読む http://jp.sputniknews.com/russia/20150427/251167.html#ixzz3YWYB1bW0
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エリツィンによって壊されたソ連は、新自由主義の実験場となり、
一部の人間が富を独占し、貧富の差が広がった。これは大変深刻な問題だった。


もともとはエリツィンを支えていたプーチンは、その後、民族主義的な政治家となり、
強引な手段を時には使いながらも、欧米の属国から脱皮することを目指した。


もちろん、悪い面も結構多い気がするのだが、少なくとも、日本の一部(だと思いたい)
研究者が声高に叫んでいる独裁者だの皇帝だのといったレッテル貼りには異議を唱えたい。


隣の国であるわりには、私たちはロシアについてはほとんど知らない。

幸い、今はRussia TodayやロシアNow、スプートニクなどの
ロシアメディアがインターネット上で読めるようになっている。

くだらない記事もあるが、なかなか面白い記事が多く、大変参考になる。
今後も可能な限り、取り上げていきたい。

大阪市の思想弾圧(大阪人権博物館 取り壊し問題)

2015-04-28 00:09:56 | 日本政治
存続が危ぶまれた大阪人権博物館だったが、無事、今年度も開館することができた。
同博物館に対する大阪市の卑劣で卑怯で非人道的な弾圧と比べれば、在特会など可愛いものだ。


大阪人権博物館は、日本で唯一、同和問題をはじめとする人権問題に特化した博物館で、
在日コリアンやアイヌ、ハンセン病、アパルトヘイト等をテーマにした展示を行っている。


この博物館が、橋下が市長になって以来、攻撃の的となっており、
どうにかして、この建物を潰してやろうと市が執拗に「経済制裁」を行っている。


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橋下徹大阪市長の「従軍慰安婦」をめぐる一連の発言が問題になったとき、
国会の女性議員を中心に「女性の人権を冒とくしている」と非難の声があがった。

その橋下市長のお膝元で、「人権」をめぐる議論がほかにも起きている。
それは「大阪人権博物館」(リバティおおさか)の存続問題。

大阪府と大阪市の補助金打ち切りによって、運営が危機に瀕しているのだ。


●昨年4月、橋下市長と松井知事が「補助金」の見直しを表明

大阪人権博物館は1985年、問題を中心とした歴史資料館として大阪市浪速区に開館、その後、
在日コリアンや女性差別の問題など「人権」にかかわる総合的な展示を行う博物館へと拡充していった。


もともと大阪府・市をはじめとする自治体と大阪の民間企業が出資者となり、財団法人として発足。
運営費の大半は、大阪府と大阪市の補助金によってまかなわれていた。


ところが昨年(2012年)4月、橋下大阪市長と松井一郎大阪府知事が
そろって博物館を視察したあと、補助金支給の見直しを表明。その理由として、

「展示内容が差別や人権に特化されていて、
 子どもが夢や希望を抱けるようなものではない」ことをあげた。

人権博物館の存続を求める23万筆の署名が大阪府・市に提出されるなど反対運動も起きたが、
結局、今年3月で補助金が打ち切られた。

http://www.bengo4.com/topics/532/
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これは、ホロコースト記念館や広島平和記念資料館を視察して、
「子供が夢や希望を抱けるようなものではない」といって叩き潰そうとするもので、
要は差別問題に触れられるのが嫌だという個人的な動機によるものでしかない。



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橋下徹大阪市長と松井一郎大阪府知事は、
子どもたちが近現代史を学ぶ施設を大阪府市で設置する検討に入った。

橋下氏は10日、代表を務める大阪維新の会の大阪市議らに対し、

「新しい歴史教科書をつくる会」や元会員らによる
教科書づくりに携わった有識者らに意見を聴く考えも示した



橋下氏は9日、維新の会と公明の両市議団幹部と非公開で協議。

出席者によると、橋下氏は
「中国などに比べ、日本の子どもは近現代史がしっかり勉強できていない」と主張。

その上で、歴史観や事実認定で意見が分かれる近現代史について
子どもらが両論を学べる施設」をつくる考えを明らかにしたという。


10日には複数の維新市議団幹部と再度協議し、
展示内容などについて、扶桑社版や育鵬社版の歴史教科書編集に
関わった有識者から助言を受けることで一致。近く、同市議団幹部が有識者に協力を依頼するという。


教育に関わる施設をめぐっては、橋下氏は、
府市が運営補助金を支出している大阪人権博物館(リバティおおさか)
について「(展示内容は)僕の考えに合わない」と補助金の廃止を明言した。

http://www.asyura2.com/12/senkyo130/msg/192.html
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要するに『新しい日本の歴史』&『新しいみんなの公民』
の博物館バージョンを作りたいだけなのだ。


ある意味、石原よりもやってることは性質が悪い。


その後、1億2千万もの補助金を打ち切られた大阪人権博物館だが、
有志の寄付金と入館料によって、どうにか今まで展示を続けてこられた。


そこにダメ押しをするように、今年、大阪市が立ち退きを要求してきた。


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大阪市が人権博物館に立ち退き要求 賃料交渉折り合わず


大阪市は27日までに、大阪人権博物館(通称リバティおおさか)に対し、
浪速区の市有地(約7000平方メートル)に立つ博物館を取り壊し、3月末までに立ち退くよう求めた。

