時事解説「ディストピア」

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漫画で読める「大阪都構想」解説サイトの紹介

2015-04-27 00:08:28 | 日本政治
大阪都構想について漫画で読める解説サイトがあった。
非常にわかりやすいので、サイト名とURLを紹介したい。


大阪どうなる517OSAKA
http://www.tokoso517.net/



まだコンテンツは少ないが、メディアであまり触れないことが書かれている。


以下、各ページの内容を簡潔にまとめると、次のようになる。


①大阪都構想と書いてあるが、実際には法律にも協定書にも、
 大阪都の文字は書かれていない。仮に構想が実現されても名称は大阪府のままである。

 では、何が変わるかと言うと、大阪市が5つの行政区に分割される(大阪府~区となる)。
 つまり、大阪府⇒大阪都とするのではなく、大阪市を廃止する計画なのである。


②大阪市が解体されたあかつきには、同地域を経済特区とし、
 最低賃金、最長労働時間の規定の廃止と解雇の自由の保障に着手する


③経済改革の大目玉として、カジノを誘致する。



これに加えて、この行政改革には多額の費用がかかり、きちんと利益を得られる保証がない。

橋下は知事時代に
大阪府の赤字を増やしたという輝かしい実績がある。

http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-792.html


あまり言いたくはないのだが、彼はあくまで弁護士であり、弁論なら負け知らずだが、
経済的センスは全く無い。結局、彼が知事時代に行ったのは福祉サービスの縮小と博物館、楽団などの
学術機関への攻撃と予算削減・廃止であり、それによって浮いた金を欠陥ビルの購入に使ったのだった。

大阪 WTCへの府庁移転断念で大損!橋下府知事の大失政 なにやってんねん!
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/a547f5e8f4ee43e51819719566e3b96a



経済オンチ以上に橋下は教育オンチである。

彼は学校長を民間から公募するというアイディアを採用したが、
大勢の教育者からの反対を無視して実行したにも関わらず、
採用者の半数がわずか1年で辞職している。

http://matome.naver.jp/odai/2139532366870765201


しかも、この中にはセクハラやパワハラなどの
非倫理的な言動で辞職せざるを得なかった人間がいる。

採用された校長の中に、知事時代に彼の番記者をやっていた人物がいるのも問題で、
公募と言いながら、実はコネクションで採用されたのではないかという疑いがある。
(この校長も不祥事を起こした)

http://blog.livedoor.jp/woodgate1313-sakaiappeal/archives/40131179.html



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2012年8月8日に公表された全国学力テストで、
前回の調査から順位を2つ下げ、全国ワースト2位となった大阪府。


この学力調査について、知事の時代から持論を展開してきた橋下大阪市長にとっては、
取り繕いようのない事態になりました。


大阪府といえば、2008年に当時府知事だった橋下大阪市長が、序列化につながるとして、
市町村別の成績公表を禁止している文部科学省に対し、「バカ」と発言しました。


そして、2009年1月、橋下府知事は学力テストの結果に
学力も低かった。体育も低かった。これで何が残るんだと
と述べ、肝いりで教育委員を取り換えました。


さらに、橋下市長は、学力ランキングの公表が
いい意味で競争心をあおるだけでなく、 教育対策にもつながり、
学力向上にもつながるなどと主張して、塾講師を起用して成績アップの政策を行いました。

しかも、学力テスト結果を公表し競争させることに効果があると主張し、
2011年からは大阪府独自の学力テストも実施しているのに、順位が下がっちゃったんですから(笑)。



橋下市長はこの惨敗に関して、8月8日、

教育委員会に全責任がある」(!)

と述べ、自身に責任はないとの見解を示しました(呆)。

まあ、そういう人ですよね、この人は。
この人が教育委員を任命して、陰山さんなんかは教育委員長になっているんですが、
橋下市長は任命責任なんて考えたこともないのでしょうね。


トップが、俺に任せろ、じゃなくて、責任は全部部下にある、
ですから、大阪府市職員の意気も上がらないことおびただしいでしょう。

http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/dcf42e0a643baf70b0e6acd9da9e285c
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他、彼のこれまでに犯した失態は、ここにまとめられている。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n248023


橋下は、さもオリジナルの改革構想を持っているかのように言うが、
実際には、彼がやっているのは典型的な新自由主義で、
それはこの30年間で完全に破綻した理論であることがわかってきている。



橋下は奇しくも自分の庭でそれを実証してしまったのだが、
どうも彼の言い分を聞くと、自分は悪くないことになっているらしい。


http://hashimotostation.blog.fc2.com/blog-entry-1926.html

上の右翼ブログからは、橋下と共産党の討論の様子が視聴できるのだが、
これを観るに、橋下は無駄金をなくすために大阪市を廃止しなければならないと言っているが、
自分も無駄金を作ってきたことには触れていない。


これまでに説明したように、橋下は福祉や教育サービスを縮小し、浮いた予算を使って、
次々と改革に失敗し赤字を増やしてきた実績があり、決して赤字を埋めてきたわけではない。


それどころか、今までの赤字は、採算が取れなくても市民にとって
必要なサービスを維持してきた結果でもあるのだが、橋下の場合、
それらサービスを削って赤字を増やしたのだから、前より非道い状況になっている。


彼が都知事をやめて市長になったのも、そういういきさつがあるからだ。

これだけの失態を犯しておきながら、いまだに強い人気を誇るのは、
ひとえに大阪にある差別感情(コリアンや貧民に対する蔑視)を上手く利用してきたからだろう。


労組や共産党、在日、被差別等のいわゆるマイノリティを標的にし、
徹底的に攻撃し続けたことで彼は市民から良心的な政治家として支持を受けている。


左翼は、彼は右翼に支持を受けていると説明するが、これは不十分な説明で、
正確には、大阪府民(市民)の差別感情を刺激して、民意を操作しているのである。


つまり、橋下を支持しているのは大阪市民に他ならない。


民主主義国では、市民が人を選ぶ。だからこそ、
市民には正確な知識と確かな判断力を身につけることが要される。


実際には、漢字が書けるとか計算ができるとか、能力開発がメインで
社会科の授業など、非常にお粗末な内容(ただの暗記科目)になっているのだが、
それだけに、自力で情報を集めてこなくてはならないだろう。

冒頭に紹介したサイトが、その勉強の一助になることを祈るばかりである。



・追記


公務員の政治腐敗を橋下や支持者は、よくあげつらうが、
中古車が故障したからと言って、欠陥車に買い換える必要があるだろうか?


おまけに、橋下は高橋洋一や井沢元彦などの右翼論者の言葉を聞いて勉強しているのだから、
教育上、よろしくない影響を与えているのは橋下もどっこいどっこい(むしろそれ以上)である。

大阪人権博物館への執拗な攻撃などは、その典型例で、本来ならば子供たちに
アイヌや琉球、被差別や在日コリアン、ハンセン病患者などのマイノリティの歴史を
教えるために支援すべき施設なのに、逆に補助金を打ち切ったり賃料を求めたりしている。


はっきり言おう。これは弾圧である。
日本政府にとって都合の悪い博物館は潰してしまえというのが橋下流教育改革だ。


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