26日付で文書を送った。


橋下徹市長が昨年10月、1985年の開館以来無償貸与していた
市有地の賃料を求める意向を示し、交渉を進めたが折り合えなかった。


市によると、橋下市長の意向を受けて昨年11月、
賃料支払いを定めた10年間の事業用定期借地契約を結ぶよう要求。

賃料は年間2700万円程度と試算した。

しかし、博物館はことし1月「財源がない」として
無償貸与の継続か、数百万円程度までの減額を要求。市は支払う意思がないと判断した。



同館は被差別や在日韓国・朝鮮人のほか、アイヌ民族、沖縄、
薬害エイズ、ハンセン病、水俣病など、近現代のさまざまな人権問題を扱っている。

朝治武館長は「対応を今後協議する」と話している。(共同)
http://www.sanspo.com/geino/news/20150227/pol15022723040001-n1.html
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ここまで露骨な思想弾圧が行われているのも凄いことだ。

秦の始皇帝は、自らの専制政治にとって都合の悪い
医学・占術・農学以外の書物を燃やし(焚書)、儒学者を穴に埋めた(坑儒)。

これを焚書坑儒と言うが、大阪市は、いま、同じことをやっている。
左翼くさい博物館は取り壊して、研究者は失業させてしまえということだ。



橋下は在特会の桜井誠と幼稚な口論を以前したことがあるが、
橋下のやってることは桜井の比ではない。


しょせん、在特会なぞ安倍や池上彰にすら表面的には嫌われている烏合の衆であり、
朝鮮学校の前でギャーギャー騒ぐことしか出来ない政治的無能集団にすぎない。


一方、橋下は文字通り、自らの思想信条にそぐわない公的施設に経済制裁を課し、
金が払えなければ建物をぶち壊すというヤクザの地上げ屋のような真似をしている。


想像できるだろうか。日本を代表する大都市の首長が個人的な動機で
思想弾圧を行っているのに、これといって大事件になっていないこの状況が。


なぜ岩波書店は月刊誌『世界』で、この問題を取り上げないのだろうか?
なぜ週刊金曜日は、この問題を取り上げ、集会を行おうとすらしないのだろうか?


フェイスブックの中には、個人的に反対運動を行っている人たちもいるが、
これは本当に、草の根の運動であって、普段えらそうなことを言っている
左翼系知識人はどこに行ったんだと私は声を大にして叫びたい。


共産党も橋下の市政に文句があるのなら、
この問題をキャンペーンにして反対運動を展開したっていいんじゃないだろうか?


少なくとも近畿地方に住む知識人や大学教授はもっと暴れるべきだ。
繰り返すが、橋下をはじめとする維新の会の連中がやっていることは、
ホロコースト記念館を「両論併記していない」とケチをつけて潰そうとする行為である。


こういう愚挙を放置しても良いのだろうか?
沖縄の基地問題や原発問題も大事だが、メディアはこの問題も積極的に取り上げるべきだ。

・追記

なお、大阪人権博物館への寄付は、次のページから可能。

ご支援をお願いします

漫画で読める「大阪都構想」解説サイトの紹介

2015-04-27 00:08:28 | 日本政治
大阪都構想について漫画で読める解説サイトがあった。
非常にわかりやすいので、サイト名とURLを紹介したい。


大阪どうなる517OSAKA
http://www.tokoso517.net/



まだコンテンツは少ないが、メディアであまり触れないことが書かれている。


以下、各ページの内容を簡潔にまとめると、次のようになる。


①大阪都構想と書いてあるが、実際には法律にも協定書にも、
 大阪都の文字は書かれていない。仮に構想が実現されても名称は大阪府のままである。

 では、何が変わるかと言うと、大阪市が5つの行政区に分割される(大阪府~区となる)。
 つまり、大阪府⇒大阪都とするのではなく、大阪市を廃止する計画なのである。


②大阪市が解体されたあかつきには、同地域を経済特区とし、
 最低賃金、最長労働時間の規定の廃止と解雇の自由の保障に着手する


③経済改革の大目玉として、カジノを誘致する。



これに加えて、この行政改革には多額の費用がかかり、きちんと利益を得られる保証がない。

橋下は知事時代に
大阪府の赤字を増やしたという輝かしい実績がある。

http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-792.html


あまり言いたくはないのだが、彼はあくまで弁護士であり、弁論なら負け知らずだが、
経済的センスは全く無い。結局、彼が知事時代に行ったのは福祉サービスの縮小と博物館、楽団などの
学術機関への攻撃と予算削減・廃止であり、それによって浮いた金を欠陥ビルの購入に使ったのだった。

大阪 WTCへの府庁移転断念で大損!橋下府知事の大失政 なにやってんねん!
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/a547f5e8f4ee43e51819719566e3b96a



経済オンチ以上に橋下は教育オンチである。

彼は学校長を民間から公募するというアイディアを採用したが、
大勢の教育者からの反対を無視して実行したにも関わらず、
採用者の半数がわずか1年で辞職している。

http://matome.naver.jp/odai/2139532366870765201


しかも、この中にはセクハラやパワハラなどの
非倫理的な言動で辞職せざるを得なかった人間がいる。

採用された校長の中に、知事時代に彼の番記者をやっていた人物がいるのも問題で、
公募と言いながら、実はコネクションで採用されたのではないかという疑いがある。
(この校長も不祥事を起こした)

http://blog.livedoor.jp/woodgate1313-sakaiappeal/archives/40131179.html



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2012年8月8日に公表された全国学力テストで、
前回の調査から順位を2つ下げ、全国ワースト2位となった大阪府。


この学力調査について、知事の時代から持論を展開してきた橋下大阪市長にとっては、
取り繕いようのない事態になりました。


大阪府といえば、2008年に当時府知事だった橋下大阪市長が、序列化につながるとして、
市町村別の成績公表を禁止している文部科学省に対し、「バカ」と発言しました。


そして、2009年1月、橋下府知事は学力テストの結果に
学力も低かった。体育も低かった。これで何が残るんだと
と述べ、肝いりで教育委員を取り換えました。


さらに、橋下市長は、学力ランキングの公表が
いい意味で競争心をあおるだけでなく、 教育対策にもつながり、
学力向上にもつながるなどと主張して、塾講師を起用して成績アップの政策を行いました。

しかも、学力テスト結果を公表し競争させることに効果があると主張し、
2011年からは大阪府独自の学力テストも実施しているのに、順位が下がっちゃったんですから(笑)。



橋下市長はこの惨敗に関して、8月8日、

教育委員会に全責任がある」(!)

と述べ、自身に責任はないとの見解を示しました(呆)。

まあ、そういう人ですよね、この人は。
この人が教育委員を任命して、陰山さんなんかは教育委員長になっているんですが、
橋下市長は任命責任なんて考えたこともないのでしょうね。


トップが、俺に任せろ、じゃなくて、責任は全部部下にある、
ですから、大阪府市職員の意気も上がらないことおびただしいでしょう。

http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/dcf42e0a643baf70b0e6acd9da9e285c
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他、彼のこれまでに犯した失態は、ここにまとめられている。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n248023


橋下は、さもオリジナルの改革構想を持っているかのように言うが、
実際には、彼がやっているのは典型的な新自由主義で、
それはこの30年間で完全に破綻した理論であることがわかってきている。



橋下は奇しくも自分の庭でそれを実証してしまったのだが、
どうも彼の言い分を聞くと、自分は悪くないことになっているらしい。


http://hashimotostation.blog.fc2.com/blog-entry-1926.html

上の右翼ブログからは、橋下と共産党の討論の様子が視聴できるのだが、
これを観るに、橋下は無駄金をなくすために大阪市を廃止しなければならないと言っているが、
自分も無駄金を作ってきたことには触れていない。


これまでに説明したように、橋下は福祉や教育サービスを縮小し、浮いた予算を使って、
次々と改革に失敗し赤字を増やしてきた実績があり、決して赤字を埋めてきたわけではない。


それどころか、今までの赤字は、採算が取れなくても市民にとって
必要なサービスを維持してきた結果でもあるのだが、橋下の場合、
それらサービスを削って赤字を増やしたのだから、前より非道い状況になっている。


彼が都知事をやめて市長になったのも、そういういきさつがあるからだ。

これだけの失態を犯しておきながら、いまだに強い人気を誇るのは、
ひとえに大阪にある差別感情(コリアンや貧民に対する蔑視)を上手く利用してきたからだろう。


労組や共産党、在日、被差別等のいわゆるマイノリティを標的にし、
徹底的に攻撃し続けたことで彼は市民から良心的な政治家として支持を受けている。


左翼は、彼は右翼に支持を受けていると説明するが、これは不十分な説明で、
正確には、大阪府民(市民)の差別感情を刺激して、民意を操作しているのである。


つまり、橋下を支持しているのは大阪市民に他ならない。


民主主義国では、市民が人を選ぶ。だからこそ、
市民には正確な知識と確かな判断力を身につけることが要される。


実際には、漢字が書けるとか計算ができるとか、能力開発がメインで
社会科の授業など、非常にお粗末な内容(ただの暗記科目)になっているのだが、
それだけに、自力で情報を集めてこなくてはならないだろう。

冒頭に紹介したサイトが、その勉強の一助になることを祈るばかりである。



・追記


公務員の政治腐敗を橋下や支持者は、よくあげつらうが、
中古車が故障したからと言って、欠陥車に買い換える必要があるだろうか?


おまけに、橋下は高橋洋一や井沢元彦などの右翼論者の言葉を聞いて勉強しているのだから、
教育上、よろしくない影響を与えているのは橋下もどっこいどっこい(むしろそれ以上)である。

大阪人権博物館への執拗な攻撃などは、その典型例で、本来ならば子供たちに
アイヌや琉球、被差別や在日コリアン、ハンセン病患者などのマイノリティの歴史を
教えるために支援すべき施設なのに、逆に補助金を打ち切ったり賃料を求めたりしている。


はっきり言おう。これは弾圧である。
日本政府にとって都合の悪い博物館は潰してしまえというのが橋下流教育改革だ。

ロシアと日本は本当に仲が良いのか?

2015-04-25 00:10:05 | リビア・ウクライナ・南米・中東
かつて、安倍首相はロシアのプーチン大統領から信頼されており、
北方領土問題の進展が期待される・・・というような記事が書かれたことがある。


http://hosyusokuhou.jp/archives/21767669.html(保守速報の記事)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/165168.html(NHKの解説)
http://www8.cao.go.jp/hoppo/shisaku/01.html(外務省のページ)

しかし、案の定、2015年の今になっても、全く事態は変化していない。
それどころか、日本政府の歴史認識やウクライナ問題に対する態度から、
逆に不信感を抱かれている。


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ロシアがクリル諸島で軍事訓練



ロシア国防省が、23日木曜、日本と領有権を巡って争っているクリル諸島で、
ロシア軍が内陸への侵入を防ぐための訓練を行ったと発表しました。


イタルタス通信が、ロシア東部軍管区の広報機関の話として伝えたところによりますと、
ロシア国防省は、「各部隊は、海や空からの攻撃に対する沿岸の防衛を中心に、
内陸への侵入を阻止するための大規模な訓練を行った」と発表しました。

日本とロシアは、北方領土の領有権を巡って対立しています。
ロシアはそれをクリル諸島と呼んでいます。
ロシアのプーチン大統領は、先週、「この問題について日本と協議する用意がある」としながら、
日本には協議を行う意向がないと非難しています。

日本の安倍総理大臣は、以前、北方領土付近でのロシアの軍事演習は、
絶対に容認できないものだと語っていました。

http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/54101-%E3%83%AD%E3%8
2%B7%E3%82%A2%E3%81%8C%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%AB%E8%AB%B8%E5%B3%B6%E3%81%A7
%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E8%A8%93%E7%B7%B4


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ウクライナはドンバスを手放すのか?
↑の記事などは、日本に対する嫌味がたっぷりと書かれている。


また、5月の戦勝式典への出席を拒否したことも、
ここ最近のロシアの日本への不信感を強めたようだ。


はっきり言って、現政府の対米従属と歴史改ざんは、
ロシアの信用を落とすばかりであまり賢い選択ではない。


中国、韓国は言うまでも無く、アメリカ、ロシアと日本の周辺国は
日本の政治家たちの誇り高き歴史を尊ぶ姿を見て、警戒をしている。

日本の右翼たちの立ち居振る舞いは、
政治的にも経済的にもマイナスにしかならない。改めるべきだろう。

北朝鮮と中国は本当に仲が悪くなっているのか?

2015-04-21 00:08:03 | 北朝鮮
朝中関係の悪化という言説が広く流布されている。はたして本当にそうだろうか。


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劉雲山氏が朝鮮大使館で金正日氏逝去3周年行事に出席


劉雲山中共中央政治局常務委員(中央書記処書記)は17日、
朝鮮の元最高指導者・金正日(キム・ジョンイル)氏の
逝去3周年関連行事に出席するため朝鮮大使館を訪れ、中共中央の名で献花した。


劉氏は

金正日同志は中朝の伝統的友情の継承と発展に重要な貢献をした。
 習近平同志を総書記とする中共中央は中朝の伝統的友情を強く重視しており、
 朝鮮側と共に長期的・大局的観点から中朝の伝統的友情をしっかりと守り、
 揺るぎないものにし、発展させることを望んでいる
」と表明した。


朝鮮の池在竜(チ・ジェリョン)大使は劉氏の出席に謝意を表明。
中国の同志と共に努力して、朝中友好関係の前向きな発展を促したい」と述べた。

http://j.people.com.cn//n/2014/1218/c94474-8824654.html
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これは去年の12月の時点の話だが、今年の1月にも同様の意見を述べている。



中国政府は5日、全ての対北朝鮮制裁関係国に対し、
 朝鮮半島における緊張状態を高めるような行動は慎むべきだと声明をだした。

 ロイター通信が伝えた。

 中国外交部の華春瑩報道官は、
 アメリカによって新たに導入された対北朝鮮制裁に対してコメント。
 制裁はアメリカのSony Pictures Entertainment 社に対するハッキング攻撃を受けて開始された。

 北朝鮮外交部は、
 アメリカの新たな制裁導入は北朝鮮政府に対する敵対行為であるという声明を出している。

続きを読む: http://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/news/2015_01_05/281905668/


これは、ソニー・ワシントン合作プロパガンダ映画『ザ・インタビュー』を利用して、
アメリカが新たに経済制裁を課した時の発言だ。中国は明らかに北朝鮮側に立っている。


加えて、この3日後には中国は北朝鮮に向けて
金正恩の誕生日を祝うメッセージを送ったことを発表している。


冷静に考えて、仲が悪い国の指導者にお祝いの言葉を送るだろうか…??


しばしば、関係悪化の原因と指摘される張成沢の処刑についても次のように答えている。

「我々もこうした報道があることを認識している。これは朝鮮内部の事柄である。
 隣国として、我々は、朝鮮が政治的安定を保ち、経済発展を実現し、
 朝鮮国民の生活が幸福であることを希望している。」


「--張成沢氏の一件が中朝間の経済貿易関係の発展に影響を与えることはないか。

 中朝両国による経済貿易協力の発展は双方の共同利益に合致しており、
 中国側は、友好と相互利益の精神を基本として朝鮮との経済貿易面での
 往来を引き続き展開し、実務的な協力を進めたいと考えている。
 中朝間の経済貿易協力関係が健全で安定的な発展を継続することを願い、信じている。」
(http://j.people.com.cn/94474/8484901.html)



確かに核実験が行われた2009年あたりから、
中国は北朝鮮から一歩遠い場所から付き合おうとしだした。
しかし、それは「幾分中立」の立場であり、賛成もしないが、反対もしないというものに近い。

個別では反対することもあるが、全体としては依然、中立という立場だ。
核問題などの部分的な問題における意見の相違だけを拾って、
やれ悪化した、やれ対立したと、はしゃぐのは少しおかしいのではないかと思う。


中国の日米に対する態度と比べれば、北朝鮮に対するそれは非常に柔和なものである。
少なくとも近藤大介氏が唱えている『習近平は必ず金正恩を殺す』という主張は的外れだろう。


ちなみに、この本でも近藤は国情院から得た情報をもとに張成沢の処刑について語っている。


どうも近藤氏は国情院の情報をそのまま垂れ流しているようである。
本当に向こうの極右の言い分を鵜呑みにしているらしい。

こういう人物の語る言葉を日本の有名左翼が信じ込み、推薦文を書いているわけだ。


私に言わせれば、近藤は唯の右翼のマスゴミ編集者なのだが、
なぜ、このような人物を日本の有名な左翼系出版社(および知識人)は支持してしまうのだろう。



話題が少々ズレたが、中国の国家主席の任期は最長10年。
つまり、今年を含めて8年以内に習近平は金正恩を必ず殺すのだそうだ。


これは池上彰の「必ず中国バブルは、そのうちはじける」
と同じ類の予言だろう。こういう詐欺めいた主張を信じるほうがおかしい。

反共左翼はいい加減、目を覚ましても良いんじゃないかと思う。

北朝鮮の食糧事情について

2015-04-20 22:57:12 | 北朝鮮
日本のメディアは、北朝鮮と聞くとすぐに餓死と結び付けたがる傾向がある。

あぁ金正恩「北朝鮮に神様はいない」餓死と粛清で遺体だらけの廃墟


この手の主張がされる場合は、たいていの場合、
①国民は飢えているのに金正恩は贅沢をしている、②国内の経済はズタボロだ
③軍部での不満も大きい            ④近い将来、必ず崩壊する

という北朝鮮崩壊論を結論付けている。



しかし、冷静に考えて、国内の食糧問題に何も対策を立てない国が存在するだろうか?
結論を言おう。実際には北朝鮮の食糧事情は年々回復しているのである。

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朝鮮の農業部門は昨年、「100年来の大干ばつ」(朝鮮中央通信)
に見舞われた不利な条件の下でも、穀物の増産を成し遂げた。


多くの協同農場が増産目標を達成したほか、沙里院市嵋谷(黄海北道)、
龍川郡新岩(平安北道)、載寧郡三支江(黄海南道)協同農場では、
ヘクタール当たり10t以上増産する成果をあげた


収穫量5万トンアップ

昨年、朝鮮の西海岸と東海岸中部地方で、例年にない少雨と高温による大干ばつが発生した。
7月以降、全国的に高温現象が続き、梅雨の始まりも遅かった。


しかし、農業生産が打撃を受けることはなかった。
昨年の穀物生産量に関する国内機関の公式発表はないが、
ロシアのイタル・タス通信は昨年12月23日、

「干ばつによる被害にもかかわらず、収穫量が571万tと昨年より5万t増加した」
と語った朝鮮の収買糧政省副相の発言を紹介している。

http://chosonsinbo.com/jp/2015/01/20150127riyo-4/

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2013年の穀物生産量は562万トン、前年比32.6万トン増

――2013年の穀物生産量はどれくらいか。

2013年の穀物生産量は562万4000トンとなり、前年と比べ32万6000トン増えた。
農業生産が増加したことは、コメなどの優良品種の作付面積を広げたことも大きな要因となった。

同時に、各地の気候や条件に合った品種、また促成で多収穫、
少肥料でありながらも病害虫に強い品種を作付けできたこともある。

昨年は1ヘクタール当たり10トンの生産があったが、
今年は10~13トンへと増産できるのではないだろうか。


――今年は春先から水不足で農業分野の成果を危ぶむ報道が、
北朝鮮メディアからも出ていた。現状はどうか。


水不足の影響はたいへんなものだった。100年に1度と言われるほどの大干ばつだった。
ただ、先日訪れた(北朝鮮南西部の)黄海南道の協同農場では、
水不足の中で苗作りから努力し、作況は1ヘクタール10トンを超えそうな様子だった。
これは苗を改良することで1週間は水を与えなくても生育が保証される苗を開発したこともある。
さまざまな方法を取り入れ、問題を解決したと協同農場から聞いた。

同時に、国家も水を優先的に農場に回し、
また電気供給も農場に優先して、ポンプによる水のくみ上げを可能にさせる。
なお、水の確保に全力を尽くしたことも作況を下支えしたようだ。

――今年、金正恩第1書記による「新年の辞」では、農業生産がまず言及された。
具体的に今年の農業分野ではどのようなことがなされたのか。

農業の機械化が進められた。

たとえばコメでは移動脱穀機を投入されたことで、
これまで収穫から3~4カ月かかっていた脱穀が1カ月半で済むようになった農場も出てきた。


これまでは農場内の脱穀所まで運んで脱穀していたが、
移動脱穀機を使うことでその場で脱穀でき、農作物の流出も減ることになった。


畜産業では、(北朝鮮東部の)江原(カンウォン)道にある
洗浦(セポ)畜産基地の拡張工事がある。5万ヘクタールの大規模畜産基地であり、
金正恩第1書記が指示したモデル基地でもある。


牧草の生産も1ヘクタール当たり70トンになる。
このような畜産基地を各道に設け、養豚や養鶏などを拡充し
生産の正常化を図って生産量を上げていく方針だ。

(http://toyokeizai.net/articles/-/52420)

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東洋経済の記事は、現地の責任者に取材して書かれたものだ。

国内の反パククネ派の人間を「北朝鮮の手先」の証拠をでっち上げ、
次々と逮捕している秘密警察、国情院の言葉をもとに書かれている週刊現代の記事とは違う。



国連の統計を見ても、北朝鮮の食糧生産量は年々増加している。
国連FAO/WFP特別報告書によると、農産物の不足分は次のようになっている。


2010/11年度 86.7万トン
2011/12年度 73.9万トン
2012/13年度 50.7万トン
2013/14年度 34万トン




「現在、専門家らが北朝鮮の食糧生産量統計としてよく活用するのは、
 国連食糧農業機関(FAO)と国連世界食糧計画(WFP)のものだ。

 両機関は北朝鮮を訪問して多くの農場を訪れて調査し、
 北朝鮮農業省の資料と総合して「北朝鮮の作況および食糧安保評価特別報告書」を毎年発表する。

 昨年11月に発表された2013/14年(二毛作による2013年収穫分と2014年春の収穫分)報告書によれば、
 北朝鮮の昨年の食糧生産量は503万トン(家の近くにある畑と傾斜地にある畑の収穫を含める)だ。

 2010/11年度は425万トン、11/12年度は445万トン、12/13年度484万4000トンと
 推定されていることを考えると、北朝鮮の食糧生産量がこれまで増加していることがわかる。
 特に、最低値を記録した1996年の260万トンと比べると、2倍程度増えたことになる。

 (中略)

 北朝鮮の統計とFAO/WFPの統計を総合して見ると、
 北朝鮮は基準量だけを取り出して考えてみると、昨年の1人当たり
 年間穀物消費量を自主的な生産、および一部を輸入して確保したと考えられる。

 米農務省も今後10年が過ぎた時点では、北朝鮮の食糧不足は大きく改善されると予想している。」
(http://plaza.rakuten.co.jp/tsuruwonya/diary/201407280001/)


北朝鮮の食糧自給率は9割を超える。
日本と比べると大分違うことに驚かされるのではないだろうか?


なお、上に引用した鄭昌鉉氏は、後半部分で食糧事情には地域差があること、
穀物生産量全体では自給、あるいは自給に近いレベルに達しているが、
主食生産量では、まだかなり足りないことを指摘している。この点からも、
ただの提灯記事ではなく、きちんと調べられたものであることがわかるだろう。


この分析では国連やロシアなどからの食糧支援が計算に入れられていない。
よって、実際の食糧は更に多いことが予想される。決して十分すぎるほどではないが、
かといって、大量に人がバタバタ死ぬほどのレベルでないことは、
少なくともきちんとした研究の上では共通認識と化している。



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スコット・スナイダー外交問題評議会上級研究員は、
2月18日付ナショナル・インタレスト誌に「北朝鮮はもはや飢えていない」
と題する論説を掲載し、最近のFAO(国連食糧農業機関)報告等を紹介しつつ、
北朝鮮の食糧事情が改善しているようだと論評しています。



すなわち、最近の報告では、北朝鮮の食糧事情が安定していることが示されている。
北朝鮮指導部も事態は改善していると考えているだろう。

~中略~


多国間支援は、約3.6万トンだった。
約100万トンの支援が必要だった2000年代半ばと比べると、
北朝鮮の輸入必要量は30万トン台に激減している。


更に、北朝鮮は、食糧不足を、国際支援ではなく、
商業的な調達で賄い始めていることが分かる。



以上のことは、北朝鮮経済が、近年、生産性の改善を見せ、
成長しているとは言えないが、安定していることを示している。


金正恩の農業改革は、経済面で一定の成果を出しつつあるようだ。
他方で、問題は、ミサイル・核開発が何の歯止めもなく進んでいるということだ。 

http://webcache.googleusercontent.com/search?
q=cache:ch7PAh1nuHQJ:blogos.com/article/108962/+&cd=14&hl=ja&ct=clnk&gl=jp

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加えて、食糧問題が改善されつつある背景として、
北朝鮮において、部分的に市場主義が導入されていることが挙げられる。



金正恩政権から、農業従事者の生産意欲を高めるべく、少人数に一定の圃田を任せて、
ノルマを達成した場合には、余剰農産物を各人が販売してもよいことになった。


これにより、実際に生産量が増えたというわけだ。
何でもかんでも上の人間が決め、命令していた以前のスタイルとは違ってきているのである。


他にも、北朝鮮ではキノコの栽培や漁獲量のアップなど、
穀物以外の農産物にも力を入れているのだが、これらの予算は
軍事費を削減して得られたものだ。北朝鮮=軍事国家というイメージが
強い日本では、まさか軍事費を減らしてまで食糧問題に取り組んでいるとは思わないだろう。



以上、北朝鮮の食糧事情について解説したが、
まぁ、アマチュアの解説なので、至らぬところもあるとは思う。

とはいえ、国情院や韓国や中国の極右の言葉を鵜呑みにしている記事よりは
はるかに現実に近い内容になっていると自負している。


北朝鮮の食糧事情は、まだまだ改善の余地があり、決してベストとは言えない。
だが、年々、ベターな状態になりつつあり、少しずつ生産量も上がってきている。

加えて、金正恩政権以降、余剰生産物を販売する
権利を認める方向へと転換したことは無視できないだろう。



先日の中国主導のアジア・インフラ投資銀行に日本とアメリカだけ乗り遅れた件といい、
どうも日本は、相手国を馬鹿にするせいで、かえって判断を誤り、国益を損なっている嫌いがある。

安倍政権になってからは特に。

正直言って、日本の論者は北朝鮮の悪口を気持ちよく書いて、
いまに北朝鮮は自滅するんだぞとほざくだけのペテン師に成り下がっている。

リストアップしてみよう。

北朝鮮自壊(2004/2/13)
北朝鮮消滅―金王朝崩壊の衝撃、到来する破局(2003/2)
中国が予測する“北朝鮮崩壊の日” 2008/5
北朝鮮 崩壊へのシナリオ2003/10/23
北朝鮮崩壊と日本―アジア激変を読む (カッパ・ビジネス)1996/4
北朝鮮崩壊す!!2003/4
北朝鮮崩壊 (文春文庫)1999/10
南・北朝鮮、同時崩壊か?2007/3
北朝鮮の経済―起源・形成・崩壊1999/10
北朝鮮・狂気の正体―金王朝の謀略と崩壊の行方2003/1


要するに、20年も前から、一貫して日本の論者は
「北朝鮮は最悪DA!キムジョンイルは独裁SYA!今に滅ぶZO!うぁあああ!!!」としか言っていない。

これを確かな分析として有難がっているのだから、凄い話だ。
もう少し、鄭昌鉉氏やアンドレイ・ラニコフ氏のように正確に分析してくれないと
この先、ずっと北朝鮮を相手に防戦一方になるのではないかと不安になってしまう今日このごろである。

書評・近藤大介『金正恩の正体』(平凡社新書、2014年)

2015-04-20 21:34:29 | 北朝鮮
よくある北朝鮮バッシング本だが、出版社が平凡社というのがポイント


著者の近藤大介氏は「週刊現代」の副編集長を務める人物で、本書は
「現代ビジネス」などに自分が書いたコラムをベースに金正恩政権について語ったものである。


雑誌のコラム記事がベースという時点で、内容は押して知るべし。


例えば、正恩が張成沢を処刑した下りだが、本書によると、
飢えたシェパード犬がいる檻に入れられる拷問を受け、
 近距離から機関銃で掃射され、火炎放射器で身体を焼かれた
」そうだ。


真っ先に疑問に思ったのが、
日本人にとって入国すら難しい北朝鮮で秘密裏に実行された
処刑の一部始終をどうしてここまで詳しく書けるのだろうか
ということ。



なにせ、どう処刑されたのかはハッキリしておらず、やれ追撃砲で殺された、
やれ犬に喰われた、やれ一族郎党皆殺しだといろいろな噂話がまことしやかに飛び交ったのである。
(近藤氏の主張はそれらをミックスさせたような印象を受ける)



どこから情報を入手したのだろうか、情報提供主は誰なのだろうか?

調べてみたところ、どうも該当する文章は、
以前、週刊ビジネスに掲載した自分のコラム記事が元になっているらしい。


逆らう者は一族郎党すべて「処刑、処刑、処刑!」 狂乱の金正恩 幼児まで皆殺しの「凄惨現場」



ここで絶対に押さえておかなければならないポイントは、
同記事の情報源が韓国の情報機関(国情院)であることだ。



国情院は、元々は戦後韓国の独裁政権時に設立されたKCIAという機関が改称したもので、
反体制派の人間を北朝鮮のスパイにでっち上げ拷問、時には殺害すらする秘密警察だった。



先の大統領選挙の際には、国情院が2270個のツイッターアカウントを利用し、
2200万件ものコメントを書き込む事件が発生した。

そのほとんどが昨年末の大統領選挙や政治に関して、
朴槿恵候補(当時)を支持し対立候補を誹謗中傷する内容だったのである。



2013年にも脱北者の男性を北朝鮮のスパイとして逮捕したが、
証拠となった文書3件が全て偽造されたものが判明している。

同年、統合進歩党の李石基議員らを北朝鮮の手先と断定、「内乱陰謀」などの容疑で起訴したが、
重要証拠として提出された録音記録が272カ所も改ざんされていることが裁判中に確認された。


例えば、「具体的に準備しよう」という発言は「戦争を準備しよう」と、
「全面戦はだめだ」は「全面戦だ、全面戦」とすり替えられている。



この本は、そういうことをやっている連中から
聞いた話をもとに書かれたものなのだ。


他にも近藤氏は金日成偽者説など、学者の間では否定されている説を平気で採用していたりする。
先述の週刊現代の記事でも、虚偽の証言をしたことが判明されたシン・ドンヒョクの言葉を
そっくりそのまま紹介していたりと、どうも、情報の吟味をあまりしていない。


近藤は朴槿恵大統領のブレーンである鄭成長氏と
対談するなど、自身の情報源を韓国の反北朝鮮派から入手しているような印象を受ける。



週刊現代は、国情院からの情報を下にした
記事を今でも書いている。



問題は、こういう編集部の責任者の1人である近藤氏を左翼が支持していることだ。


平凡社は言うまでもなく、朝日新聞社の船橋洋一氏、元外務省官僚の孫崎享氏などが
彼の著書を絶賛している。これがどれだけ恐ろしいことなのか、想像はつくだろう。


国内の批判者を北朝鮮の手先だとデッチ上げ、逮捕するような機関の言うことを
100%の真実として日本の左翼が信じ込んでいるということだ。これは非常に危ない兆候だ。


日本の左翼の発言力が低下しているのは、右翼の台頭というよりは、
左翼の右傾化、すなわち、左翼が右翼と大差ない思考回路に陥っていることに起因する。



冷戦中は、国内の共産党を封じ込めるために、あてつけのように
共産党の敵対者、すなわち、ソ連や中国、北朝鮮と協力する左翼が少なからずいた。


ところが、冷戦終結後は簡単に自らの立場を捨て、逆に共産くさいものなら
何でもかんでもバッシングしてしまえという厚顔無恥な振る舞いをしている。


もちろん、正確な知識に裏打ちされたものなら結構だが、
実際には、この近藤のような右翼論客を絶賛している有様だ。


特に平凡社は、一方では日本の歴史改ざん行為やヘイト・スピーチを非難する本を売っている。

「差別反対!日本の右傾化反対!」と言いながら「北朝鮮をぶっ殺せ」と言っているようなもので、
これがどれほど矛盾した意味不明な、迷走した行為であるかは一目瞭然だ。

平凡社に限らず、岩波、朝日と今の日本の左翼系メディアは
殺人に反対しながら半殺しを推奨しているような滅茶苦茶なことをしている


これでは、誰もついてこないのは当たり前だろう。

リテラの頓珍漢な芸能人批判記事

2015-04-20 01:11:53 | 反共左翼
デジタルニュースサイト「リテラ」は、ネトウヨには左翼サイトとなっているようなのだが、
私に言わせれば、このサイトは、せいぜい中道といったところで、左翼でもなんでもない。


まぁ、岩波・朝日といまや反共左翼は保守派の学者や知識人とつるんでいる始末だから、
そういう意味では、左翼かもしれない。私にとってはニセ左翼だが。


さて、そんなリテラが面白記事を載せていた。

安倍首相の花見会に太田光が! ももクロも春クリも…みんなあっち側にいってしまった

太田光や、ももクロが「安倍首相と見る花見の会(笑)」に参加して
安倍のご機嫌取りを務めたことがよっぽどショックだったらしい。


が、私に言わせれば、ももクロが左翼のように書かれるのは心外だ。

ももいろクローバーZ(長いな…)と言えば、あの三十路の若者にして
百田の永遠のゼロを絶賛した右翼の古市憲寿と対談するような連中だ。

もちろん、この対談は古市が指名したのだろうが、
その内容を読んでも、基本的な歴史的知識が彼女らにあるとは思えない。


例えば、「日本が終戦を迎えた日はいつか?」という問いに、
有安杏果の回答は「1038年11月」、高城れには「1975年か1973年?」。

「当時、日本と同盟関係にあった国はどこか?」という問題に対し、
百田夏菜子と佐々木彩夏、高城は「アメリカ」と回答。

百田は「アメリカとは仲良かったんじゃないの?」
「なんかアメリカが日本にご飯をくれるイメージがあるんですよ」と、
この段階ですでに、反米保守のオジサンたちが怒り狂わずにはいられない発言を口にしている。


(http://news.livedoor.com/article/detail/7952693/)


この記事を書いたエンジョウトオル氏は、なぜか連中を反戦主義者にしたいらしいが、
本当の反戦主義者(…というか一般常識として)なら、終戦の年ぐらい知ってるだろう。



戦争は良くない、差別は駄目。これぐらいなら誰でもいえる。
実際、日本の右翼は平和や平等、差別撤廃をうたいながら中国や韓国を攻撃し、
その具体的手段として歴史改ざん、人種差別発言を連発してきたわけである。


私が知っている本当の左翼サイトでも、「差別は良くないです」といいながら、
「日本人が中国や韓国から反日行為を受けている」とブーブー言ってる輩がよく喧嘩を売っている。



一般論では、誰だって戦争や差別には反対する。
問題は、それが具体的に日本人が関わる話になったさい、どう動くかだ。


こんな一般常識すら知らないハッキリ言って馬鹿な連中に
エンジョウ氏はどんだけ期待していたというのか。まったくもってアホくさい話である。